内山純のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「喫茶おおどけい」を営む祖母のハツ子を手伝う孫のハヤテ。そこにある大時計は悩みを抱えて訪れた人たちを過去の「喫茶おおどけい」にいざなう。彼らはそこにいる一人になり、出来事を体験し、それを通して自分の問題に向き合うのだった。
戦時中から戦後まもなく、そして現代へと続く「喫茶おおどけい」の時間。いちばん現れてほしい人が現れない。
ハツ子の大らかさを裏打ちするしなやかな強さが好もしい。
「不変のクリームソーダ」 取り柄のない、地味な亜希。変化を嫌う彼女は、理解者だと思っていた友人が結婚し、行き場のない思いを抱えていた。トマトジュースのクリームソーダが登場。
「不格好なプリン・ア・ラ・モード」 計画通りに完璧な生き方をしていた詩織。ところが、結婚し、子どもを産むとなにもかも思い通りにならなくなり、落ち込む。産後うつ状態だった彼女を店に招く。
「包むか包まれるかオムチキンライス」 バイオリンの才能がありながら道を断たれた母の期待を一身に背負う実際の理央。全てを犠牲にする生活が辛くなり、レッスンをサボる。公園で自分を傷つけようとしていた彼に出会ったハヤテは彼を店に招く。
「若き日のミルクセーキ」 認知症になり、自分に当たり散らす母親に振り回される和代。散歩に出て振り回され、疲れた彼女をハツ代が店に招く。
「幸運のお茶とお菓子」 やりたいことがなく、流されるままに生きてきた太雅。久しぶりに会った旧友に頼まれたアルバイトに気が進まないでいたとき、喫茶おおどけいを見かけて入る。店員と話すうちに、心がほぐれる。お菓子はドーナッチョ。
温かい連作。誰にでもほっと心を休ませる場所があったらいい。ハツ代さんの大らかさの奥にある寂しさが切ない。会えたらいいのに。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作からの続きのお話で相変わらず読んでる
こちらまで前向きに頑張ろうと思っちゃう
ハツ子さんのウルトラ前向きな精神が
素敵でした。作中に出てくる人たちの
悩みって昭和・平成・令和と時代が変わっても
基本的には同じように同じような事を
迷っているんだなぁ~と実感。まぁ時代が
変わっても根本的に人間は変わらないって
いうことなんでしょうね。
ハツ子さんの考えたちょっと斬新な
メニューなんかもどれも素敵で
美味しそうなうえに色々と気づかせてくれる
喫茶店・・・是非行ってみたいです。
生きてたら色々と色んなことがありますが
いつまでも辛い自分と付き合っていると
地に足がつかない…ほんとにそうですよね
すごく心に残りました。
ハツ子さんの様には無理ですが
可能な限り前向きな精神でいきたいですね。 -
Posted by ブクログ
子育て、介護、将来が見えてこない…現代ならではの迷いや悩みがある人たちが『喫茶おおどけい』にやってきて、ハツ子さんが生きてきた怒涛の昭和にタイムスリップして、昭和当時の人たちのエネルギッシュな熱量を受けて前を向いていく。
私は昭和生まれでも平成で生き抜いた方の時間が多いけれども、昭和戦前戦後・高度経済成長期の人たちはエネルギッシュでどんなことがあっても怖さ知らずで前を向いていってることは、あまり知らない。
この物語を読んでいくうちに感じたのは、得る情報も今と違って限られてるから、工夫して情報を得るし仲間意識が高いなぁと。
今は便利で繋がりやすいけど、他人は他人という方が強いですし。。。
そんな昭和戦前戦後の人たちが、今と同じような悩みをかかえててどう生き抜いてきたかを改めて、自分たちも時代に合わせた生き方からもう少し人に優しく…と感じました。
ハツ子さんが過去に行きたがってるのになぁ。なんで行けないのか…そのあたりが謎で。もう少し深く掘り下げても良かったような…?