桜井鈴茂のレビュー一覧

  • 探偵になんて向いてない

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    新しい作家の気概というか覚悟が文脈に伺える作品。ストーリーはちょっと昭和チックな探偵ものだけれど、会話も人物造形も令和に合った軽妙で心に沁みる新時代の探偵ものでした。あと3冊は連作でお願いします。

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    2023年01月31日
  • できそこないの世界でおれたちは

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    主人公のシローは売れっ子ではないが別れた妻に養育費を払い、好きなレコードを買い、好きなものを食べ、飲んだり映画を観たり、好きな事がそこそこ出来るコピーライター!

    そんな彼の周りにいるソコソコ愉快な人々

    ドラム:紅白にも出場するデカメロンズのドラム
    ヒロ子:バーアラバマの店主、密かに?シローが思いを寄せる
    久美ちゃん:シローとドラムのかつての同居人、今はパラグアイにいる?
    ミラさん:女装するバーのマスター、かつては音楽レーベルのオーナー兼プロデューサー!

    その他にも個性的なキャラクターが多数登場!

    シローの役目は皆んなを微妙な弱い力で繋ぎ止める事!

    奇跡は起きないかもしれないが心が何となく少しだけ満たされる物語・・・


    本書との出会いは宮城県の亘理町の未来屋書店にて『亘理店夏文庫』の手作りの帯を見て、何か買おうと思い迷った挙句手に取りました!

    結果は星×5

    本書の前の物語『アレルヤ』も今度読んでみようと思う!

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    2021年08月07日
  • できそこないの世界でおれたちは

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    「できそこないの世界で」の曲は作者の脳内では流れているだろうから是非音源化してほしい。

    Cloud Nothing「Stay Useless」は桜井鈴茂の小説の大半のテーマソングにできる。良い曲を知れた!

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    2021年06月06日
  • 走る?

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    アンソロジーはいい。
    すごくいい話も、意味不明なのも、色々読めていい。どういう順番で収録するか考える編集さん楽しいだろうなー
    で、一応ランニング好きな私が好きだった話は、1話目の パン、買ってこい と6話目の いびきが月に届くまで 。外の雪が消えたら走ろう。走りたくなっちゃったなー

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    2025年02月15日
  • 探偵になんて向いてない

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    探偵初心者の奮闘記。
    軽やかで読みやすく、素人が探偵をしたらこんな感じだろうなぁと。
    主人公権藤の溢れだす人間味がなんともいい感じで、道内もたくさん出てきて楽しく読めた。
    シリーズ化してほしいなぁ。

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    2024年10月12日
  • どうしてこんなところに

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    ネタバレ

    こうするしかなかったんだ。
    どうしようもなかったんだ。
    心の中で繰り返しながら、高速道路を走る男。
    東京~新潟~函館~宗谷岬~仙台~四国~大阪~小倉~沖縄。。。2年4か月に及ぶ逃亡生活のなかで、彼が下した決断とは。

    彼の人生は、最愛の妻を殺した時点で終わったものに等しかった。自殺することも自首することもできず、何人もの人と関わり、助けられ、騙され、与えられ、盗まれ、魂の旅を続ける。「どうしてこんなところに」と自らに問いかけながら、流れ流され、苦しみのたうちまわる姿がなぜか心を打つ。
    仙台での復興の仕事、釜ヶ崎での日雇い仕事、どん底の生活を経て、そこに生きる人々のそれぞれの事情や深い絶望を目の当たりにし、絶望の中でこそ醸成される彼らの本当の優しさに触れる。

    長い彷徨の果て、ある決断を下し、沖縄からの船を降りるラストシーンは指名手配犯の逃亡の終わりとは思えないほど希望と光に満ちている。
    帯の「魂のクライム・ロードノベル」という言葉がピッタリの読み応え抜群の作品。

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    2017年10月20日
  • どうしてこんなところに

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    序盤はあまりはまらなかったが、久保田が居場所を転々とする度に、日本から久保田の居場所が無くなっていくにつれ話に惹きつけられた。

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    2017年10月03日
  • 走る?

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    14人の新進気鋭の作家たちが、Number Doに寄稿した「走ること」に関する短編集。走る気になる作と、ならない作があるが、作家さんたちがランナーという訳ではないので仕方ない。でも、その著者なりの「走る」ということの考え方がなんとなくわかり面白かった。

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    2017年09月17日
  • 終わりまであとどれくらいだろう

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    ぶっ飛んでいるようで、実はお手本のような群像劇なのではなかろうか。群像劇というのは、私小説と並んで、近現代において生まれるべくして生まれた文学の形態なのだろうと思う。キャラクターに過度な個性は必要なく、誰もが記号的で、けれど明確に個人である。形而下にありながらどこまでも形のない。つまりは矛盾というものに整合性を付けようという試みなのかもしれない。きっと、「世の中」というものが漠然としたものでは済まなくなって、人が一人で生きていくのに必要なエネルギーが人一人分の質量では足りなくなってしまって、それを見据えたかのように大きめに造られていた容器に、他人を部分部分、継ぎ接いで、自分+αを自分だと言い聞かせて生きていくことを強いられている。その顕れが、柳の下に見えるような気がして、現代人はそれが不安で仕方ないのではないかと、この本を読み終えて、思うのだ。

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    2013年01月11日
  • 走る?

