五條瑛のレビュー一覧
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前作に引き続き、架空の人工島である西日本国際空港を狙うテロ組織に対して、その高い頭脳と警備システム「ROMES」で立ち向かう成嶋との攻防を描いたシリーズ2作目。前作にて反則技も含めた「ROMES」の機能紹介が充分にされてるだけに、今回はシステムに関する余計なアピールが省かれて純粋にストーリーが楽しめる作品となっていた。
ストーリー的にも、死んだはずの伝説的なテロリストの名を語る犯人やテロ組織の狙いなど、前作とは異なってミステリー的な要素もしっかり織り込まれているし、何よりも本シリーズの主軸である「ROMES」の開発に至る裏事情と成嶋の性格形成に踏み込みつつもうまく事件と絡まっていてエンターテ -
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あらすじ:人生の生きる指針を見失った浪人生である主人公が偶然怪我をした女性を助ける所から物語は紡がれる。彼女は名前を「J」とだけ残し、彼の元を去ってしまう。Jとは一体どんな存在なのだろうか?また彼女がほのめかす人生の再出発地である「島」とは何か?
謎と憎しみが交差する本格サスペンス
楽園なんて人々が生み出した幻想
だがそこでしか生きられない人が確かに存在する
「誰に何をぶつけても、あなたが失ったものは戻ってこない。もっとたくさんのものを失うだけよ」
それは断ち切れない憎しみの連鎖
「もしかしたら、わたしたちの一番大きな過ちは、救いを自分以外に求めたことだったのかもしれない。自分で自分を -
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架空の人工島、西日本国際空港を舞台に世界最先端施設警備システム「ROMES」を操る成島と、過去の悲しみを抱えたテロ組織チームとが頭脳戦を繰り広げていく。ハラハラ感や息の詰まるような展開はないが、不特定多数が自由に出入りしつつも閉鎖的な人工島の空港を逆手に攻めるテロ組織と、まだその全能力をフルには活かせない「ROMES」を如何に駆使して空港の安全を確保していくのかといった成島の手腕との凌ぎあいが本作の魅力の1つだろう。
ストーリーの展開や頭脳戦も然ることながら、犯人側も空港側の人物もそれぞれのキャラがしっかりと裏付けされているので飽きさせることなく読ませる作品になっていたように思う。特に成島は -
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ネタバレ日本人の考え方、昨今の冷たさに憎みを置いた感じ。最後は展開が早すぎた。もやもやしたところはもやもやのままなのでスッキリしなかったけど、面白かった。このテのお話は好き。
物語はジェイという女性を中心に、2人の男性(秋生と時津)の人生の歯車が狂う。
ジェイは“島”から“兵士”のスカウトに日本に潜り込んだ。秋生は街で偶然ジェイと出会い、その後も何度かジェイを見かけるようになる。しかし、ジェイを見かける場所は決まってテロが起きている。ジェイとテロと島の関係に不審を抱きつつも、秋生は何も行動できないでいる・・・。日々のストレスから厭世的になった時津はジェイにスカウトされ、家庭を棄てて島に行き、兵士とな