最近この作品を発見して、いまかなりハマっています。
この作品に触れて気がついたのは、
成長・老化スピードが異なる者たちが寄り添い合うストーリーを、私がすごく好んでいるんだなということ。
『夏目友人帳』の人と妖の間の愛情・友情の話とか、アニメ『凪の明日から』みたいに、一部のメンバーの時間が数年間停め
...続きを読むられてしまうことで、年齢関係が変化することで起こる葛藤やそれでも変わらない思い、そういうものを見せてくれる物語もすごく好きでした。
この『ココロのプログラム』も、心やさしい少年と歳を取らないAIロボットの少女の恋物語です。
初めは姉弟のようだった二人の関係が徐々に逆転していく様子も良いですが、
大人びた見た目の子供っぽかった少女が、幼い見た目の達者な女性になっていく様子も素敵です。
人とロボットの恋愛という、社会的な規範や生物的合理性から外れた恋というのも、百合やBLに通じるような、よりピュアな慕情に接しているような感覚があり、
それがこの作者の柔らかくて可愛らしい画風と相まって、眺めていてとても癒やされる、心地よい作品になっていると思いました。
ヒロインのAI少女の名前が「いちこ」というのも良いですね。
音の響きは何か古めかしいオバちゃん的な感じですが、「いちこ」という文字の並びは果物の「いちご」みたいで、とても可憐な雰囲気があります。
子供と大人の二面性を抱え続ける当作ヒロインの名前に相応しいと思います。
ロボットの試験機・実験機としての「一号」というのとも掛かっているのかな。
最近はいちこちゃんのことばかり考えてしまっています。私もいちこちゃんに恋をしてしまったようです笑。
これが普通の女の子という設定だったら、余りにも良い子過ぎ可愛い子すぎて逆にあざとく感じてしまい、警戒してしまうところかも知れないですが、
それが「ロボット」で人外ですと言われるだけでむしろ何もかも許せてしまう。
不思議だなと思いました。
中村ひなたさんのファンになりました。
次巻以降も早く読みたいです。
個人的な希望としては、何時までも日常モノとして延々と読んでいたい。
あっという間に中学生・高校生と成長していってしまっていくのも少し寂しい…
スピンオフでも良いので、どうかよろしくお願いします。