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    40代も半ばを過ぎた頃から、突如ランニングにハマりました。気分転換、ストレス解消、心身の健康のために自分のペースで続けています。
    走ることに飽きやマンネリが来ているわけではないのですが、走りに行きたくなるような本(How toものでなく)が読みたいなぁと探していたところ、この本にたどり着きました。

    アンソロジー形式の作品集を読むのは初めて。
    1冊でバリエーション豊かな作風に触れることができ、自分の好みに合う・合わないが分かるのがおもしろかった。

    個人的に刺さった作品をいくつか。

    『パン、買ってこい』
    ちょっと歪んだ使命感から「パシリ道」を極めた高校生のランと精神の成長物語。
    爽やかなラストシーンが印象的。

    『飛田姉妹の話』
    人間が翼を手に入れ、空を飛ぶようになった未来のお話。
    ヒトの脚は見る影もなく、すっかり退化してしまった。そんな時代にも自分の脚で走ることの意味や価値を見出そうとする。

    『リスタート』
    ブラックな職場と不摂生からメタボになり、体の不調に悩まされていたサラリーマンが健康指導をきっかけに一念発起する物語。
    「精神的偏食」という言葉が印象的。

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    2026年10月11日
  • できそこないの世界でおれたちは

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    感想どうしようかなぁ〜と思うほど主人公に対して共感できたり、ちょっとな…と思ったり。
    そして読み終えてから解説をチラッと見たらこの作品は続編だったのを知り。
    色々あるけど楽しい時にはその事を思いっきり楽しもう、問題を抱えていても今は今を楽しもう、そんな感じのお話でした。
    続編と知り前作読もうか悩みますが、そう思うのは主人公がどこか憎めない所があるからかも。
    好みが分かれるお話かなと思います。

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    2025年07月15日
  • 走る?

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    タイトル通り「走る」に特化したオムニバス
    青春、ノスタルジー、リアリティ、SF、不条理…色々な形の「走る」ストーリーがあり、短編集だから合わなくてもすぐに終わる
    コレを読んで走りたくなるかは貴方次第

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    2025年04月18日
  • できそこないの世界でおれたちは

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    これも、本の雑誌・年間ベスト企画から。著者のことはここで初めて知ったけど、本作中でバンド音楽が重要な位置を占めることからのイメージか、町田康を思い浮かべました。といっても、氏の音楽は聴いたことないし、読んだ作品も数作だけなんだけど。本作は、キャラも特徴体な人が多いし、矢継ぎ早に事件が起こるしで、楽しく通読できるものでした。

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    2022年03月07日
  • 探偵になんて向いてない

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    ハードボイルドっぽい探偵小説って久々かも。ダメ人間でも何だかんだで上手くいっちゃうタイプ。依頼の本筋よりも、猫シッターにびっくり。家族は嫌じゃないのか…。

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    2021年09月11日
  • 探偵になんて向いてない

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    読んでいて毎日が暇な年金生活の自分が「探偵でもはじめてみるか」とちょっと思った(もちろん冗談)。気楽に楽しめる一冊。

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    2021年07月27日
  • 走る?

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    ネタバレ

    スポーツ雑誌 NUMBER Doに連載されたランを題材にした短編小説を集めたアンソロジー。

    ランナーではなく、ランを題材にしているってのがポイント。王道に走る楽しみを描いた小説だけではなく、走ることがイヤになる小説、走らされる小説等各種色が揃っている。出来もマチマチで、トータルで評価すると凡作ってことになってしまうなぁ。アンソロジーはそこが難しい。

    好きな作品は
    「パン買ってこい」中田永一
    「ホープ・ソング」王城夕紀
    「桜の並木の満開の下」遠藤徹

    どれも結局はちゃんとランに目覚める人の話だった。
    読み手によって好みは絶対分かれるだろうなぁ。

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    2020年03月06日
  • 走る?

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    走るがテーマですと言われて作家は書くのだろうか?
    走らないこと、走ると飛ぶを比べる人、追いかける人、
    いろいろ読めて面白かった。

    俳優の岩松了のが、なんか後味ぞくっとする。

    「熊の夜戦」
    「いびきが月に届くまで」
    「パン、買ってこい」
    もよかった。

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    2019年12月26日
  • 走る?

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    未読の作家のたくさんつまったオムニバス。それぞれの作家の傾向と実力の片鱗がうかかわれて楽しい読書だった。
    走るということは苦しいけど楽しい。そんなテーマに集まった作家たちの目の付け所がみどころか。

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    2017年09月15日
  • 走る?

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    Number Doに連載されていた
    「走る」をテーマにしたアンソロジー

    ある意味読書の対極にあるものが題材ということで、
    なかなかおもしろい切り口だなと思い。

    14本の短編のうち、良かったのベスト3は
    「パン、買ってこい」 中田永一
    「ベランダと道路」 柴崎友香
    「リスタート」 恒川光太郎
    ですね。結局はどれも気持ちよく走ってる感じだったから!

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    2017年08月20日
  • 走る?

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    「走る」をテーマに14人の作家が競作。
    日々のランニングのモチベーションが上がるような疾走感あふれる作品が収録してあるのかと思いつつ手に取りましたが、そこは実力派の先生方。凡人の思い通りにはいきません。思わず膝を打ち、唸ってしまうような「走る」小説が並び、裏切られました(喜)

    14本どれもが個性的で、未知の作家さんとの出会いも。もちろん、苦手な話もありましたが、それも出会いです。
    お気に入りは「パン、買ってこい」(中田永一)、「桜の並木の満開の下」(遠藤徹)、「誰にだって言いぶんはある」(桜井鈴茂)


    人生の半分は現実ではないと彼は思う。
    なぜならば精神が摂取するものの半分以上が、現実ではないからだ。(「リスタート」恒川光太郎)

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    2017年08月16日