高橋弘希のレビュー一覧

  • 子供部屋同盟

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    高橋弘希さんは芥川賞候補作の『指の骨』に続いて2作目(後に『送り火』でで芥川賞受賞)
    本の紹介にはでかでかと「芥川賞作家が挑む、痛快・世直しエンタメ!」とあります。

    ダークウェブ上で被害者の相談を受けた、いわゆる「こどおじ」(大人になっても実家の子ども部屋に住み続けている未婚の中年男性)集団が行う復讐代行を描いた短編集。パワハラ上司、祖母の貯金を巻き上げたオレオレ詐欺、痴漢冤罪。。。。確かに紹介通りの復讐代行。でも、そこは『指の骨』の高橋弘希、何かどんでん返しの様なモノがあるだろうと期待していたのですが。。。最後の最後に小さな反転がある位で、肩透かし。
    まあ、エンタメに徹したと言えばそれまでですが。。。

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    2026年01月13日
  • 子供部屋同盟

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    はじめて読んだ作家さん。
    パワハラや特殊詐欺、痴漢冤罪などで酷い目にあった人がダークウェブの復讐サイトで復讐を依頼する。
    読み終わったあとスカッとする世直し小説。
    私が復讐を考えるなら…と思わず考えてしまった笑

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    2026年01月07日
  • 子供部屋同盟

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    高橋弘希さん、「送り火」とか「指の骨」のように読んでいていて気持ちが暗くなっていく本が多いから、世直し系というか成敗系の話書くんだ〜と思っていたら、やっぱりほんのり薄暗い…でも痛快。

    酷い目に遭った人たちより子供部屋おじさん(おばさん)たちがどうして今こうしているのかを知りたくなった。でも語られないからこそ謎めいていていいな。
    バイトテロされて訴えないとかいじめ加害者を直接的に成敗しないとか、ちょっとしたもやもやはあるけど現実ってこういう感じかもな。やたらリアルなのは最初の被害者が加害者の片鱗を見せて終わるところ。子供部屋同盟が解散しても、きっといずれ復活して彼は社会的に死ぬんだろうな。

    色んなキャラが元ネタになっていたけど、不二家ちゃんが一番気になる…うっとりするような声を聞いてみたい…

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    2025年12月24日
  • 子供部屋同盟

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    リアリティのあるダークな描写に、一緒になって心を病んでしまいそうでした。スカッとするまでの必要な過程なんだろうけど、辛くて読めない箇所もあり、、。話自体はテンポ良く、進んでいきます。最後のエピローグがとても悲くて、どうしようもない気持ちになりました。

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    2025年12月24日
  • 指の骨(新潮文庫)

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    数年前に購入して積読されていた一冊

    今年はタイミングよくこの時期に手に取ったので読んでみた

    戦時下の話ということで
    戦火の…と思ってたけど
    読んでみるとこの題名の
    「指の骨」
    の意味が、ものすごく心に刺さる

    最後は切なくもどかしく悲しく
    何とも言えない感情が残る…

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    2025年08月17日
  • 音楽が鳴りやんだら

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    純文とエンタメの狭間にあるような本だった。
    フィクションでありがちな、なんならどこかで見たことがあるような、バンドマンが身を持ち崩していく話。けれどその描写の、言葉の選択の、綴られる文章の「初めまして」感たるや。
    大変楽しい読書でした。

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    2025年05月24日
  • 叩く

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    表題作の「叩く」は闇バイトが題材ということでタイムリーな話題なので興味を持って読んでみた。
    追い込まれた佐藤が芯から犯罪者に堕ちるのか、その心理の変遷と、鳥籠の二羽の鳥との対比が、短い話の中に凝縮されている。

    他の話では、「埋立地」や「風力発電所」が好みだった。作品に漂う、日常と非日常の狭間の危うさが、作品の魅力になっている。

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    2025年02月05日
  • 音楽が鳴りやんだら

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    これがライトノベル部門にいくとグラスハートになるのかというような
    破滅へむかっていくミュージシャン

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    2024年09月07日
  • 送り火

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    表題作「送り火」は、第159回芥川賞を受賞した著者の代表作です。父の転勤が多く引っ越しを繰り返していた歩は、その土地に順応するのが早かった。次の引越し先が、東北のある山の麓にある町で、歩は中学生最後をその町で過ごすことになった。そこで出会ったのが、学校のガキ大将的ポジションの晃だった。彼との出会いが、歩の人生を変えていく。クライマックスの部分がすごく印象的でした。

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    2024年07月01日
  • 叩く

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    アジサイの物語は、想像を掻き立てる話で好きだ。埋立地は、とにかく怖いし、当事者意識のなさを表す内容で現実的だ。個人的にまずまずの内容だ。

