ひずき優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
確かにとんでもないスピード感に翻弄されるがままの読書でしたね。
はっきり言ってツッコミどころは山ほどあるし心情描写はほぼ皆無で‘起こったことをありのまま話すぜ’という荒々しい読み口なんだけど、確かに『最後まで行く』までページを捲る手を止められなかった。
つい人に話したくなる感じ。たぶん時間が経っても内容だけは忘れないであろうノンストップ・クライム・エンタメ小説。
いい加減なんだけど嫌いにはなれない、むしろ好もしい程よい‘いい加減’度合い。セクシーさやキザっぽさを取っ払った初期の『007』みたい。
まずは主人公である〈工藤祐司〉を筆頭とする、事件を追う警察諸君のいい加減さ。ガチの警察小説のよ -
Posted by ブクログ
ネタバレ領主の娘リゼットが兄の持ってきた招待状を持って、大公ジークハルトの花嫁探しの舞踏会へ。
まずリゼットの貧乏っぷりに驚きましたが、バイタリティあふれる姿勢と意気込みには感心しました。
ジークハルトとの最初の出会いは最悪でしたけど、正義感あふれる彼女にジークハルトは次第に惹かれていき、リゼットが兄ユリウスのいいところをあげるごとにヤキモチを妬いて不機嫌になってるのはニヤニヤしちゃいました。
ユリウスの正体は最後に明らかになりますが、ユリウスの立ち位置は微妙かな?リゼットのことを愛しているのかと思いきや、ジークハルトに妙に協力的だし、これは「彩雲国物語」の静蘭のようかもって思いました。
次巻 -
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Posted by ブクログ
国民的人気番組「ショウタイムセブン」の元人気キャスター、折本。
彼は左遷先であるラジオ番組をこなしながら鬱屈した日々を送っていた。
そんなある日、折本のラジオ番組に爆破テロ事件の犯人から電話がかかってくる。
最初は嘘だと決めつけていた折本だったが、本当に爆破事件が起こったのを機にこの事件を利用することで自分が再びショウタイムセブンのメインキャスターの席に返り咲こうと思いつく……。
もうね、まずタイミングがあれですよね。
これだけ某テレビ局が騒がれているなかでこの話を読むと妙なリアリティーが出てしまってうわー…となりながら読んでました。
この事件の内容と実際に騒がれている内容は当然違うのです -
Posted by ブクログ
先日、阿部寛主演の同タイトルの映画が面白かったので、ノベライズ本を読んでみた。
国民的ニュース番組「ショウタイム7」の元人気キャスター・折本(阿部寛)は爆破テロ事件の犯人から交渉役に指名され、テロ犯との生放送での様々な交渉をする。しかしスタジオ内にも爆弾が仕掛けられおり…。状況がどんどん変わり、主人公は極限に追い込まれていき、どうやってこの状況を打開していくのかが非常に面白い内容でした。映画のおさらいをする形でサクサク小説は読めました。
実は韓国映画『テロライブ』のリメイクということで、こちらもNetflixで駆け足視聴してみた。比較してみると…基本的な設定は同じだが、リメイクの日本映画は -
Posted by ブクログ
マンガもドラマも見ていないので、代わりに一読。
倫理を体系的に理解するには『正義の教室』の方が分かりやすかったが、こちらはストーリー寄り。倫理教師・高柳によって、生徒一人ひとりが悩みに向き合うことになる姿が学園ドラマっぽい。
確かに、倫理は「学ばなくても将来ほぼ困ることはない」が、高校生という多感な時期に学んだことは自分自身の糧にもなった気がする。
印象に残った言葉
・ショーペンハウワー
我々は他人と同じようになるために、厳しい自己放棄によって自身の四分の三を棄てねばならない
・キルケゴール(実存主義)
誰もが顔も名前も失った“匿名の人”になっている