宮崎正弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
AI監視社会・中国の恐怖
著:宮崎 正弘
PHP新書 1163
全体主義国家では、国家元首を揶揄することは許されない
文革の最中に、毛沢東の写真が掲載された新聞で芋を包んでいた老婆は銃殺された
精密画像技術はミサイルの精度向上のみならず、中国では国民を弾圧する器具に転用された。
中国全土に貼り巡らせられた防犯カメラは、歩行者の顔の選別が鮮明にできるのだ
日本に隣接する不気味な大国=中国は、人類未踏のデジタル全体主義国家だ
軍事ロボット AIを搭載し、GPSと連結して機動力を発揮し、最先端機能を備えてレーダ誘導という整合性を得たものの完成をめざす
習近平は、毛沢東時代のような独裁政治を志向する
歴史への逆行である
全体主義独裁への遡行、時代錯誤である
これを、毛沢東2.0という
中国の国防費は、2017年にすでに、1900億ドルに達している。2028年までに、2400憶ドルに達すると予測した
中国国防予算の中核を構成するのは、AIを搭載する次世代兵器開発である
軍事的には、偵察、監視、殺人兵器である
AI機能を搭載した次世代潜水艦、ジェット戦闘機も米国を猛追する勢いをみせている
マッキンゼーの衝撃の報告
2007年から2014年までの間に、中国国有企業の負債は、3.4兆ドルから、12兆5000億ドルに急膨張していた
米国が宇宙軍を創設した理由、それは、中国が極超音速滑空ミサイルを開発したこと
米国が構築しているミサイル防衛網を、中国のミサイルはいとも簡単に突破してしまう
中国のハッカー部隊は、サイバー攻撃を一斉にターゲットに仕掛ける訓練をすませ、いつでも実行できる準備を整えたとみるべきであろう
インターネットを切断すること、海底ケーブルを切断したり移動させると、西側には甚大な被害ができる
北朝鮮には中国に勝るとも劣らない、ハッカー部隊がいる
2017年に世界99か所に同時襲撃したのは、北朝鮮のハッカー集団である
AIは別の機能をもつ、それは、フェークニュースを自動的に量産するという能力である
目次
プロローグ 米中貿易戦争は「序の口」にすぎない
第1章 AI監視と支配の凄まじい進歩
第2章 全体主義の恐ろしさと悲しみ
第3章 デジタル兵器、AI搭載ロボットの軍事転用
第4章 「初代デジタル皇帝」習近平
第5章 そしてパンダハガーは誰もいなくなった
第6章 「AIをマスターした者は誰であれ、世界の支配者になる」(プーチン)
エピローグ スマホ依存症国家の落とし穴
ISBN:9784569841915
出版社:PHP研究所
判型:新書
ページ数:243ページ
定価:880円(本体)
2018年11月29日第1版第1刷 -
Posted by ブクログ
いやー、危険な本である。
なぜ危険かと言うと、対談なので骨子の部分、触りの部分しか語られておらず、「詳しくは拙著『 』に書いたのですが」という感じになるので、その「詳しい」部分が気になってしまい、読みたい本がどんどん増えてしまうという…(苦笑)
しかし、この本を含めて、近現代の国際関係史はこの20年くらいの間に大きく通説か覆されているのですね…未だに教科書には反映されていないことが多数と思いますが。
例えば、どうやら私の知る「韓国併合」の背景もがらっと認識を改めなければならなさそうです。ほんと、外交は二国間関係だけでみてはいけませんね。背景にある多国間関係を見ないと。 -
Posted by ブクログ
「勝てば官軍」と言われるように、歴史というものは、勝者の視点で編まれるのです。
歴史修正主義、結構ではないですか。
埋もれていたというか、誰かが埋めてしまった事実を丹念に掘り起こし、多角的に歴史を見直してみる、そして、どう感じるかは読者に任せればいいのです。
ということで、
第1章 日本を深く研究していた欧米
第2章 英国自由貿易帝国主義と日米の戦い
第3章 日本とアメリカが作った朝鮮開国
第4章 ルーズベルトが仕掛けた日米開戦
最終章 若い人たちに伝えたいこと
あとがき
だいたい、日本史、世界史という分類の仕方がおかしいわけで、古代にしても、中世にしても、近現代にしても、全世界的な視点・動きを分析するということが大切だと改めて思いました。 -
Posted by ブクログ
