山岸明彦のレビュー一覧
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宇宙の始まりから現在までを元素視点で語る壮大な本なのだが、、、
印象に残ったのは「タコは脳が9つある」とかそういう話。
身近だけど知らないことたくさんある。
人の脳細胞を「記憶媒体」として計算する視点も面白かった。
「1細胞の質量(約2ナノグラム)には、およそ60億ビットの情報が保存されている。」とのこと。
SDカードと比較すると「質量当たりの記憶容量では、ヒトの細胞のほうが大きい。」だそうだ。
例えば自分みたいなアホで勝手に消去される媒体でも同じ容量判定でいいの?というのは野暮な感想なのか。
動物や植物は火を入れると細胞壁が軟らかくなり、咀嚼・消化されやすくなる
→あごの筋肉を最小限にできる
→脳を大きくできた
この因果関係良く理解できた。
逆にゴリラは強力なほおの筋肉が頭頂部につながっていて、頭蓋骨中の脳を収納するためのスペースが奪われてしまっているそうで。
「リソソーム、リポソーム、リボソームの違いに注意。」
に笑ってしまった。
自分にとって恐ろしく不要な知識なのだが、ここに備忘録として残しておく。
「ソームは粒、リソは消化のことで、消化酵素を含む粒がリソソーム。リポは「リピッド」、つまり脂質のこと。脂質からなる粒がリポソーム。リボはリボ核酸、つまりRNAのこと。RNAを含む粒がリボソーム。」
脳細胞に直接音声や画像情報を伝える装置があるそうで、すごいと思う。
聴覚や視覚障害の人は世界変わりそう。 -
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ドレイクの方程式。
フランク・ドレイク博士が提唱した、銀河系の中に、地球外知的生命体による文明がどれだけあるかを概算する公式。
N = R × fp × ne × fl × fi × fc × L
Nは銀河系内にあると推定される、電波による通信技術を持つ文明の数
R :銀河系内において恒星が誕生する速さ(1年間に恒星が誕生する数)
fp:恒星が惑星系を持つ確率
ne:一つの恒星が持つ生命に適した惑星の数
fl:生命に適した惑星から実際に生命が発生する確率
fi:発生した生命が知的生命に進化する確率
fc:知的生命が電波通信が可能な文明を持つ確率
L :高度な文明が存続する時間の長さ
ざっくりと言ってしまえば、何種類かの確率の掛け算となっている。
ちなみにこの式は、地球外知的生命体に関しての議論のたたき台として挙げたものだが、いつの間にか、この式だけが一人歩きしてしまったらしい。
この式の中で客観的なデータが取れるのは、R、fp、neのみ。
それでも、fpに関しては、最近になってようやく惑星が観測できるようになってきたので、データの蓄積が必要な項目だ。
本書は、このドレイクの方程式のne、fl、fiに関係するテーマを9人の学者が論じたもの。(確率を計算するわけではない)
生物学のテーマ5つと天文学のテーマ4つから成る。
一般的に生物学者は、地球外生命体には否定的で、物理学者は楽観的な予測をするらしい。
本書の生物学に関するテーマでも触れられるが、光合成のしくみや共生の絶妙さ等を知ると他の惑星でも同じような事が起きるのだろうか、という疑問を持ってしまいがちになる。
が、全体としては(「知的」な地球外生命体に限っていない、ということもあり)かなり高い確率で存在するだろう、という論調になっている。
自分も極限環境生物という類の生き物が存在する以上、同じような環境があれば、姿形はともかく、同じような能力を持つ生き物がいても不思議ではない、と思っている。
本書でも触れられているが、ドレイクの方程式を眺めた時、気になるのは最後の「L」
つまり、「高度な文明が存続する時間の長さ」
地球外知的生命体の発見に一番重要な点は「人類自身の文明が長く続くこと」
お互いを殺しあう道具ばかり作っている場合ではない。 -
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ネタバレ9つの論点(観点)から地球外生命はいるのか、そもそも生命が誕生するとはどういうことか、地球上での不思議な生物や進化について書かれた本。個人的に、宇宙人はあまり信用ならないが、微生物や、原生生物のようなものなら宇宙に広くいるような気がする。
自分の専門の生物系の話以外では、星間分子の話が一番好きやった。
