土井善晴のレビュー一覧
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食における正しさってなんだろう。当たり前ってなんだろう。それはいったい、誰が決めたんだろう。この本は、食事を通してそうした問いを投げかけてくる一冊だった。そして、頑張らなくていいんだ、と心を解放してもらった。
まさに食事哲学。新鮮だった。
私はこれまで、見栄えのよい食事を作るべく、フルタイムで働きながら、おかずを何品も用意し、揚げ物も作って、野菜も取り入れ、栄養バランスも考えて、ちゃんとしたご飯を必死に作ろうとしていた。いま思えば、私は何に取り憑かれていたのだろうと思う。
本書で語られる「ハレの日」と「ケの日」の考え方も、とても参考になった。
よく生きるために必要なのは、映える食事ではなく、ご -
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【あんこの入った蓬餅をお味噌汁にしたことがありますが、これも案外おいしいものです。自分で食べるものであれば、カマンベールチーズでも、バターでも、何でも、いけるかなと思ったら、試してみたらいいと思います。ただし、ほかの人の飲む味噌汁に断りもなく、入れたらダメですよ、これは自分だけの楽しみです】(P.25)
これを読むと味噌汁って本当に自由なんだなぁと感じる。要はおいしそうと思ったら何でも入れてみたらいいよ!ということ。以前からバタートーストやチーズトーストと味噌汁は合うと思っていた。
「ナポリタンと、とうもろこしとソーセージの味噌汁」の紹介ページが楽しい。
【ナポリタンですから、ソーセージは -
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我が家は一汁三菜です。
もちろん私が三食用意しますが、その私、自称料理嫌いです
性格が大雑把ゆえ、きっちり計量するのも面倒で調味料も何もかも目分量だし、料理なるものどれだけ手を抜けるかを信条としているくらい。
著者の大ファンというわけではありませんし、レシピを参考にしたわけでもない。
しかしながら、この本を読んでむしろ大ファンになったと言えるかも。
料理嫌いを自称する私にも、とても刺さる本でした。
「ハレ」と「ケ」。
そんなこと考えたこともなかったなあ。やれおせち料理だ、ひなまつりだ、ハロウィンだクリスマスだ、などと、漠然とイベントを意識はしていても、普段の料理との対比は全く考えたこともなかっ -
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いろいろな味噌汁の事例が良い。ナスを焼いた味噌汁はぜひ作りたい。
昭和賛美、日本賛美、自分の家族賛美が、ちょっと鼻につく。手を洗ったり靴を揃えたりしなかったワタシとしては、ちょっと自分を否定されてる感もあり。
それでもなお、一汁一菜はよい。
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・まず目の前をきれいにしてきちんと整えることを教える。大人だって、目の前に綺麗な食事があれば、自然と姿勢が正される気持ちになる。
・秋月辰一先生の「体質と食物」、味噌は日本人の健康の要」
・2百万年も大自然の1つとして、生きてきた人間の営みに疑いはありません
・ハレの価値観をケの食卓に持ち込み、料理とは手の込んだものでなければいけないと思 -
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ナイス提案。本書は、家庭料理をシンプルに立ち返らせる試みの結果、ご飯と一汁一菜でいいじゃんという結論を示しており、その背景として日本人の暮らしや歴史に触れることで、この提案が無理なく続けられる自然なかたちだという説得力を持たせている。その背景の一部として西洋と日本の文化的な違いにも触れており、そこで紹介されているのが、日本人ならではの「情緒的にものを見る目」である。その感性を持つには、“もののあはれ”を大切にすることが必要であり、食事の面では旬のものを取り入れたりちょっとしたことに気づいて感動できる心の働きを持つこと、和食の基本形としては一汁一菜を実践することが、その感性を育てる手立てになると
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土井先生自体は存じ上げていたが、著書を拝読するのは初めて。先日我が家に2人目が産まれ、これからの家族の食生活について考えていたタイミングでこの本を見つけ、すぐに購入。僕自身は専業主婦の母のもとで毎日手料理を食べて大人になったが、それがどれほどありがたく、また身体だけでなく心や目に見えない力をつけてくれたかがこの本を読んでわかった。毎日の食事はただ作る、食べるの行為だけではなく、大切な情報交換の場でもあったのだ。この本を読み始めてから味噌汁をとりあえず時間があれば作ってみることにしている。母がそうしてくれたように、自分も我が子たちに食事以上の何かを与えられるような食卓を作ってあげたいから。見た目
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一人暮らしを始めた時に読んで実践し始めた一汁一菜。家庭を持ち、子供ができ、自分だけではなく家族のための料理が始まってから、改めてどのように料理と向き合おうか考えようと手に取りました。
ハレ(非日常)の料理として、両親や親戚が家に来る際は作ったことのないいろいろな国の華やかな料理にチャレンジすることにしていますが、ケ(日常)の料理(ほぼ和食)と食卓についても安定感や安心感をもたらしつつ、私自身がなにか少しずつ季節や素材の変化を感じられる(自然とつながる)体験にしていきたいと思いました。
お茶の世界の「賓主互換」とは良い言葉ですね。どうしても自分を「作る人、評価される側」と捉えてプレッシャーを