彩図社文芸部のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文豪と呼ばれる方々の罵詈雑言、大集合!
・はじめに
一、太宰治の章 二、中原中也の章
三、無頼派×志賀直哉の章 四、夏目漱石の章
五、菊地寛×文藝時代の章 六、永井荷風×菊池寛の章
七、宮武外骨の章 八、谷崎潤一郎×佐藤春夫の章
出典一覧・主要参考文献有り。
なんと大らかな時代であったことよ。
現代ならばSNSでの炎上であろうことよ。
友人や対人で直接罵詈雑言をがなる文豪。
日記や手紙で赤裸々に綴る文豪。
文豪VS文豪となれば、理路整然と論じて中に致命傷を
与えるような言葉をぶち込んでくる。
それを作品として発表しちゃうんだからなぁ~。
それを掲載する出版業界も大らか過ぎるし~。
でも、坂口 -
Posted by ブクログ
昔『文豪の悪態 皮肉・怒り・嘆きのスゴイ語彙力』という本を読んで、「あまり悪態出てこないな」と感想を抱いたことがあったけど、こっちはガッツリ悪態ばかりだった。今って、こんなに著名な知識人が公の場で口悪く罵ることってあまり無いと思っているのだけど、この文豪の時代、明治から昭和初期にかけては本当にすごい、何というか荒削りなエネルギーに溢れている。エネルギーは荒っぽいのだけど、表現は文学的に洗練されていたりもするからそのギャップが面白い。
中原中也、シンプルにガラが悪い。バンカラ感が強い。
太宰治の志賀直哉へのキレっぷり、めちゃくちゃ筆がのってて面白い。とてもこの後すぐ自殺する人とは思えんエネルギ -
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Posted by ブクログ
昭和初期の文豪と言われた作家たち。みんな怒っていたんだな。文章による喧嘩。文章力があるために、売り言葉も買い言葉もまあ激しく強烈である。今のようにSNSなどない時代、それぞれがホームグラウンドの雑誌に悪口を寄稿して発表するという。書いているうちに怒りが増幅しているのではないかと思える。読んでるこちらは面白いのだが。
太宰治や中原中也はかなり絡むタイプだったのだと思う。悪口が、現代から見てもかなり低俗であるのも笑えてしまった。
文藝春秋を作った菊池寛は、周囲に喧嘩を売りまくっていたようだ。永井荷風、怒ってますね。
谷崎潤一郎と佐藤春夫が女を巡って喧嘩していたのは有名だが、その時に交わされた書簡が -
Posted by ブクログ
ネタバレこれもアメトーーク読書芸人で知った本。文豪の本をほとんど読んだことがなく、歴史的なことも知らないので、そういう諸々を知っていれば、もっと面白く読めたかなとは思う。菊池寛と永井荷風のとこは読み飛ばしちゃった。今、目次のとこ、菊池寛の池→地になってるのを発見。あんなに名前の漢字を間違われるのに文句を言ってたのに、ここ間違えるかね。わざとなのか?坂口安吾「不良少年とキリスト(より)」が一番ぐっときた。太宰治が自殺したのを受けて書いたもの。『いつでも、死ねる。そんな、つまらんことをやるな。いつでも出来ることなんか、やるもんじゃないよ。』ちょうど引きこもりと自殺念慮の本を読んだ後だったし。坂口安吾は読ん