「酢酸」が見つかっているってなかなかすごい。スペクトル見ながら、「お!酢酸やん」ってなってる様子がわくわくする。
この本で唯一気になったのは、地下生命圏に微生物はいるが、動植物は0という表現。植物は0かもしれんが、センチュウは動物やし、地下深くにもいるはず。 -
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地球における生命の誕生について、海中説と陸上説で異なる見解の二人が、対論を通して、生命の定義から宇宙生物の存否まで議論を進める。生命のメカニズムに自論を展開する両者は、真実が究明されない中、結着点は見出せないが、各説の説得性は読者に委ねられる。テーマが地球外生命に移行後は、太陽系内のエンケラドス(土星の衛星)やエウロパ(木星の衛星)の地表下に海の存在が可能視され、未知の生物への期待が膨らむ。さらに知的生命体の探索に向けた取り組みが紹介されているが、いずれも時間軸では、生きている間には結論を得られない虚しさが残る。この手の話題は、夢物語の範疇から抜け出せないのが残念である。
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LUCA(Last Universal Common Ancestor)と呼ばれる地球上の全生物の共通祖先が、深海の熱水活動域で生まれたのか、陸地の温泉で生まれた後、深海に移動したのか、それぞれの違う立場の研究者が討論する面白い本だ.p67に図示してあるようにLUCAが約38億年前にシアノバクテリア、大腸菌などの真正細菌に分かれ、約24億年前に古細菌と真核生物が分離した由.この真核生物から動物や植物が出現した.両者の対談では、LUCAの元となったものは地球にあったのか、隕石のように外からやってきたのか についても議論している.生命の定義として、幕を持つこと、代謝すること、複製・増殖すること、進化することを挙げている.3番目にRNAが絡む.このRNAが生命維持に欠かせないものだが、人類がこれを知ったのは1953年、ほんの少し前だ.
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既に天体観測技術の進歩によって、推定まで含めて約3000の太陽系外惑星の存在が確認されているらしい。
地球外生命というと、下手をすると地球外文明≒宇宙人≒チャネリング≒スピリチュアルなんとかみたいな胡散臭い筋に突入してしまうものも少なくはないのだが、この本で論じられていることはあくまで地球外「生命」であって、地球外「文明」ではない。
主要な論点として極限生物、RNAワールド説、星間物質の検出、太陽系外惑星の観測など、現状の研究から飛躍の無い範囲で考えていく、非常に興味深い本である。
地球外生命はSFとして非常に興味深くて面白くなるテーマであるのだが、SFじゃない現実の可能性としてもマトモな議論の対象になりえる時代になったということなのだろう。
とはいえ、現状での研究は地球外生命の存在可能性である。残念ながら地球外文明の存在可能性については、残念ながらまだまだ時期尚早の話題なのだろう…。セーガンの「コンタクト」みたいな話などは面白いとは思うのだが…。
まあ、そういうオレはUFOとか大好きだけどなーwww -
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天文学者や物理学者は、宇宙のあまりのスケールに存在を疑う特別な理由を見出さず、一方生物学者は生命の神秘さに魅了されるあまり存在を疑う。
かつては口にだすのも躊躇うようなアヤシイものだったのが、現在では地球外生命を科学的な対象として扱うのにタブーとはされなくなった。
私自身は、実感すら持てない途方も無い宇宙のスケール的に、敢えて否定的になる理由を持てないので、多分いるだろうと思っているが、やはりちゃんとしたデータと推論で議論できるようになってきたのが面白い。まぁプリミティブなカタチでの生命はどこかにはまずいるんじゃなかろうか。
問題は、知的な生命がいたとして、わざわざ膨大な労力(エネルギー)を使ってまで我々に会いに来るかというところか。地球の価値観で考えるのは間違っているのかもしれないが、それにしても経済的じゃないのかなと。
本書では概ね肯定的な考えばかりだったが、それもデータの裏付けが少しづつとれるようになったからかな。内容的にはそれほど目新しいものが無かったのが残念。 -
