けーしんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ3作目で完結
宙がなぜ数学屋を初めたのか?黒い服を着るのか?が明かされる
ここに来て新キャラ、明日菜が登場
宙との関係性がとても親しそうで、宙もそれを拒んでいないようすにやきもきする遥
そして、宙は遥に一つ嘘をついている事を明かす
宙がついた嘘とは?なぜ嘘をついたのか?
明らかになる宙の過去
遥は一生懸命数学を勉強したようだ
一般人でもとっつきやすく実体験でも使いやすい確率を勉強するというのは良い選択だと思う
でもまぁ、算出された確率を高いと見るか、低いと見るかはそれぞれだし
特にスポーツの一場面なんて完全に独立な事象でもないので、確率がそこまで信憑性のあるものではないですけどね
あとベイズ確率に関しては、コロナ禍で全員検査すべきと主張する輩に対する反論としてテレビでも紹介されていたので、そんなに実生活とかけ離れているものではない
ところで、命の価値なぁ
その論理展開は、神が存在するかどうかを計算した事例と似ている
何かのパラメータが無限大だとそうなってしまいますよねー
理論的にはそうであっても、それが正しいとは限らないですけどね
そこから宙が出した結論は数学の論理を超えた人文的な考えになっていてよい
作中のセリフ
「世界を理解したからどうなるんだって訊いてんだよ。机の上で証明問題を解いてるだけじゃあ、石ころ一つ動かせねーだろうが」
というのも、机上の空論の無価値さをよく言い表している
現実世界、アキレスは亀を追い越せるし、矢は届くのだし
世の中を動かすのは実際の行動ですからねぇ
ま、信念に基かない無軌道な行動は迷惑な場合がああるけど、宙は違いますからね
なんか、続編があってもいいような終わり方ではあるんだけど
とりあえず、完結したのでよかった -
Posted by ブクログ
ネタバレ父親の仕事の関係でアメリカに行ってしまった宙の代わりに、数学で世界を救う「数学屋さん」を引き継いだ遥。
数学苦手の中二の少女が、夏休みの間中難しい数学の本を読んだって、それほど理解できるものかなあと思いつつ、自分でできることをコツコツと…うんうん唸りながらこなしていく遥は、本当にいい子だ。
今回は学校祭というイベントと、不登校の少女を助けるという二つの大きな柱がメイン。
ひとりでできなければ、周りの力を借りればいい。
いま役に立つとは限らないけれど、いつかは役に立つかもしれないものがあったっていい。
生きていく意味なんて分からないから、みんな手探りで生きている。その手探りが面白いから人は笑うのではないか。
成長甚だしい時期だからこそ、ちょっとしたことで落ち込むことが多いのも思春期というやつ。
でもそれでいいじゃん。
全ての答えが最初からわかっていたら、そんなのぜんぜん面白くないよって。
中学生たちへのエール。
おばさんはそれよりも、空と遥の間で交わされる、国際電話の料金が気になる。
メールとSkypeはただなの?
それすらわからん。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ数学苦手な私にも、きっと楽しく読めるでしょうとお勧めされた本。
多分中高生向きの本だと思うのですが、ごめんなさい、やっぱり数式の辺りは全然頭に入ってきませんでした。
でも、「数学で世界を救う」と大真面目に言う宙には好感を持ちました。
私も虚数が何の役に立つ?などと学生時代に言ったものですが(ほかにも言ったと思うけど、すっかり忘れました)、数学に限らず、学問は生活の役に立ってこそ、と思います。
生活の役に立つことから始めて、最終的には世界を救う。
いいじゃありませんか。
けれど、やっぱり机上の論理ではいかんともしがたいものもあります。
台形のグラウンドを、野球(男子)用とソフトボール(女子)用に二等分する。
計算によってそれは解決しましたが、二等分された小さなグラウンドではなく、男女で野球とソフトを交互にやることに。
野球部員のやる気すら、「囚人のジレンマ」を利用して解決できる…はずなんだけど、人の心はそう計算通りにはいかないのだ。
何しろ宙の興味は数学に特化していて、一般常識に欠ける。
そんな宙を支えるのが、たまたま隣の席だった数学嫌いの遥だ。
大人の書き方があまり上手くないと思いましたが、中学2年生の、まだ子どもの尻尾がついた思春期の不安や真直ぐさなどがとてもよくかけていたと思いました。
この終わり方は続編を想定していないものだと思いますが、実は全3巻のようです。
表紙を見ると少しずつ宙と遥の距離が近づいているようで、読むのが楽しみです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作を読み終えてから随分間が空いてしまったので、登場人物や前作のエピソードをかなり忘れていました。けれど、読みながら記憶が少しずつ呼び覚まされてきたので、中盤以降は「これ誰?」みたいな状況はほぼなくなっていました。
