角田陽一郎のレビュー一覧
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読書嫌いの人向けの本のようです。
私も職業柄、読書推進運動のようなことをしているので、本書のような理屈を言う人にもよく出会います。
本ってある程度能動性がいります。
語彙力も必要ですし、漢字が読めないとか、想像力がないとか、本が苦手になる理由はさまざまあるかと思います。
私自身、文字を読むことが苦手で、高校に入るまでは読書が大嫌いでした。
なんだか気取っているような気もして。
自分が本が好きになったのは、面白いと思える本との出会いで、読み始めたのもなんとなく、と言う程度でした。
だからこそ、理屈では本好きにはできないとも思います。
本といっても、内容も文体も様々なんだから、自分の興味のある -
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読書が好きではない人に向けて書かれた本ですが、読書好きな自分が読んでも、新たな発見があった。
小説ばかり読む自分は、「ビジネス書やノンフィクションから得られる学術的・実用的な知識はないから…」とコンプレックスに感じることもあるが、「小説こそビジネスに活かせる」という話には、なるほどそんな活かし方があるのか、と目から鱗。
他にも、「ジャケ書いで自分の感性を磨く練習をする」「翻訳本は、現代の言葉で名作を読める特権」など、読書の新たな魅力を引き出す言葉がたくさんあった。
おすすめの本もいくつか紹介されていて、読みたい本リストに数冊追加した。
本好きも、本嫌いも、読んで損はない一冊。 -
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この本には「地理思考」という言葉が何度も出てくるのですが、他の思考との明確な区別がないまま使われおり(著者は「はじめに」に定義したつもりだと思われますが、それをなぜ「地理思考」と呼んでよいのかは判然としません)、帰納も演繹も類推も、何でもかんでも「地理思考」と呼んでいるので、ものすごく違和感があります。
ただ、発想としては、面白い部分がそれなりにあります。
が、発想とその思考の結果として得られた「結論」について、正しさの裏付けがあるかと言うと、そうではない部分も多いので、書かれていることを事実として受け取るのはかなり危険だと思います。
ある意味、竹内久美子の本に近いような気がします。
竹内 -
Posted by ブクログ
著者渾身の読書推進プレゼン。読書の利点や価値を山ほど見つけて、読まなきゃ損ですよ、こんなに面白いオススメ作品が山ほどあるんですよとジャンルを問わず紹介されるのは著者が食わず嫌いならぬ読まず嫌いだから出来ることかと。
本なら何でも読むという人は珍しい方だと思う。真の本好きなんだろう。本を読んだから東大に行けたという一文も、事実だから文句は言えないのだ。
特に新書愛がすごく、巻末の出版担当者との対談やそれぞれ出版社の編集長がオススメする新書一覧は一見の価値がある。全く興味がなかった分野だけど、こういう本も手にとってみようかなと思えた。
“これが知りたい”等の目的を持って読書するのもいいけど、興味が -
Posted by ブクログ
『本を読むのに、目的なんかなくていい』
本書の提案する本の読み方は「バラエティ読み」というもの。とにかく「おもしろい」、「気持ちがいい」という点を重視した読み方で、よくある読書法とは真逆の事が書いてあったりする。
たとえば、メモや感想文は書かない、など。
この読書法に関して言えるのは、間違っても読書家に対する読み方の提案ではないということ。あくまでも、読書を普段は全然しない人に向けての読書法でこれから「読書王に、俺はなる!」(どん!)という人向け。そんなやついるのか知らんけど。
ちなみに、個人的には後半に行けば行くほど読んでいておもしろかった。むしろ「バラエティ読み」なんてどうでもいいレ -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者は、感情や感覚をとても大切にする人なのだろうなと思いました。
共感できる点が1つ、なるほどと思った点が1つありました。
共感できたのは「ジタバタすることが、人生の幅と深さを作る」という考え方。ムダな遠回りや嫌なこと、失敗が大事。
なるほどと思ったのは「知っていることばかり書かれた本は、触れた自分がどう感じたかに焦点を当てる」ということ。知っていることでも、著者と自分では、違う見方をしていたり、著者の意見から新たな発見があったりするでしょうね。
「感性を持って焙煎する」とか「頭の中で関係性をつむぐ」といった表現が素敵だなと思いました。