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“生命の劫初は原始海のRNA”と推定される。Ⅽ、H、О、Nの4つの元素はありふれているが、Pははるかに少ないが、リン酸基が不可欠/複製機能を持つ過程では陸で乾燥(により重合)が必要。種三相のH₂Оがある惑星という条件はキビシイ。
「生命」の発生は38億年。バクテリア、植物、動物の共通祖先をLUⅭAと呼ぶ。
30億年前までは原始海にリンが乏しかったが太古代(40億~25億年前)大陸の上昇によって陸上岩石からリンを含む栄養素が流れ込んできた。
すでに酸素非発生型光合成は始まっていたが、「電子源」となる硫黄、鉄、有機物が不足…
全球凍結でほとんど全滅の際、火山か何かの温水プールでサバイバルしたらしい。そのたびに「大進化」が起きている。
25億年前、光合成が大量の酸素を発生、あらゆる電子源が酸化されたが、24億年前、大気に微量だが酸素が含まれるようになった→「大酸化イベント」真核生物出現。シアノバクテリアは12~18億年に出現したが、
生物の陸上進出は5億年前に過ぎない。はじめに植物、そして昆虫→脊椎動物。
指数的に増えたヒトは化石燃料を消費、ごく最近は金属シリコンで極限の効率化を図るが、生存圏を拡大した反動か?H₂Оというもっとも基本的資源のコントロール逸脱に悩まされるようになった。 -
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これからはアストロバイオロジーの時代。生命の本質が明らかになっていない部分がある以上、現在のバイオロジーは地球生物学で、まだ本当の意味でのバイオロジーにはなっていない。
地球外生命はいないだろうではなく、いたとしても文明が短かったり、宇宙は広いためある程度予測して探査しなければならず我々が見つけられていないだけという可能性もあり、出会える確立は低いということだが、宇宙を調べれば地球外生命が存在するかもしれない、もしくは生命の起源や進化の解明に近づけるかもしれない可能性を秘めている。
アストロバイオロジーが発展し研究が進むことで、新たに分かることも出てくるだろう。アストロバイオロジーの今後の最新の情報に注目したい。 -
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2人の意見は常に平行線で、お互いの批判を受け入れて第3の意見が出てくることはない。最初はもどかしく、不毛な議論に見えた。でも、それだけの印象に終わらせるのはもったいない。
意見が合わないことを前提として読むと、いろんなトピックが、お互いに補完しながら説明されていて、わかりやすく、おもしろかった。
「生命は地球産の材料でできてるらしい」という事実ベースの話をした後で、「宇宙起源の有機物が生命誕生に大きな役割を果たした可能性は大いにある」と主張するところが面白かった。
わりとロマンチスト。宇宙由来のなにかで生命が誕生したのでは、という素朴な疑問。事実から導き出される話だけでなく、素朴な感覚を持ち続けてるみたい。 -
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9人の最先端な科学者が、それぞれの専門領域から地球外生命あるやなしやを論じてくれる一冊。
「SFの世界でのお話に過ぎないと思われがちだった地球外生命は、いまや科学の最先端にある重要なテーマとなっています。」
光合成の成り立ちを延々と書いて地球外生命の話はちょっとだったり、
アミノ酸が非人為的にどうやって合成され得るかを延々と書いてみたり、
地球の極限環境の生命についてだったり、
色んな観点で、いないと思うよとか、いやいるよとか話を聞かせてくれる。
一見、地球外生命の話としては回りくどいようにも思えるけど、その実すっごく直接的に生命発生についての話になっていて、つまりすっごく面白い。
科学系ノンフィクションは、SFを読むのと同じ感じの楽しさがあるけど、これが本当にこの世界の話だっていうところが興奮ポイントですね。
事実は小説より奇なり、を、最先端科学ほどに地で行く分野もなかなかないと思います。
10年以上前に笹本祐一が、太陽系の外の惑星を望遠鏡で見つけた!っていうネタだけで一冊出していたけど、まさにそれと全く同じことがリアルタイムで起きているこの現状はエキサイティングです。
宇宙には、地球そっくりの惑星がたくさんあることがほぼ確かになってきたのです。
SF者の基礎知識、ドレイク方程式のいくつかの要素が埋まりつつあるのです。わー!
