デイヴィッド・J・リンデンのレビュー一覧

  • あなたがあなたであることの科学 人の個性とはなんだろうか

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    遺伝の影響が想像以上にある話
    反対に、ない話
    遺伝以上に、ランダムな成長ベクトルが影響したり、ウイルス感染が影響したり

    人の個性が生じる過程は想像を超えてておもしろい。
    わたしのこどもたちが、あんなに異なるのも納得。

    以下、印象的な知能の定義。

    個人のレベルでも集団のレベルでも、知能というトピックほど議論を呼ぶものはほかにあまりない。
    しかし、知能とはいったい何だろうか。デラウェア大学の心理学者リンダ・ゴットフレッドソンの以下の定義は理解の助けになる。

    (知能とは)推論、計画、問題解決、抽象思考、複雑な観念の理解、迅速な学習、経験からの学習を行う能力に関わる。単に書物から学ぶことや、学

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    2024年11月20日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    私はタバコを辞めるまで何度も失敗した。
    しばらく止めると当初の苦しみは収まり、そんなに欲しくもなくなるが、
    飲み会の付き合いなどで少し貰うと、そこから止まらなくなったものだった。
    一旦依存症になると、減らして、ちょうどよい付き合いということはできない。

    食事やセックス、ギャンブル、周りの人に優越したり褒められるなど、人が快感を感じる時に、脳内で作動する「快感回路」。

    快感は生命維持の中心的な役割を果たす。
    食べることや子孫を残すことに快感があるからこそ、多くの人はそこに執着する。

    快感と依存症は隣り合う。
    空腹になれば生物は何をおいても食べ物を探す。
    これを衝き動かす快感回路に何か他のこ

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    2022年06月09日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

    購入済み

    これまでに読んだ科学啓蒙書の類で最高クラスに面白かった。
    学術的説明を省くことなく、だがわかりやすく説明する努力を惜しまず、頻繁に差し込まれるジョーク的記述で飽きさせない。
    読書による知的快感回路が大いに刺激された。

    #深い #タメになる #笑える

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    2021年08月23日
  • 脳はいいかげんにできている その場しのぎの進化が生んだ人間らしさ

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    脳の発達は遺伝子と環境の相互作用という形をとる。

    1.ニューロンが処理の遅い、信頼性の低いプロセッサである
    2.脳が 古い脳に新しい脳をかぶせる という非効率な作り方をされている =アイスクリームのコーン
    3.ニューロンが大量にあるためにニューロンどうしをどのように接続するか(個々のシナプスをどのようなものにするか)を遺伝子であらかじめ逐一決めておくことが不可能になった

    遺伝子の記憶容量に限界があるため、細かい配線に関しては、遺伝子ではなく、環境に頼らざるを得なくなった。
    人間は他の動物に比べて大人になるのにはるかに時間がかかるが、それは配線に必要な経験を積むのに時間がかかるためと考えら

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    2021年05月17日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    ネタバレ

    肥満した若い女性と痩せた若い女性を被験者として、チョコレートミルクセーキを飲んでもらった。

    その結果、肥満の被験者の方が痩せた被験者よりも、チョコレートミルクセーキの一口が引きおこす脳の活性化が小さいことがわかった。

    これは快楽回路が鈍感になるという結果だ。

    さらに、肥満の人はミルクセーキを飲む前、飲もうとしている時に、快感回路が比較的に大きく活性化する。

    つまり皮肉なことに、彼らは大きな報酬を望んでいながら、実際には小さな報酬しか得られないようなのだ。

    そもそも肥満の人は、痩せようと思いダイエットをして体重が減っている時は

    飢餓状態にあるため、ダイエットをしていない人よりも食事が

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    2020年02月23日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    「人間の行動を脳の仕組みから知る」という点において非常に良書。