昨年秋(2012年)に、共産主義下での独裁体制が刷新された、共産中国に対する予測な一冊。宮崎正弘さんと石平さんのお二人の対談が、非常にリアリティ&テンポのよい内容でした。
「中国とはあくまでも一定の距離を置いて付き合ったほうがいい」、さて既にバブルが崩壊しているとの観測もされていますが、実態を知りたいところですね。とは言いながらも、日本国内の既存メディアは言及しないでしょうから、別のアンテナを伸ばす必要があるのでしょうけども。
「アメリカの背景にある意図というのは、中国に対する牽制プラス中国の軍事的封じ込め」、『動乱のインテリジェンス』でも同様のトピックが上げられていましたが、「TPPは新しい安全保障の枠組み」との見方は経済だけではない視点が必要だとも。そういった意味では、帝国主義の世界に立ち返りつつあるのでしょうか、70年を経て。
そして、第一次安倍内閣での外相、麻生さんが『自由と繁栄の弧』で述べられている「自由と繁栄の弧」、そして安倍総理が先日だされた「セキュリティ・ダイヤモンド」は、まさしくその「安全保障」を体現していくものだと思います。
日米豪印の菱形の安全保障を軸に、東南アジアから、トルコと経て、エジプトを経由し、ギリシャから南欧州と繋ぎ、東欧・北欧・イギリスまで、普遍的価値観を共有する国々をつなげる「一つの環」、これは地政学にも「海洋国家」である日本としては至極真っ当な戦略だと、そう思います。
「戦後レジームの克服が大事で(中略)日本人が日本人としてのアイデンティティをもういちど確立しないといけない」とは、『ハーバード日本史白熱教室』でも言われていましたが、全くその通りだとあらためて。それを石平さんのような、帰化されて来た方の方が問題意識と持っているのは、とてもありがたいと同時に、恥ずかしくも感じます。自分たちの世代は次の世代に、何を伝えていくべきなのでしょうか。。
それにしても「自分たちの特権を永久に享受したいという政権」とは、、個人的には、同じ状態での永続性を求めるとの風潮は性に合わないなぁ、と感じます。。唯一絶対の「理想郷」を求めがちな思想にはよくみられる傾向ですけども。
それでも、終着点に到達してしまったらその先の発展の可能性が無くなってしまうわけですから。人は常に学び成長し続けてこそ「人」でしょうに、その可能性が無くなってしまったらどうなるのか、、後は堕ちていくだけなんじゃないかな、と感じています。
個人的には「保守」の本質は、時代の大勢を踏まえながら、その時代ごとの最適解を探していくことだと考えています。そう言った意味では、結果として多様性が担保される社会であり、ずっと道を歩き続ける、、その結果として、発展し続けることが可能な社会なのだろうと感じています。
なので、昨年の衆院選での安倍総裁の復活は、右傾化と言いながらも、立ち位置としては、中道に戻っただけな気がするんですよね、、今までが極左であっただけで。別に帝国主義的な風潮が出ているわけでもなく、徴兵とか侵略が合法化されるわけでもない。というか、徴兵については「違憲」だと、自民党の改憲案でも明記されています。
今の自分たちの領土を「国防」しながら、日本人のアイディンティを確立していきましょうと、至極真っ当な政策を積み重ねているだけなんですけどね、、6年前から。日本人が日本人として立ち上がっていくのが、よほど、とあるヒトビトにとっては「都合」が悪いんでしょうね、なんて考えたくもなります。
さて、2013年の共産中国はどの方向に、舵を取りますか、、対岸ですませたいところですが。と思っていたら、射撃誘導レーダーを照射ですか、いよいよ行き詰ってるんじゃないですかね、コレ。この時期に安倍政権でよかったと、あらためて実感です。 -
Posted by ブクログ
『絶望の大国、中国の真実』の続編。
日本の多くのマスコミやエコノミストが絶賛する中国の経済成長。
特にNHKなどは日本に進出しない企業はバカで時代遅れだと言わんばかり。
中国当局が発表するインチキ統計の数字を嬉々として放送するクセに、
中国様のご機嫌を損ねるようなニュースは全部隠す。
とにかく、この国の経済成長は右肩上がりで近いうちにGDPは日本を抜き、世界一になるのも時間の問題。
中国の経済成長神話は中国人だけでなく多くの日本人にも信じられている。
これに異を唱えようものなら、
なにをバカなことを言っているのか?
