夏野剛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本の趣旨は、・所詮、ネットは、ビジネスツールの一つである。・したがって、ネットを使ったビジネスを行う前に、まずは本業をきっちりすべきである。・いい加減なユーザビリティのホームページなど薬害あって一利なし。・ネットでしか出来ないビジネスは、その参入障壁の狭さ、グローバルな競争相手の出現など、非常に厳しい環境におかれる。・それでもやるなら、一番乗りを目指すべきである。・一番乗りできなかったのならば、一気に一番手を抜き去るストラテジーが必要である。・日本では、ネットビジネスがなかなか軌道に乗らないが、日本の労働者のクオリティを考えればやり方しだいでいくらでも伸び代がある。などなど。 内容のバラエ
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Posted by ブクログ
ITにより社会は複雑系の社会へ一変した。日本企業は複雑性への対応ができていない。
複雑系のキーワードは創発、自己組織化、外部経済性、外部脳。
創発の例:三人寄れば文殊の知恵
自己組織化の例:Googleの検索結果
外部経済性の例:アップルのAPI公開
外部脳の例:SNSでユーザーの声を取り込み製品開発を行う
自己組織化の動きを予想しながら手を打って製品開発を行う
SNS時代は自分の人生観、社会観、政治観をしっかり持ち発信することが新しい人脈の構築法になる
知識を記憶する能力より、目先の課題に対して自分なりの答えを出す能力が求められている -
Posted by ブクログ
夏野さんらしいストレートなメッセージが含まれる素晴らしい内容だった。
ここが変だよ日本人という点を夏野さんがズバっと物申し、あるべき姿や現実的な理想を提案している。
【国のヘン一例】
・一国の首相が軽々しくできない約束をし、やっぱりできなくてもそのままそのポジションに居続けるのはヘン。
・嫌がらせを恐れておおっぴらに天下り廃止を謳えない経済団体は本当にヘン。
【企業のヘン一例】
・個人の能力と関係なく、ある年齢にならないと役員になれないというのはヘン。
・海外市場で売り上げを伸ばそうとする企業の役員会が日本人だけで構成されているのはヘンだし、英語ができない役員がいるのは論外。
【個人の -
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ネタバレテレビの現状と未来を考察した本。
若者がテレビを見なくなって、現在のネット重視への流れは止められそうになく、今後テレビは凋落していくとの予想で、著者はテレビはコンテンツ提供会社になった方が良いとの見解だ。おそらく今後は放送局の長所とネットとの妥協点を見出して存続していくことになるのだろう。
自分は50代でネットもよく使うけれど、未だにテレビ世代だ。ドキュメンタリーや報道、討論番組をよく見るが、テレビは自分の好き嫌いも含めて様々な意見や見解を知ることができる。一方、ネットの場合は自分でコンテンツを選択するので、好きなものばかり見てしまい見解が偏ってしまう傾向がある。現在のテレビの凋落を見ると、そ -
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○ウェブ広告
・国内パソコン、ケータイ広告市場
2002年 575億円
2007年 3790億円
すさまじい勢いで伸びている
○アメリカメディアは、ネットと連携している
・NBCとNewsCorpのジョイントベンチャーHuluは、
2007年「Hulu」を立ち上げた。
・CBSは、人気番組「スター・トレック」「ビバリーヒルズ高校白書」
をYouTubeで配信した
○国内テレビの行く末
・必要なときにテレビ局のサーバーから番組をダウンロードしたらどうだろう。
その方が、視聴者にとって使い勝手が良さそうだ
・ダウンロードできるコンテンツ全部に広告を出 -
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自分用キーワード
大原農園(ネット直売をしている) アラブの春 複雑系 体にフィットするソファ 雁の群れ ステルスマーケティング(簡単に見破られる) 外部経済性 ポジティブ・フィードバック アンブレラ経営 ガラパゴス化 エルピーダの破綻 リンクトイン 労働者健康状態調査 「石の上にも三ヶ月」 前例主義 「上司の中には自らの存在感を維持する為に、部下のアイデアに文句を言うこと自体を目的にしている者もいる(略)。一通り欠点だけをあげつらい、代案を出さない上司は最悪だ」 新潟市(待機児童が極めて少ない) 都営地下鉄・東京メトロ一元化(猪瀬直樹氏によって実現) -
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タイトルはちょっと内容と合っていませんが、要は企業だけでなく社会全般が現在は「複雑系」になっていて、それに対応できない組織、個人は生き残れないというもの。
これまで夏野氏は幾度も「複雑系」をキーワードにビジネス提言をされてきたようですが、本書の「複雑系」の解説はわかりやすかったです。
「複雑系」の反対は「閉じた系」。つまり内向きで前例に捉われた組織や個人は、現在の猛烈なスピードで変化する予測不可能な社会に適応できないということ。では「複雑系」な組織や個人とは何かといえば、外に向けて開かれていて、数多くの新しい出会いと発見の中から互いに刺激しあって新しい発想を生み出すこと。また、それらが数多く -
Posted by ブクログ
なぜ日本の大企業や政治が破綻し、アメリカの新興企業が世界を制覇しているのかを「複雑系」というキーワードに解説しています。
従来の世界はそれぞれの分野が閉じた系で成立していました。しかし、現代では複雑系、つまり部分を見ても現象を理解できず、全体をマクロに捉えないといけない時代になっているそうです。しかし、日本の大企業や政治家はいまだに閉じた系で思考するスタイルに終始し、時代についていけなくなっているそうです。
これからの時代に対応していくための思考法は、創発、自己組織化、外部経済性、デファクトスタンダード、ポジティブ・フィードバック。つまりWebの世界の思考スタイルがそれ以外の世界に浸透してい