    結局人間も、「快感」を追い求め、プログラムにそって「感じて」「決断して」生きてるとよくわかる。

    人間は自分が動物にしか過ぎないという答えにたどり着いた初めての動物だろう。

    科学的な本なのに、哲学な気分にさせられた
    ヽ(´o`;

    快感や科学に興味の無い人でも一読の価値有り。

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    2017年04月03日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    原題「快のコンパス」。最新の脳科学の本としてべらぼうに面白く、驚きと常識が覆る事例の数々に目から鱗が溢れだすような読書体験だった。20世紀半ばまで、人間の学習は懲罰さえあれば報酬/快楽は不要と思われていたという事実は社会的基盤を考えていく上で示唆に富んでいる。快というのを遺伝子やシナプスの働きによって解明させつつ、人間が学習や観念によっても同様に快を感じられるというのは興味深いし、依存症患者の問題は決して当人の責任ではないかもしれないが回復は本人の責任なのだという言葉も突き刺さる。文句なしのスゴ本。

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    2015年08月17日
  • 触れることの科学 なぜ感じるのか どう感じるのか

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    デイヴィッド・J・リンデン氏は、1961年米国ニュージャージー州生まれの神経科学者で、ジョンズ・ホプキンス大学医学部教授。カリフォルニア大学バークレー校卒、ノースウェスタン大学で博士号取得。記憶や運動、脳損傷後の回復などをテーマとした研究を行う傍ら、一般読者向けに神経科学をわかりやすく伝える著作を多数執筆。科学の魅力を広く伝える「神経科学という国の大使」を自称する。
    本書は、触覚が単なる感覚ではなく、愛着・記憶・感情・社会的絆に深く関与することを、神経科学の視点から解き明かした代表作で、2016年に出版、2022年に文庫化された。原書は『TOUCH:The Science of Hand, H

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    2025年11月12日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    脳が快感を感じる仕組みを解説しており、中でも依存について深掘りされている。
    「悪徳であろうと美徳であろうと、人を反復的行動に駆りたてるのは、神経学的に同じ快感だということである」とあり、違法薬物でも筋トレでも慈善事業でも、脳からしたら同じ「快感」とのこと。善悪は人間の別の側面が決めているんだなあと面白かった。

    肥満の人は食事前に快感回路が比較的大きく活性化しながらも、実際に食事で得られる快感は痩せている人より鈍化している、という実験結果が面白くも悲しい。食事をするときに気になってしまいそう。

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    2025年03月25日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    快感を感じる様々な刺激。ドラッグ、アルコール、食事、セックス、ギャンブルなどなどがどのように快感を感じさせるのか、脳科学的なアプローチで解説している。

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    2024年07月27日
  • あなたがあなたであることの科学 人の個性とはなんだろうか

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    自分という個性がどこから派生しているのか?
    脳科学、心理学、社会心理学、進化学、医学、その最新の知見や様々な角度の実験からヒトの個性の成り立ちを検証していく。
    単純に考えても遺伝とか環境とか色々割り切って考えられているが、こんなに多くの要素があって”自分という個性”が成り立っているかと思うと、この自分と言う存在が唯一無二の存在と思えてくる。

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    2024年04月17日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    感想
    生きるための機構が暴走する。個人のせいではなく社会が欲望を煽っていることが原因の一つ。そのことを知った上でいかに快楽回路と付き合うか。

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    2022年10月26日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    文庫化されていたので、読みやすいかと思いきや、難しい。ほぼ理解出来ていない。依存症(報酬系、快感回路)の仕組みを神経科学の方面から解明するもの。悪徳ばかりでなく、良いものとされる行いも脳科学から見ると同じようなものらしい。遺伝要素も多分にあるから、本人ばかりの責任にしてはいけない。けれど、回復するのは本人の責任だという。様々な治療薬は開発されているけれど、解明されていない部分もあり、見通しは未だ厳しい様だ。何事も程々が良いのだけれど、それが難しいのだなと思った。