ここ3年(2012年基準)の系外惑星発見ラッシュで、
「かつては、まっとうなサイエンティストなら、『地球生物以外の宇宙生命体はない』と考える人の方が圧倒的に多かったろうが、(中略)宇宙のどこかに存在しても不思議ではない』と考える人が、むしろ多数派になりつつある。」
なんて面白い状況だと思いませんか? -
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生物学者や天文学者が集まったシンポジウムを土台にしたアンソロジー。「9の論点」とあるが、論点がはっきり9つあるんじゃなくて9人集まったから「9の論点」にしたみたい。
どちらかといえば物理学者に地球外生命肯定派が多くて、生物学者に否定派が多いらしい。しかし系外惑星が次々と発見されたり、太陽系内でも生命が存在しうる環境が見つかったりする中で、徐々に肯定的な見方が増えてきて、学問として成立するようになった。でも、まだ知的生命の存在までは簡単には考えられない。
フェルミのパラドックス:広大な宇宙には知的生命が他にもいそうなのに、誰も人類にコンタクトしてきていないのは何故か?
電波で何光年もの距離を通信するのはとんでもない大出力がいるので、電波以外の手段を使うのでは(by大石先生)
平凡原理:わたしたちは特殊な存在ではないと考える。他にも知的生命がいると考えるのが素直。
ドレイクの方程式:地球外に知的生命体がどれだけいるかを推定する。系外惑星の発見で、少しオッズが上がった。
生命の定義・・・定説はないが、、、
1.境界をもつ
2.複製をする
3.代謝をする
最初の生命はどんなものであったか?
DNA/RNAがないとたんぱく質をコードできないし、たんぱく質がないとDNA/RNAを作れないし。。。ニワトリ・卵問題
RNAワールド仮説:最初の生物は、RNAで体を作り、RNAで自身を複製したいたのではないか。
そんなことができるRNAを人工的に作る方向で研究が進む
RNAは反応性が高いので情報を保存するには不向き。ある程度高度な生命のデザインまで進化した時点で、うまいデザインを保存できるDNA生物にスイッチしたのではないか。
アミノ酸を熱すると出来るプロテノイドが、膜を作って生命にとっての境界になったとする説。そこからRNAワールドへ進む。
スタンリー・ミラーの実験。メタンやアンモニアがあれば放電で簡単にアミノ酸が生成される。化学進化。しかし、原始地球にはメタンやアンモニアがそんなに豊富には存在しなかった可能性が高いと判明。スターダスト(メタン、アンモニア、一酸化炭素、メタノール)に宇宙線があたると、アミノ酸の前駆体ができると判明。前駆体は分子量が大きくて安定してる。これが地球に降り注いで、加水分解されて酸で煮られてアミノ酸へ。
ホモキラリティ。宇宙空間で円偏光にあたって左手型が増えたのでは。
電波望遠鏡で星間物質にアミノ酸を探す研究も。糖とかの有機分子はけっこう見つかっている。
系外惑星の探し方。ドップラー法→トランジット法。人工衛星ケプラーにより2009年以降続々と見つかっている。ハビタブルゾーンにも。