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    2024年05月25日
  • 叩く

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    5篇からなる短編集。

    「叩く」の登場人物の佐藤。
    闇職の掲示板で見つけた仕事は空き巣の補助だった。
    この男、依頼人に裏切られ
    高齢女性と一緒に残されてしまったのだが。

    「アジサイ」も「叩く」も
    最終的にどうなるのか書かれていない。
    不穏な空気がヒタヒタと・・・。

    最終章「海がふくれて」は幼馴染の男女のやり取りが清々しい。
    いやいや、本当にそうなのか。
    どこかに隠されているブラックな部分を見落としてはいないか。
    (ブラックは波?)
    つい、そんなことも思ってしまった。

    どの章も不穏だけれど、そこで描かれる色や光、匂いなどが
    頭の中でパーッと広がり楽しかった。

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    2023年11月08日
  • 叩く

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    人の心情の深いところを存分に味わえる本。
    5つの短編集で構成されている。
    叩く アジサイ 風力発電所 埋立地 海がふくれて

    「叩く」は闇バイトに足を突っ込んだ人が、強盗に入った家で仲間に裏切られた所から始まる。
    自分がどうするのか、何が正しいのか、ぐるぐると考えている訳だけど、とてもリアル。

    他の話も、ちょっとした怪談にも思えてしまう空恐ろしさを兼ね備えている。
    アジサイは、アジサイが咲いていく様を美しく描いているだけに、最後のシーンがぞわっとする。
    風力発電所は、1番ゾゾゾとしたかもしれない。
    埋立地も、一見子供達の悪戯心が呼んだちょっとした冒険話のようだけど、やっぱり怖い。
    海がふくれては、1番穏やかで爽やかな感じではあったけど、海の恐ろしさが存分に描かれている。

    後味が良いかと言われるとそうではないけど、
    どれも、ちょっと怖くて、でもその怖さゆえかグイグイ引っ張られて読んでしまう。

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    2023年09月27日
  • 日曜日の人々

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    表現が痛々しく、ぐぅーーとなり、読むのが辛い時があった。最後の方がちょっと意味がわからなかった。分かるような、理解できるような人になりたい。

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    2023年09月13日
  • 叩く

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    表題も含む2作は、現実を直視できない男の物語に思える。闇バイトに手を染める男が、共犯者に裏切られ、目の前の被害者である老婆を、殺してしまおうかと悩む話。もう一つは、妻が突然実家に帰ってしまったが、理由が全くわからない男の話。最後は幼馴染から彼氏彼女になった男女の夏休みを、震災で行方不明になった漁師の父と家族に絡めて描いたお話。どれもどこか胡散臭く、不思議な物語になってる。御多分に洩れず、解決とか、結論とかはなくて、放りっぱなしで終わる。出だしも唐突なら、終わりも唐突。なので、喉に骨が刺さったような気がして、スッキリしない。

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    2023年09月10日
  • 叩く

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    誰かの人生のほんの一編を覗いてみたら…
    いろんな角度から見えてくるものがある、そんな5つの短編集である。

    表題作である「叩く」には驚きと戸惑いと見とどけようとする自分がいた。
    どうしたいのか、どうするのがいいのか…。



    闇バイトに手を染めた若者が押し入った先で、老婆の横で転がされていた。
    猿轡をされ、結束バンドで後ろ手に縛られた状態の老婆がじっとこちらを見ている。
    いっしょに押し入った仲間に殴打され気を失っていた若者は、どうするべきか…。

    「アジサイ」庭にアジサイが咲いた日。妻が置き手紙を残して実家に帰った。
    理由を考えたけどまったくわからない。
    連絡しても出ない。
    アジサイはいつまで咲くのか…

    「風力発電所」青森で見た風車機。民宿に泊まった彼は不思議な音が気になり眠れない。
    車を走らせていると物音の正体に気づき、近くまで行くと腐臭を嗅ぐ…何かあるのだが、作業服の男に追い払われる。
    あれは何?

    「埋立地」少年の頃に遊んでいた埋立地の中にある横穴。友だちと4人で入ってみたが、奥から呻き声が…、足元は濁った汚水に浸されて恐怖と怯えから一目散に逃げる。
    あれ以来入ったことはない。
    だがそこの埋め立て地は都市開発により発展し、そこの新興住宅地の二階家を買って住んでいる。
    あの横穴は何だったんだろう。

    「海がふくれて」天災により港町にも被害をもたらした。琴子の父も行方不明のままだ。
    海のせいだろうか、それとも理由があっての行方不明なのか…。
    未だに父のことを気にかけながら生活する琴子は、父に宛てた手紙を硝子瓶に入れて海へ投げる。
    それを知ってか、知らずか父は…。


