宮崎正弘のレビュー一覧
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AI監視社会・中国の恐怖
著:宮崎 正弘
PHP新書 1163
全体主義国家では、国家元首を揶揄することは許されない
文革の最中に、毛沢東の写真が掲載された新聞で芋を包んでいた老婆は銃殺された
精密画像技術はミサイルの精度向上のみならず、中国では国民を弾圧する器具に転用された。
中国全土に貼り巡らせられた防犯カメラは、歩行者の顔の選別が鮮明にできるのだ
日本に隣接する不気味な大国=中国は、人類未踏のデジタル全体主義国家だ
軍事ロボット AIを搭載し、GPSと連結して機動力を発揮し、最先端機能を備えてレーダ誘導という整合性を得たものの完成をめざす
習近平は、毛沢東時代のような独裁政治を -
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いやー、危険な本である。
なぜ危険かと言うと、対談なので骨子の部分、触りの部分しか語られておらず、「詳しくは拙著『 』に書いたのですが」という感じになるので、その「詳しい」部分が気になってしまい、読みたい本がどんどん増えてしまうという…(苦笑)
しかし、この本を含めて、近現代の国際関係史はこの20年くらいの間に大きく通説か覆されているのですね…未だに教科書には反映されていないことが多数と思いますが。
例えば、どうやら私の知る「韓国併合」の背景もがらっと認識を改めなければならなさそうです。ほんと、外交は二国間関係だけでみてはいけませんね。背景にある多国間関係を見ないと。 -
Posted by ブクログ
「勝てば官軍」と言われるように、歴史というものは、勝者の視点で編まれるのです。
歴史修正主義、結構ではないですか。
埋もれていたというか、誰かが埋めてしまった事実を丹念に掘り起こし、多角的に歴史を見直してみる、そして、どう感じるかは読者に任せればいいのです。
ということで、
第1章 日本を深く研究していた欧米
第2章 英国自由貿易帝国主義と日米の戦い
第3章 日本とアメリカが作った朝鮮開国
第4章 ルーズベルトが仕掛けた日米開戦
最終章 若い人たちに伝えたいこと
あとがき
だいたい、日本史、世界史という分類の仕方がおかしいわけで、古代にしても、中世にしても、近現代にしても、全世界的な視点・動 -
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昨年秋(2012年)に、共産主義下での独裁体制が刷新された、共産中国に対する予測な一冊。宮崎正弘さんと石平さんのお二人の対談が、非常にリアリティ&テンポのよい内容でした。
「中国とはあくまでも一定の距離を置いて付き合ったほうがいい」、さて既にバブルが崩壊しているとの観測もされていますが、実態を知りたいところですね。とは言いながらも、日本国内の既存メディアは言及しないでしょうから、別のアンテナを伸ばす必要があるのでしょうけども。
「アメリカの背景にある意図というのは、中国に対する牽制プラス中国の軍事的封じ込め」、『動乱のインテリジェンス』でも同様のトピックが上げられていましたが、「TP -
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『絶望の大国、中国の真実』の続編。
日本の多くのマスコミやエコノミストが絶賛する中国の経済成長。
特にNHKなどは日本に進出しない企業はバカで時代遅れだと言わんばかり。
中国当局が発表するインチキ統計の数字を嬉々として放送するクセに、
中国様のご機嫌を損ねるようなニュースは全部隠す。
とにかく、この国の経済成長は右肩上がりで近いうちにGDPは日本を抜き、世界一になるのも時間の問題。
中国の経済成長神話は中国人だけでなく多くの日本人にも信じられている。
これに異を唱えようものなら、
なにをバカなことを言っているのか?
と蔑みの目で見られたちまち大バッシング。
これからマスターすべき外国語は英語じ -
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この本を読む前からウスウス思っていたけれど、
やっぱりそうなんだと確信したことは、、、
・多くの日本人は中国・中国人に対して幻想をもっている
(日本のマスコミや知識人の多くも例外ではない)
・日本人と中国人は姿形は似ているけれど、まったく別の生き物
・日本人のモノサシで中国・中国人を測ることは不可能
(測ったところで誤解・誤認しか生まない)
・日中友好は絶対ありえない
中国人にとって目先のカネが何事よりも優先される!
カネ!カネ!カネ!の思考は以前から知っていたのだが、
それがいったいどこからやってくるのか?
ずうっと不思議に思っていた。
ああ、そういうことだったのかと、目から鱗だった -
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今年(2020)の5月末に発行された本なので、緊急事態宣言下において書かれた本だと思います。延期された東京五輪まであと1年となりましたが、果たしてどのような展開になるのでしょうか。
この本の副題は2021年中国の真実、とあります。ソ連が崩壊する5年前、私は高校生でしたが「ソ連崩壊」に関する本が多く出版されていました、中国は果たしてどうなるのでしょうか。
この本の内容を信じるかどうかは別にして、中国について私が今までに何冊か読んできた、お二人による対談形式の本です。特に、一帯一路、AIIBに関する情報については興味深く読みました。
以下は気になったポイントです。
・日本人と欧州人との衛生 -
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最新のデータや実測を盛り込んだうえで、明智光秀さんが長いこと悪人にされたのは、その後に権勢を得た豊臣秀吉さんが自分の正当性を主張するために都合よく明智さんを悪人に仕立て上げたから…というのは、正しいと思いました。
途中、キリスト教についてなど、必要だけれど少し紙面を割き過ぎかな…と思う部分や、西郷さんを顕彰し過ぎと思われる部分などバランスの悪さもありましたが、全体的には読ませる本になっていました。
当時の人たちが織田信長さんを嫌っていたことや、細川藤孝さんなどが後世評価され過ぎであることは自分も同感です。
後世に作られた書物による歴史は、勝者によって都合よく書かれたものが多かったり、記載者 -
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ネタバレこの小さな日本でさえ、県民性などという言葉で分類することがままあるのだから、あの中国ならば当然広大な地域の特性に伴う住民の特質はあると思う。
もちろん、これが乱暴な分類であることは分かったうえで、中国人を理解する参考にしたらどうだろうという程度。
それでもこの本の、いや著者のすごいところは、中国のすべての省、市、自治区、特区を訪れたということ。
その土地を見て、実際に人々と触れ合い、そのうえで地域性を加味した判断を下す。
しかしそれはあくまでも著者の体験であり、著者の判断である。
学術的な根拠があるわけではない。
ちなみに昨年私が接した北京人は、蕎麦屋の出前のような人でした。
朝一 -
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タイトルに「備えよ!」
とあるが、備え方は記されていないので、対処法を求める向きは釣られないように。
安倍外交のみならず、財界の中国詣でが活発になっており、本書では第三次中国投資ブームなどと名付けている。
昨今の米国による中国締付けの動きに反するのでは?と思えなくもないが、それも含めて米との調整があっての話だろうという推測。
無論それは、中国の未来がバラ色だから、というわけではない。
日中スワップを通して日本の緩和マネーで中国経済の崩壊を極力緩やかにさせるところまで折込んでいるに過ぎず、
そこはちゃんと気をつけておきなさいよ、というのが著者らの結論。
それをしたところで感謝されるわけでも