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本アンソロジーのテーマは、文豪たちの「嘘」。題材は、小説ではありません。随筆や手紙、周囲の人々が書き留めた、文豪自身の嘘が題材です。 「死んでやる」と言い過ぎて記者にキレられた太宰治。親しい人に嘘のハガキでいたずらをする芥川龍之介。「彼の嘘を聞くと春風に吹かれるようだ」と評された歌人・石川啄木など。 どこか魅力的で憎めない嘘を通じて、文豪たちの意外な素顔に迫る一冊。
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Posted by ブクログ
「嘘」をテーマにした文豪本。第一章が「太宰治の嘘」で太宰全振りなのに、第二章「中原中也たちの嘘」にまた太宰出てきて笑った。嘘つきMVP、太宰治。 思ったより解説が少なかったので、もう少し解説があったら嬉しかったかも。でも、あまり詳しくない作家に触れる機会になって良かった。 全体的に、「金」と「酒...続きを読む」。芥川の嘘なんかは可愛いし、嘘つきと呼ばれたくない漱石も可愛い。でもやっぱり太宰や啄木の嘘は、周囲の人が何と言おうと「迷惑な嘘やな」と思う。啄木の日記とか、ダメ人間すぎて、どんなに「心中では嘘をつく気は云々」って言われても、なあ? 柳田國男の嘘についてのエッセイは面白かった。面白い嘘をつくという技術。子供の嘘を「嘘をつくな!」と叱るでなく、信じた顔をするのでもなく、興醒めするのでもなく、存分に笑ってやるのが良い。なるほどと思った。
何とレビュー数の少ないことか。先日悪口本を読んだので、今度は嘘について。居留守を使う人が多かったというのは面白かった。会社をさぼってばかりの石川啄木とか。太宰治のを嘘と言っていいものか。全然好きになれないわ、こんな人。
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