今回は神之内宙が不在な中で数学屋を続ける天野遥が主人公。最初は「マジで数学屋できるの?」と懐疑的でしたが、前作から随分成長して数学が達者になっていて何とかこなせている感じ。人によっては都合が良いと思うかもですが、自分は宙への思いの強さや、前作で数学の面白さに魅せられて生じたモチベーションの高さからの行動、そしてその結果だということで納得しています。
ただ、それでも前作からの経過時間的に遥の成長には限界があるためか、中盤からはあの宙が再登場。日本とアメリカと超遠距離ながらも、協力して課題解決していく姿は予定調和感はありつつも楽しめました。
本作では特に漸化式と三角関数について、とてもわかりやすく説明がされていました。どちらも「こんなの何の役に立つの?」と言われる筆頭に近い存在ですが、すごく納得感のある説明・内容で面白いと思いました。
前作の感想でも書いたと思うのですが、学校で習う勉強で最も抽象的で訳がわからない(何の役に立つのかわからない)のが数学だと思います。そのために苦手意識や存在意義への疑問を持っている人が多いと思うのですが、このシリーズはそれへの回答をわかりやすく提示してくれている貴重な存在かな、と。
正直、本作で描かれているそうした点は、本来学校で真っ先に教えるべき内容だと思うんですよね。誰だって意味がないと思うことを苦労して学びたくないですから。裏を返せば、どんなことに役立つかがわかれば興味を持つ人も少なからずいるはずなので、例えば三角関数を教えるときは先ず「これはこんなことに役立つ」という話から入るべきではないかと思います。
数学には漸化式や三角関数以外にも「何に役立つの?」と思われる要素がタップリなので、3巻ではそれら要素についてのエピソードを読ませてくれるものと期待しています。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアメリカへと旅立ってしまった宙の後を継いで数学屋さん店長代理を務める遥だったが、元々は数学なんて縁のないただの中学2年生。
それでも宙がいなくても、なんとか数学屋を続けようと努力する。
文化祭の出し物を決めるのに模擬店か舞台かを、使える数値を使って円満解決。数学屋の面目躍如だ。
そんな店長代理の遥に相談が舞い込む。不登校になってしまった幼馴染を、どうにかできないだろうか?
困ったときには店長に頼む。スカイプで宙に助けを求め、返ってきたメールには謎の数式が。
恋愛不等式に続く、心の漸化式。文化祭で数学屋が日本とアメリカをつないで活躍する。
さて、数学屋さんの二巻です。前回のラストで遥が宙にガウス記号を投げつけるシーンが印象に残る作品だったと思います。
2巻では、日本にいない宙が直接クラスにかかわってこない分、遥の頑張りが強調されている。
数値を集めて分析することを基本に、三角比を用いた簡単な測量、からのポアンカレ予想に話は飛ぶ。
「私たちが見上げる空には同じ月が昇る」なんてセリフは使い古されてるけど、宙と遥との時差では同じ月が昇る時間がない。
そんな月を見上げる二人を結ぶのは、やはり数学であった。 -
Posted by ブクログ
少年が始めた数学で物事を解決しようとする「数学屋」のお話し
使われてる数学レベルはそんなに難しくない
2次方程式・不等式や台形の中線公式とか囚人のジレンマとか
中学生という設定なので、その辺の層でも十分に理解可能
この少年のすごいところは数学を実学に当てはめる発想だよね
まぁ、ファシリテーションスキルはないので、その辺は相棒が担っているという構図も妥当
あと、何でもかんでも数学で解決できるわけでもないという事も何となく描かれていると思う
実際問題、数学で解決できない事の方が世の中には多いしね
最後のところは最初の説明の部分が伏線になっていてよい -
Posted by ブクログ
神坂一さんの書き下ろし作品で、しかも初の妖怪物である。
それだけに期待度は高かったのだけど、ちょっと緩かったかな、というのが正直な感想である。特に主人公の心情変化がスムーズでなくて、物語を追うのにやや苦労した印象だ。
ノリの軽さとテンポの良さはさすがの一言だけど、稀綱とマキの心情が見えづらくて、話が流れていってしまった。
その辺と、あと思ったよりかは妖怪が出てこなかったので、それも加味して星三つ半相当と判断した。
昨今は妖怪物が(例のウォッチに限らず)盛況の体を見せているが、その流れの中に埋没してしまいそうで、神坂さんのファンとしては残念なところである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ130年前に書かれた本の新訳。いろんな物語の原典になってると感じた。
海亀捌いたり、階級があったり。今の価値観からすると引く部分もかなりあったが、後半の戦いは手に汗握った。盗賊みたいな大人と闘い、最終的に全員殺すという過激な展開。他に解決なかったかなとも思うけど、追い込まれた人間の怖さも知れた。
一つ言いたいのは15少年いるけど、ほとんどいるだけのやつもいたのはもったいないというか、無駄な気もした。全員生還したのはすごいが、せっかくいるからもっと話は複雑にできたのかな。ただそうなると、三倍くらいの分量になるよな。
今でも読まれるというのは本当にすごいことだ。