長江俊和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本作は、深夜テレビドラマから始まったシリーズのノベライズ版である。
ドキュメンタリーとして制作していたが、放送前に思わぬ「放送できない」事実が判明したため、お蔵入りとなったものを、担当ディレクターの取材メモから再構成するという作り。・・・いや、もちろん、全体はフィクションである。
深夜枠であることもあってか、オカルト風味が付き、そこにもうひとひねり、ミステリ要素が付け加わった。不条理なのかと思ったら、実は説明がつくことだったのですよ、というわけだ。
テレビドラマとしては6作制作され、さらに劇場版も3本出たというからなかなかの人気シリーズだったのだろう。
確かに着想としてはおもしろい。
ノベ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「そのメールを受け取った人間は自殺する」
と噂される謎のメール。
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とある女子高生に届いたそのメールは、いじめられている彼女にとって、嫌がらせの延長に思われた。
しかし、親友の自殺を皮切りに物語は動き出す。死体の手には携帯、その画面にはあのメールが表示されていた。
過去に世界で行われた実験「死者との交信の記録」を間に挟みながら、様々な登場人物の視点で物語は進み、テレビディレクターの岡崎零子が主人公となって謎に迫っていく。そして、エーテルと霊体を結びつける降霊機、そのシステムに辿り着くという話。
過去の実験はフィクション -
Posted by ブクログ
ネタバレ放送禁止シリーズの著者、長江俊和さんの小説処女作。
放送禁止シリーズから入った私としては、人間の腹黒さ、トリッキーな仕掛けを期待して最後まで読んでいたが、終始ホラーであり、SFの内容のまま幕を閉じたので、勝手ながら少々がっかりしてしまった。(放送禁止シリーズと謳ってないので当然だが)
小説の内容としては、「死」をテーマとして人間の本音や、恨み嫉みの描写がされていた。人間の弱い部分を巧みに書き上げる力は、読者を惹きつけ離さない。
トリックは勿論、人間の弱さを追求している点がファンを増加させている要因だと思う。
今後も新作が出ることを楽しみに待っている。