あらすじ
本書は、日本を代表する作家たちが描いた、食にまつわる作品集です。
収録したのは、28作の短編・随筆。作者の個性が感じられる、味わい深い作品を集めました。
おにぎりと思い出が交錯する吉川英治「母の掌の味」
行方不明になった夫の奇怪な行動を妻が語る岡本綺堂「鰻に呪われた男」
お菓子好きの少年がトラウマを抱くようになる夢野久作「お菓子の大舞踏会」
料理への思いがこれでもかと伝わってくる北大路魯山人「味覚馬鹿」
いずれの作品にも、食に対する作家たちのこだわりが、随所に表現されています。読み進めていただくと、好みの味を共有できる作家が、きっと見つかるでしょう。未知の味わいを魅力的に描き出す作品にも、きっと出会えるはずです。
文豪たちが手がけた食の名作の数々を、とくとご賞味あれ。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
タイトル通り、文豪たちの「食」(または飲み物)に関して書かれたものを集めた短編集。統一されたテーマでありながらも各々抱く感想、視点などがまるで違っており、最後まで退屈せずに読めた。驚いたのは林芙美子の筆による「トマトサンドイッチのパンにはピーナッツバターを塗ると良い」という一節。本当に美味しいのだろうか? また1番食欲をそそられたのは古川緑波のエッセイであった。
Posted by ブクログ
読破できなかったが
明治とか大正とかの時代
食事に対する執着というか
知性や上品さから漏れ出ちゃう意地汚さというか
コーヒーひとつとっても
他に代え難い特別な飲み物だったりとか
それが文豪によって緻密に描写されてて
もうちょっと私も食事をじっくり大事に味わおうとか思ったりなどした
複雑な飾られた緻密な料理じゃなくて
もっと食材に近いもの
「うなぎ」「牡蠣」「おにぎり」とかを
気になったのは「パンの内側にピーナッツバターを塗ってトマトを挟む」