と蔑みの目で見られたちまち大バッシング。
これからマスターすべき外国語は英語じゃなくて中国語の時代だとか。
この本での目からウロコは、
中国の経済成長のカラクリをわかりやすく説明しているところ。
中国の経済実態はポンジ・スキームというねずみ講の構造だということ。
わしが読後にイメージしたのは、
ステロイドとか筋肉増強剤漬けになったスポーツ選手。
ドーピングすれば筋骨隆々でパッと見はとても健康そう。
ホームランはいっぱい打てるし、短距離走の世界記録は破るし、
などの素晴らしい活躍で、あちこちから賞賛されます。
しかし、実際の体の中身は副作用でボロボロ。
選手生命はおろか本当の寿命まで著しく縮めます。
中国の経済を見かけ上よく見せている放漫融資はドーピングそのもの。
人工的に作られた成長はパッと見にはよさそうに見えますが、
インフレ・バブル崩壊・銀行のデフォルトなど副作用が近いうちに必ず爆発します。
その他にも大学生の就職難、地域格差などいろんな矛盾を孕んでいます。
マスコミやエコノミストの中国礼賛放送を鵜呑みにする前に、
もうちょっと冷静な議論も読んでみることを多く人に勧めたい今日この頃であります。 -
Posted by ブクログ
この本を読む前からウスウス思っていたけれど、
やっぱりそうなんだと確信したことは、、、
・多くの日本人は中国・中国人に対して幻想をもっている
(日本のマスコミや知識人の多くも例外ではない)
・日本人と中国人は姿形は似ているけれど、まったく別の生き物
・日本人のモノサシで中国・中国人を測ることは不可能
(測ったところで誤解・誤認しか生まない)
・日中友好は絶対ありえない
中国人にとって目先のカネが何事よりも優先される!
カネ!カネ!カネ!の思考は以前から知っていたのだが、
それがいったいどこからやってくるのか?
ずうっと不思議に思っていた。
ああ、そういうことだったのかと、目から鱗だった。
このへんの事情を知りたい方はぜひ本書を読んでいただければです。
もし、一攫千金を夢見て中国大陸へ進出しようと考えている日本企業がまだあるとするならば、
その前にぜひこの本を読んでよく考えてからにしたほうが身のためでありましょう。 -
Posted by ブクログ
今年(2020)の5月末に発行された本なので、緊急事態宣言下において書かれた本だと思います。延期された東京五輪まであと1年となりましたが、果たしてどのような展開になるのでしょうか。
この本の副題は2021年中国の真実、とあります。ソ連が崩壊する5年前、私は高校生でしたが「ソ連崩壊」に関する本が多く出版されていました、中国は果たしてどうなるのでしょうか。
この本の内容を信じるかどうかは別にして、中国について私が今までに何冊か読んできた、お二人による対談形式の本です。特に、一帯一路、AIIBに関する情報については興味深く読みました。
以下は気になったポイントです。
・日本人と欧州人との衛生観念は相当違ったものがある、衛生観念の欠如が欧州のアキレス腱であり、その弱みに(武漢ウィルス拡大が)突っ込まれた格好である。アメリカもマスクをする習慣がなかったのが拡大した一因だろう(p64)
・中国に投資している会社は、テスラとスターバックスくらい、アップルやHP、DELLが中国生産撤退を表明している、任天堂やワタミも撤退決定(p87)中国の輸入の決済には、大量の外貨ドルが必要、それには輸出と、もうひとつは外国企業による中国への投資で獲得してきた。投資は減る傾向(撤退)にあり、貿易戦争により輸出も大きく減っている(p88)
・ハーバード大学の予測では、武漢ウィルスの収束は2022年と予測している、日本のエンジニアが中国の現場に戻らないと、ハイテク用の半導体生産は中国ではできない(p90)
・農村出身者の労働者にも都市部で不動産が買えるようにした都市が、天津市である。天津市は、地方から出稼ぎにやってきた農民に都市戸籍を解放して、不動産、マンションを取得できるようにした(p101)
・中国は、2020.1-3にかけて損失したGDPを、中央・地方政府合わせて40兆元の巨額投資でカバーしようとしている。これはGDPの4割に相当する(p145)
・中国は裏付けのない人民元を長期間刷ってきたので、経済理論に従えばインフレとなり貨幣価値が下がる。これが下がらなかったのは、外国企業からの投資と、アメリカとの貿易の黒字である。これがなくなると大暴落である、刷ったほとんどの現金が不動産市場に流れている(p148、150)
・ソ連は崩壊する時、1ルーブル=240円から、最後には12銭となり、200分の1となった。それでソ連政府の債務が帳消しとなった。年金で食べていた人たちの生活が大変となった(p149)
・AIIB(アジアインフラ投資銀行)は、資本金1000億ドルにするとスタートしたが、実際は80億ドルしか調達できていない、2019.5に25億ドルの債券を発行したが、2.5%という厳しい条件であった(p155)
