市川朔久子のレビュー一覧

  • ABC! 曙第二中学校放送部

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    廃部寸前の放送部。そこに誰もが振り返るほどの美人の転校生葉月が入部してくる。
    そして熱心な顧問の須貝先生。
    活動らしいこともしていなかった古場とみさとも、発声練習から始まり、やっと週一でお昼の放送を始めるところから部活らしい動きが始まる。
    新入部員珠子も加わり、アイデアを出し合い、だんだん充実した放送になっていく。

    ある日、須貝先生から放送コンクールに出てみないかと勧められる。しり込みをする未経験者の中にあって、アドバイザーとして力を発揮するのが葉月である。彼女は前の学校で放送コンクールの出場経験があったのである。彼女の指導は的確であるけれど、彼女は決してアナウンスはしない。
    これには、転校

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    2016年07月09日
  • ABC! 曙第二中学校放送部

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    放送部の話。
    委員ではなく部活動なので、自主性が大切です。
    登場人物それぞれに事情があり、主人公を変えれば別の物語ができそう。
    頑張ってる子、信念のある子の話、好きです。
    ただ、この話、読書感想文の課題図書だよね…
    書きやすいんだか、書きにくいんだか…?
    頑張れ!中学生!!

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    2016年06月15日
  • 小やぎのかんむり

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    中学生の少女が山寺で過ごす夏休み。
    少女とそこで出会った5歳の男の子は親の虐待を受け共に心が傷ついているが、山寺の人達の温かい心に触れ癒されていく。
    夏の終わり、幼い子は守られ、少女は立ち向かっていく。
    どの子も “宝” の言葉に救われる思いがする。

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    2016年05月30日
  • 小やぎのかんむり

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    読みながら微笑んで、そして涙する。
    心がまあるくなっていく、やわらかな物語。

    豊かな自然、ヤギ、トウモロコシ、いなくなる子供、それを探す大人…ちょいちょい「となりのトトロ」を連想させる箇所もありつつ、そんなところも好ましい。

    三匹それぞれのヤギを「がらがらどん」になぞらえたのも良かったなぁ。
    ついでに妙に人間臭い、後藤さんというネーミングセンスも私的にツボ。
    ちなみに雷太が相手に気付かれないようにする為に、ヤギの鳴き真似で知らせた場面には笑った。
    葉介じゃないけど、お前天才だな。

    新鮮な野菜いっぱいのバーベキューと、一面に広がる天の川。三人で手を繋いで歩く道。
    きらめくような夏と子供達の

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    2016年05月26日
  • 小やぎのかんむり

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    サマーキャンプでお寺へ出かけた夏芽だが、なんと参加者は1人!?名門女子校のお嬢さんではあるものの、深い悩みを抱えている。

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    2016年05月26日
  • ABC! 曙第二中学校放送部

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    学校生活のいろんな事がたくさん詰まっていて、面白かったです。読後感も良い。今の中学生に読んで欲しいです。

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    2016年05月14日
  • ABC! 曙第二中学校放送部

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    中三のみさとは、放送部員。とはいっても部員はあとひとり、部長の古場のみ。新任の須貝先生が顧問になって、はりきっているけど、正直つぶれるのは時間の問題なんだけど…。クラスで孤立している絶世の美少女真野葉月や野球部の巨体新納がなぜか放送部にかかわってきたかと思うと、生徒指導の先生に眼をつけられ、波乱の予感…。
    小さな放送部を舞台に、結構波乱万丈な毎日を描く青春小説。

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    2016年05月10日
  • よるの美容院

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    久しぶりに、児童書コーナーへ。
    講談社児童文学新人賞受賞作ということで、読んでみました。

    主人公、まゆ子、12歳。
    友達のタケルの”事故”を目撃してしまったことや、
    母の愛情と期待に応えることが苦しくなって、
    言葉を口にすることができなくなってしまった。

    親元を離れ預けられた親戚の家は、昭和の香りがぷんぷんする「ひるま美容院」
    そこの女主人の「ナオコ先生」
    大きなふさふさの毛をした赤茶色の猫「ジンジャー」
    見習いのサワちゃん、タケルそっくりの颯太、
    古本屋のダジャレおじさん、コロッケ屋のおばちゃん。

    彼らの温かなまなざしに包まれて、まゆ子の凝り固まってしまった心が、ゆっくりほぐれていく様

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    2016年02月10日
  • 紙コップのオリオン

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    学校の催しで、校庭にキャンドルを並べて星座を描こうとする中学生達。星とキャンドル。どちらか1つでも感動を呼ぶのに、この2つの合わせ技は強力。家族の事、友達の事、中学生なりにいろいろあるけど、辛い事も嫌な事も乗り越えて前向きに進んで行く。キャンドルの灯りと星空は皆の心を結びつけ、美しいクライマックスとなる。私自身もキャンドルの灯りに心を救われた経験があるので、大いに共感を覚えて感動した。そして、皆が宇宙の事を考えていたら戦争など起こらないというある数学者の言葉を思い出した。児童書ではあるが、大人も十分に感動する素敵な話。

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    2015年01月07日
  • 紙コップのオリオン

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    良い。かなり良い、ずっと良い。安定のYA小説。
    迷惑かけないでいつづけるなんて、そうだよね、無理だよね。キャンドルナイトで星座ってのもいい、美しいしロマンチック。紙コップの裏に願い事書くのもね、いいよね。
    このくらいの年の子って、いろんな悩みがあると思う。一人っ子だと言いながらも次男な元気。元気と名付けられたその意味を思うと切なくなるし。本当の父親を知らない主人公の論里だってそうで、白とかいてましろちゃん。わりとDQN、や、今風な名前が連なるけれど、登場人物がみんな不器用ながらも一生懸命な姿が愛おしい。とても良質なYA。