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    2023年09月03日
  • 叩く

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    ネタバレ

    これが純文学だったことに気づいてびっくりする。帯だけ読んで、てっきりエンタメかと思っていた。

    叩く
    受験問題とか、国語のテストに出そうな話。
    佐藤の心理を答えさせられそう。

    闇バイトで強盗をした佐藤。組んだ塚田に殴られ、気付くと被害者の老婆と共に現場に取り残されていた。顔を見られた老婆を助けてやるか、殺すか、人生の折々を思い出しながら佐藤は悩む。
    老婆の家の鳥かごには、2羽の小鳥がいた。佐藤は鳥Aと鳥Bと名付ける。鳥Bは片側の風切羽がまだらに抜けていた。
    悩んだ佐藤は、50円玉を畳に落とし、表が出たら殺すと決める。しかし落とす前に鳥の悲鳴が。見ると鳥Aが鳥Bの風切羽を毟っているのだった。
    佐藤は鳥かごの出入り口を開け、窓の外に出す。鳥Bは夜空へ飛び立った。鳥Aが飛び立つ素振りを見せたとき、佐藤は鳥Aを引きずりだして出刃包丁で頭を切り落とす。
    佐藤は老婆を殺すため、階段を降りていく。

    アジサイ
    田村が夜遅く自宅に戻ると、テーブルに しばらく実家に帰らせていただきます という妻の置き手紙が。
    原因もわからず、実家の義両親も妻と仲立ちをしてくれない。

    風力発電所
    風力発電所の風車を見るために、東北の村の民宿に泊まった作家。インフラも整っており、住みやすそうだと感じるが、夜中に規則的な吐息のような音が。その耳障りな音で眠ることができず、外に出る。
    それは風力発電の音だった。そしてどこからか漂う腐臭。臭いのもとを辿ると、風車の下に散らばっているオジロワシの羽と臓物を見つける。
    東京に戻った作家は、電気の恩恵にあずかりながら、風車の風景を思い出すのだった。

    埋立地 
    ホラー脳なので、何も起こらなくてびっくり。
    こんなん、すごく怖いでしょ。

    浩一が、息子の浩太に話した子どもの頃の冒険譚。
    浩一たち小学3年生の4人は勝手に埋立予定の工事現場に入り、横穴を見つける。ペンライトの灯りを頼りに入っていくが、ペンライトが点かなくなり、完全な暗闇に。浩一たちは怯えながら入り口に戻ろうとする。

    海がふくれて
    ジブリが映画にしそう。読後感が爽やか。

    災害で父が行方不明になっている琴子は、瓶に父への手紙を入れて海に投げる。
    幼馴染のソウタと付き合いはじめ、鍵のかかった灯台に忍びこんだり、犬のキナコを連れて散歩したりする。
    雨の日にソウタと連絡がつかず、琴子は海辺に探しに行くが、そこに津波がくる。琴子は波にさらわれつつも逃げ、灯台に逃げ込む。
    助かった琴子は、この津波で父の頭骨が流されてきたことを知る。

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    2023年07月15日
  • 送り火

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    ネタバレ

    都会から田舎に引っ越してきた少年。彼は地元の学校の悪友らと一緒に万引きしたり危険な遊びに興じる。
    美しい自然描写の一方、物語全体にかかる不気味さがあり、終盤でそれは先輩の熾烈ないじめと、いじめられっ子から少年へ執拗な追跡という形で明示される。
    後味は悪い。

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    2023年06月11日
  • 送り火

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    津軽地方の片田舎,転校した歩は息詰まる暴力に巻き込まれる.いじめを超えた快楽のための暴力ははけ口のない社会の澱なのだろうか.

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    2023年04月04日
  • 音楽が鳴りやんだら

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    前半があまりにも冗長で、投げ出したくもなったが、後半はさすがの高橋弘希さん節が炸裂していた。
    ロックスターの光と影。通して傑作かと言われれば、そうといいづらいが、らしさを感じるうちは追っかけたくなる作家であるのは、はっきりそうと言える。 ★3.5

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    2023年02月09日
  • 音楽が鳴りやんだら

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    バンドサクセス小説ですが、純文学要素が多大に入っているのでちょっと何言っているか分からないという部分も沢山ありました。でもバンド小説として序盤はとても興味深く、あるある要素も含めて面白かったです。
    次第に訳の分からないバンドになってしまって、読んでいてどんな音楽やっているのか分からなくなってしまいました。
    序盤はオルタナ系で曲がメロディアスで歌謡曲っぽい親しみやすさがあるようだったので、ウイーザーなんかを想像していましたが、シアトリカルな要素が多くなってきて、ゴスっぽくなったり、ナパームデスなんて言葉が出て来たり、どう考えてもリスナーはドン引きだと思います。牛の頭蓋骨被ったりようわからん。

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    2022年12月19日