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    2022年07月06日
  • あなたがあなたであることの科学 人の個性とはなんだろうか

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    身長や運動能力や知能とかは非常に多くの遺伝子が関与する多因子遺伝で、よく分かっていない
    その他にも遺伝については分かっていないことがとても多い(+遺伝だけでなく身体の発達の際のランダムさも個性の因子になる)というのがわかった

    全体に素人にも比較的やさしい平易な説明、引用された研究については趣旨に加えて適宜問題点も指摘されていてありがたい
    「遺伝はある特性の潜在的な能力(例:成長可能な身長)を用意するが、その潜在能力がすべて発揮されるかは環境条件(例:栄養状態、病気になった場合の治療)しだい」というのはなるほどと思った

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    2022年01月30日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    自分がこれまで味わってきた快感がある神経の動きによって引き起こされてきたということが分かっただけでも読んだ甲斐があった。この快感回路を人間が操れたら完全に人間は全知全能になる気がする。

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    2021年07月11日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    この本は、メンタリストのダイゴさんがお勧めしていた本です。
    本書は、ドラッグやアルコール、高カロリー食、セックス、ギャンブル、さらに運動や慈善行為にまで影響を与える「快感回路❕」について書かれています。
    医学的用語や専門用語があり、読みにくいところもありますが、一読する価値あるの本です。

    ぜひぜひ読んでみてください

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    2021年07月03日
  • 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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    ど文系の私には科学的に書いているから少し難しい所もあったが、実験のまとめ、何を意味しているのか、本題とどう関連しているのか、を丁寧にまとめてくれている親切な本。また、哲学とも絡めている点が良い。最後の「快感がありふれたものになった時、私たちは何を欲するのだろうか」は考えさせられた。

    え!そうなの!みたいな新発見、私がずっとしていた誤解がかなり見つけられたので、個人的には大満足。
    個人的には第4章の性的な脳が面白かった。男女で姓に関する働きが違うのはおもしろい〜

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    2019年12月19日
  • 触れることの科学 なぜ感じるのか どう感じるのか

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    一番印象に残ったのは、feel/feelingということばは触覚の比喩表現だ、というもの。
    本論はそれ自体いろいろと面白く楽しく読めたのだけど、冒頭のこの一言のインパクトが大きすぎて何も耳に残らなかった。
    言われてみれば確かにfeelということばは「触れて感じること」が第一義で、「触れずに感じること」という意味はそこから派生して母屋を乗っ取ってしまったようなもの。
    コミュニケーションがどんどん言葉(テキスト)と映像だけに収斂していく中で、もっとも古く原始的で効率の悪い感覚、触覚について考察を巡らせるのも楽しい読書体験でした。
    紙の本の重みや手触りを感じながら。

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    2019年04月23日
  • 脳はいいかげんにできている その場しのぎの進化が生んだ人間らしさ

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    脳はしっかり出来ているようでいて、じっくり構造を見ていくと、案外ポンコツだし、いいかげんというのが、図とともに読みやすく書いてあります。
    しかし、8章のインテリジェント・デザイン論に対する反論などはアメリカならでは、というべきか。

    7章の「睡眠と夢」で眠らない世界記録に挑んだ人の話が私的にツボでした。

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    2019年04月14日
  • 脳はいいかげんにできている その場しのぎの進化が生んだ人間らしさ

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    脳をその発達の経緯から構造そしてその仕組みにいたるまでの解説に端を発し、感覚、感情、記憶、学習、セックス、睡眠、宗教での脳の働きを事例を挙げて分かりやすく説明する好著です。
    文中にロキシーミュージックなどのロックネタから天皇陛下のふぐなど興味深いエピソート鏤められていることもあり、生物学的かつ医学的な難解なお話が続く割に読みやすかった。
    それにしても人間は人間として始めから作られたと大真面目に主張する(インテリジェントデザイン論)人達が存在するとは驚きです。

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    2018年03月03日