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    2014年12月16日
  • 紙コップのオリオン

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    創立記念行事の委員になってしまった論里。
    最初はやる気はなかったのだが案が採用され、中心に進めることに。
    行事の運営を通して中学生の成長する姿が見えて心地よい。
    母の行動は理解できない。

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    2014年11月29日
  • 紙コップのオリオン

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    オリオンという言葉に惹かれて手に取りました。
    少し複雑な家族関係で、ちょっと変わった家族の論理一家と論理の学校生活を描いた作品。
    バラバラとしていたものが、最後一つにまとまる感じがして良かった。ちょうど論理たちの行事が、一つにまとまっていく様子とリンクしている気がする。

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    2014年07月25日
  • 紙コップのオリオン

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    登場人物それぞれが抱えているものがあるが、多くを語りすぎないところがいいのかもしれない。
    語り口調で、情景も感情も人柄も、思い浮かべやすく、親しみを持てた。

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    2014年07月24日
  • 紙コップのオリオン

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    お母さんがちょっと身勝手ではないか?と思ったけど、それを差し引いても良い物語だった。
    魅力的な登場人物が多く、特に妹の有里がとてもラブリー。
    論里がどんどん成長していく姿が微笑ましく、爽やか。「紙コップのオリオン」のシーンは胸が熱くなる。実際に見てみたい。

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    2014年07月16日
  • 紙コップのオリオン

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    ネタバレ

    母親が書き置きを残して度に出てしまった父子家庭の、四季がめぐるまでを描いた爽やかなYA作品。
    明るい母がいなくなった3人での暮らしで生活力をつけていったり、学校の創立20周年記念行事の実行委員になったりと、そんな中で自分も含めた周りの人々を見つめなおしていく主人公の論理くんがとても好印象だった。
    淡い気持ちを寄せることになる白ちゃんの名前の由来や、天真爛漫な妹ちゃんの言動には胸打たれるものがある。
    ラストの冬の凛とした寒さに映えるキャンドルナイトもロマンチック。

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    2013年11月15日
  • 紙コップのオリオン

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    最初はほのぼのとした話を思い浮かべた。
    でも進むに連れ、友達が抱える問題とか、自分自身のことや、家族について考えが及び、決して身勝手にならない主人公に好感が持てた。
    妹ちゃん可愛すぎる。

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    2013年10月22日
  • よるの美容院

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    ネタバレ

    まゆ子は 親戚のおばさんのナオコ先生のいる`ひるま美容院`に住まわせてもらっている。美容院はすずらん商店街にあり、常連さんのおばあちゃんたちがやってくる、昭和ににおいが残る小さなお店。まゆ子は学校に行かずに、ナオコ先生の手伝いをする。

    幼なじみの事故を目撃して、声が出なくなったまゆ子。言葉は重く、のどにからみつく・・・。

    ひるま美容院には、ナオコ先生と、時々バイトとしてやってくる、若くてきれいなサワちゃんがいる。看板ネコのジンジャー。商店街の古本屋のダジャレおじさん。コロッケをおまけしてくれる肉屋のおばちゃん。常連さんたち。

    そして、サワちゃんの弟で、ちょっと口は悪いけど、気はいい颯太。

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    2012年12月28日
  • よるの美容院

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    ネタバレ

    声が出なくなってしまう少女といえば「ハッピーバースデー」が思い浮かぶけど、それよりも柔らかくて良い意味で軽い印象。

    小学生の男の子と女の子のやり取りって、なんでこんなに可愛いんだろう。
    些細な事でムキになって言い合いになる、颯太とまゆ子を見ていると思わず微笑んでしまう。

    ナオコ先生の温かな眼差しと、力強い言葉。
    そして何よりもその優しい指先で、まゆ子の心をほぐしていく。
    ナオコ先生自身も、彼女の営む美容院も、彼女の生活スタイルも、素敵だなと思う。
    ただ、出戻った背景や、彼女の子供のものと思われる着物についてもうちょっと触れて欲しかった。そこがどうしても、投げっぱなし感が否めない。

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    2012年07月28日
  • よるの美容院

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    小学校高学年向けの児童書と思われます。
    特に女の子のオススメ。夏休みの読書感想文にどうでしょう?(笑)

    主人公のまゆ子は、ある出来事がきっかけで声を出すことが出来なくなってしまった12歳の女の子。
    美容院の女主人であるナオコ先生や商店街の人たちとの生活の中で、
    少しずつ変わっていく彼女。
    人の気持ちに寄り添うとは、どういうことか。
    切なくもやさしく、そして心強さも感じる作品。

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    2012年07月23日
  • よるの美容院

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    あぁ、またしても丑三つ時〜


    『よるの美容院』
     市川朔久子(作)
     講談社
    ★★★★☆

    口を閉ざししゃべらない(しゃべれない)緘黙(かんもく)の小6の少女が、ゆっくりと「話す」を取り戻していくお話です。

    読むにつれ明らかにされる事情と心情が感動的に運ばれます。

    この少女の気持ちを主体に著されてあり、自分を取り戻していくその様子が丁寧に描かれています。

    「できることはできる。できないことはできない。」「なにがだいじか、そうでないか、自分で考えて決めること」「それが、うまく人生の舵を取るコツよ」とアドバイスもあります。

    特に思春期初めの頃の子どもは、大人の本音を知っているけど自分の本

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    2012年07月13日