五條瑛のレビュー一覧
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購入済み
伝統を守る強い執念
終戦の日が近かったので、選びました。
史実に基づいたフィクションだと思いますが、いま通っている歌舞伎座には、こうした歴史があったであろうことに、想いが馳せます。
辰三郎と香也の歌舞伎への執念は、今の役者さんにも通じると感じると共に、畏敬の念を抱かずにはいられませんでした。
そして、大切な人を想う気持ちに胸を締め付けられ、憧れのようなものを感じました。
歌舞伎の見方が変わる気がします。 -
Posted by ブクログ
GHQの占領下の日本で制圧された歌舞伎を始めとする日本芸能。今作では、その制圧と立ち向かい、歌舞伎の世界に生きる若者・辰三郎と、戦犯として巣鴨プリズンに収監されるが、アメリカの諜報機関の一員として、活躍する辰三郎の戦時中の上司・宮本、主に二人の視点で描かれる。
GHQの占領下を題材にした作品は、結構な数を読んできたが、歌舞伎に視点を当てた作品は初めて。こんなところにも、影響があったのかと、ただ自分の無知を恥じるのみ。
今作を読んでいる最中に、現天皇陛下が平成最後の誕生日を迎えた。
個人的に、現陛下は戦争の謝罪のために奔走した、平成30年間だったと思う。先代の昭和天皇の戦争の過ちに、さぞ胸を痛め -
Posted by ブクログ
シリーズ3作目。
とりあえず大事なキャラの造詣がつかめているためか、安心して読み進められた。
マンネリ化?・・・無し。
“敵”の強さのインフレ?・・・無し。
主要キャラ間の人間関係の進展?・・・ほぼ無し。
“いつものように始まり、いつものように流れ、いつものように終わった”という感じではありつつ、巻を追うごとに物語世界に引き込まれる不思議。
続巻は刊行されるのか????????
ぜひ書いてほしい、読ませてほしいと思える1作。
★4つ、8ポイント。
2015.08.04.図。
八角波夫の人生、ある意味報われたのだろう。よかった。
・・・・でも・・・・という気持ちも、拭えないけれど。