読む度に破壊力の高さに悶そうになる本作、この第3巻もかなりの破壊力を持っているね
読んでいる最中は殆どのシーンでニヤニヤしてしまった気がする
冒頭から直耶は前巻における亜麻音の発言に振り回されペースを崩しているわけだけど、まさか亜麻音の方も自分の発言をきちんと理解しているわけではないというのは驚
...続きを読むいたなぁ
二人は親の都合で突然「姉弟」になったけど、すんなり「姉弟」の関係性を受け入れられたわけではなくて、かといって「男女」になろうとしているわけでもなく
両親の再婚によって境遇が様変わりした直耶と亜麻音は自分達の関係を思い通りに出来ていない。なら、内に潜む感情だって思い通りに出来ないのは当たり前なのかもね
思わぬ距離の近づき方をしつつも、どうにか「姉弟」になろうとする直耶と亜麻音
二人が様々な感情を懐きつつも自制しようとするのは両親を悲しませたくないというのもあるんだろうけど、周囲の目を意識している面も大きいのかな
その為か周囲の目が少ない状況では自制が外れてしまう描写がちらほら。
亜麻音は前巻ラストでドアをくぐったら家族だと直耶にも自分にも釘を刺すし、親の目がない廊下で直耶に触れさせようとする、皆の目が空に向かっている花火会場では自分を抱きしめさせてしまう
ちょっとタガが外れかけているのでは?と思ってしまう
何故そうなってしまうかといえば、郁乃の状況が参考になるのかな
彼女は亜麻音が心配になるあまり稔に失礼な態度を取ってしまうし、直耶に悪印象ある点を隠そうとしなかった
郁乃がそうなってしまうのは全ては亜麻音への想いが深すぎるから。恋は人を盲目にさせ気になる相手以外からどう見られているかを忘れさせてしまうのだろうね
郁乃の例を踏まえると、周囲の目や直耶にどう見られるか、という視点を度々忘れてしまう亜麻音はもう既に直耶に対して後戻り出来ない感情を抱いているのではないかと邪推してしまうが……
と言うか、難しい事を抜きにして亜麻音のリアクションが一々可愛すぎるね!
冒頭のカラーページに始まり、触りたくなると言われて赤面している様子とか、頭(というか顔じゃん!)を触られている時の表情とか、花火が殆ど見えないと言った時の表情とか!
山盛りの如く織り込まれた亜麻音の可愛らしい表情に読んでいるこちらは悶えるしか無いですよ!
顔を両手で触ったシーンでもし母親の声が掛からなかったら、二人はどこまで突き進んでしまったか非常に気になってしまうね
というか、あのシュシュは今直耶の部屋にあるという理解で宜しいのだろうか…