・多くのプロジェクトが未完成だが、開通したのは、エチオピア・ジプチ間の鉄道である、エチオピア出身のWHO事務局長、テドロス氏が中国を持ち上げたわけ(p160)
・巨額な資金が中国へ返済できなくなると、港や領土を奪われる可能性がある、有名なのがスリランカのハンバントタ港、2017年から99年間の予定、さらにキルギス、モルディブ、ラオス等8カ国がその危険がある(p162)
・アメリカが日本人のビジネスで一番驚くのは、不動産の売り手と買い手の代理人が一緒ということ、アメリカでは有りえない(p172)
・日産は売上、利益も中国のウェイトが高い、日産の下請け会社は300社ある、日産は自動車部品を中国工場で生産し日本に持ってきていたので、日産の種力工場である九州工場が動かない、トヨタは全投資額の15%くらいが中国でありこの程度ならまだ助かる(p188)
・中国が自分で半導体を作れない理由は、半導体製造装置が中国で生産できないから、これが作れるのは、アメリカ・日本・オランダの3カ国のみ、「武漢ウィルス事件」でわかったこと、武漢からチャーター便で帰ってきた日本人の半分が半導体のエンジニアであった(p190)
・中国の外貨準備高は3兆ドル(ピーク時は4兆ドル)あるが、ほとんどはドル建てで借金の担保となっているので取り崩せない。なので海外から穀物など食糧品を買う資金がなくなる可能性は否定できない(p196)
・武漢肺炎の影響で、中国全国の失業者数は2億500万人にのぼる、中国の労働人口は8億数百万人であるが、4分の1が失業する(p214)
・世界でのウィウス拡散が終息したら、アメリカを中心に各国政府と民衆による中国の責任追及と中国に対しての賠償を求める運動が本格化するだろう(p219)
2020年7月26日作成 -
Posted by ブクログ
最新のデータや実測を盛り込んだうえで、明智光秀さんが長いこと悪人にされたのは、その後に権勢を得た豊臣秀吉さんが自分の正当性を主張するために都合よく明智さんを悪人に仕立て上げたから…というのは、正しいと思いました。
途中、キリスト教についてなど、必要だけれど少し紙面を割き過ぎかな…と思う部分や、西郷さんを顕彰し過ぎと思われる部分などバランスの悪さもありましたが、全体的には読ませる本になっていました。
当時の人たちが織田信長さんを嫌っていたことや、細川藤孝さんなどが後世評価され過ぎであることは自分も同感です。
後世に作られた書物による歴史は、勝者によって都合よく書かれたものが多かったり、記載者の主観に基づいたものばかりであることは当然として、今、明智さんの評価が良い方向に変わろうとしていることは面白いことだと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの小さな日本でさえ、県民性などという言葉で分類することがままあるのだから、あの中国ならば当然広大な地域の特性に伴う住民の特質はあると思う。
もちろん、これが乱暴な分類であることは分かったうえで、中国人を理解する参考にしたらどうだろうという程度。
それでもこの本の、いや著者のすごいところは、中国のすべての省、市、自治区、特区を訪れたということ。
その土地を見て、実際に人々と触れ合い、そのうえで地域性を加味した判断を下す。
しかしそれはあくまでも著者の体験であり、著者の判断である。
学術的な根拠があるわけではない。
ちなみに昨年私が接した北京人は、蕎麦屋の出前のような人でした。
朝一でメールを出しても、返事が夕方4時半前に来たことがない。
ファイルの容量が多いから5回に分けて送るね、と言ったきり2通しかメールが来ない。などなど。
中国4千年の歴史とよく言われるが、それはあくまでも漢民族の歴史。
それ以前の遺跡などが出てきても認めないのが中国政府の立場と言われれば、なるほどなあと思いつつ、大陸の歴史の奥深さを感じる。
確かに黄河より揚子江の周辺の方が先に開けていそうではある。 -
Posted by ブクログ
タイトルに「備えよ!」
とあるが、備え方は記されていないので、対処法を求める向きは釣られないように。
安倍外交のみならず、財界の中国詣でが活発になっており、本書では第三次中国投資ブームなどと名付けている。
昨今の米国による中国締付けの動きに反するのでは?と思えなくもないが、それも含めて米との調整があっての話だろうという推測。
無論それは、中国の未来がバラ色だから、というわけではない。
日中スワップを通して日本の緩和マネーで中国経済の崩壊を極力緩やかにさせるところまで折込んでいるに過ぎず、
そこはちゃんと気をつけておきなさいよ、というのが著者らの結論。
それをしたところで感謝されるわけでもなく、いやはや、どこまでいってもお人好しな国である。