アゴタ・クリストフのレビュー一覧

  • 第三の嘘

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    予想を裏切る展開と、ラスト。
    三部それぞれが、物語として成立していながら、通して読んだ時の、新たなる発見がすごい。
    2人のどちら側からの視点なのか、実際なのか創作なのか、その全部が、層になっていて、切ない。
     匂いや 温度 視覚を感じる描き方だった。

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    2023年03月01日
  • ふたりの証拠

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    三部作の二作目。人の悲しさ残酷さ 世の中がさらりと書かれているようで、逆に 今身近な事?とも思わされる。結末が、少し怖い。

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    2023年02月22日
  • 第三の嘘

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    えらい本を読んでしまった
    アゴタ・クリストフさん怪物やでぇ…



    物語として素晴らしい完結をしていたと思っていた悪童日記がグラついて、ずっと夢の中にいる感覚

    悪童日記は完結していた
    でも3部読んだとき、全く別の完結が見られる

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    2022年03月19日
  • 第三の嘘

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    ネタバレ

    第二作の「?」がつながったような、つながっていないような。流し読みだから、もう一度じっくり読んでみようと思う。つながったらすごく面白いんだろうな。クラウス(K)がよくわからない。どうなっている??「彼」もリュカなのか、クラウスなのか。小説の再読は基本しない派だけどもう一度読もうと思える作品でした。

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    2021年12月27日
  • 第三の嘘

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    ネタバレ

    悪童シリーズ三部作、ラストのお話。今作は一人称。おそらくクラリス目線……なのかな。
    冒頭で「私は自分の身の上話を書こうとするが、それは私自身を深く傷つける。だから私はすべてを美化し、こうあってほしかったという思いに従って描く」(p14)とあるので、どこまでが事実でどこまでが嘘なのかもうわからない。
    これを事実だと仮定すると、シリーズすべてが崩れてしまうし、美化して書いたとすると、美化されたのはおそらく「悪童日記」の方だろうし、ということはここで描かれていることはリアルなのか?
    もう、どういう気持ちで読めばいいのかわからなくて、ラストまで読めばわかるのかと思ってたんだけど、結局最後まで読んでもわ

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    2021年09月03日
  • 第三の嘘

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    「悪童日記」「ふたりの証拠」の結末「第三の嘘」。100%ネタバレです。

    物哀しい曖昧な色合いの夕暮れのような作品だった。

    「悪童日記」の内容は「ふたりの証拠」で、「ふたりの証拠」の内容もろとも一旦否定された。が、本作では冒頭に「事実であるだけに耐えがたく(中略)話に変更を加えざるを得ない」と、過去の2作品の種明かしされる。そして過去の2作品の作者であると読み取れるリュカの身の上話が前半に綴られる。

    これを読むと、まず「悪童日記」についてはかなりの部分で納得がいく。母に溺愛された。常に支え合う双子の片割れがいた。あらゆる能力を自発的に身に着けた。これらの事は「こうであれば救われたのに」とい

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    2021年08月03日
  • ふたりの証拠

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    リュカに焦点を当てて話が展開されていく…
    《悪童日記》からの続編と言う事で兎に角面白い!
    3rdstageはどんな展開が待っているのだろうか?

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    2023年06月25日
  • 悪童日記

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    第二次大戦下のハンガリーを舞台に、疎開して生きる双子の少年の力強い物語。短くも濃厚な数々の章に区切られて読みやすい。少年達の意思や判断が凄すぎる印象だが、戦争の一つの記録小説として読むと面白い。

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    2025年12月06日
  • ふたりの証拠

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    当時の世相を反映したものになっているのかなとも思いました。いろいろなエピソードを入れ込んでいますが、これが最終巻でどのように収めてゆくのかなぁと。

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    2025年12月05日
  • 第三の嘘

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    「悪童日記」「ふたりの証拠」に続く三部作の最終巻
    正直、「悪童日記」があまり好みではなかったので続きは読まなくていいかもと匙を投げかけたが、そういう人にこそ最後まで読んでほしい
    すべてを読み終えた今、「悪童日記」は救済の物語であったようにも思える

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    2025年11月21日
  • ふたりの証拠

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    なるほど、何を書いても何かしらのネタバレに触れてしまいそうだが、一つ言えるのは悪童日記とは明確にテイストが異なるということ
    前作のあの不気味で異様な平板さ、読者を突き放すような距離感とは違い、本作にはじわじわと迫ってくる現実味を帯びた不穏さがある
    次の最終巻はいったいどこへ着地するのか、いやでも気になってしまう

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    2025年11月20日
  • 第三の嘘

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    前回とは打って変わって、全く違う方向に話が進み、一体何が正しいのか、よくわからなくなってしまった。
    正しいことは、それぞれの中にある。
    そういうことなのかもしれないが、それを本にしてしまうと何が何だか分からなくなってしまう。

    作者という立ち位置にあぐらをかいたように思えてしまったのは、奇抜な書き方が見慣れないからだろうか。

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    2025年09月22日
  • ふたりの証拠

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    やはりか…という結末で終わってしまったのは残念だが、3作目でこの「やはり」が間違っている可能性も否めないので、次作を楽しみにする。

    ただ、もし、次作で「やはり」じゃありませんでした!
    となると、本作の冒頭はいったい何だったんだという話になるし、そもそもどこからどこまでを切り取っているのかよく分からなくなってしまう。

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    2025年09月10日
  • 第三の嘘

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    悪童日記の三部作目
    悪童日記を読んだのが少し前なので詳しい内容を思い出し思いだし読んでみたけど、なんだか様子が違う?
    双子はどこへ?
    もしかしてあれが嘘だったというの?
    頭が混乱してきた
    誰の話か、いつの話か、どれが本当の事なのか分からないまま最後までいった
    不思議すぎる

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    2025年09月04日
  • ふたりの証拠

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    長い間、著者の『悪童日誌』に続編があると知らなかった。三部作であり、その続編が本書であると知り、手に取った。

    双子の一人が辿るストーリーにフォーカスされる。二部ではさらに歳を取り青年になるが聡明な雰囲気は変わらない。同時に、どんよりとした小説全体の雰囲気は登場人物の生き辛さと相俟って更に印象を強める。

    愛情表現も、優しさの示し方も、何か偏っているように感じる。一人だからだろうか。それは、孤独だからだという事なのだろうか。「ふたりの証拠」という意味深なタイトルが最初から読者をその世界に誘っていく。

    それと、双子の一人は既にだいぶ落ち着いてはいるのだが、前作での悪事を思い出し、読者を何か落ち

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    2025年04月26日
  • ふたりの証拠

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    ネタバレ

    マティアス、いじめには負けなかったのに…
    見てくれに対する劣等感?嫉妬?絶望?
    前作では冷酷なスーパーマンみたいに感じた双子達が徐々に人間くさい感じ

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    2025年02月02日
  • 第三の嘘

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    ネタバレ

    今までの話は全部嘘で双子の創作だったとは・・・三部作だけど、それぞれの世界が繋がっていないうえに、登場人物が同じ名前で別人として登場するので、最初はなかなか頭の整理が追いつかなかった。

    「第3の嘘」というのは、クラウス?がリュカ?に他人だと告げたことなのか?

    「悪童日記」と「ふたりの証拠」どちらを読んでも双子の片割れを大事に思っていることが伝わる。離れていてもお互い大事に思いあっていたのは確かに感じる。


    そのうえで、あのラストは絶望というしか他にない。「電車か。いい考えだな」という最後の一文があまりにも救いがなさすぎて辛い。

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    2025年02月02日
  • ふたりの証拠

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    ストーリーも文体も前作とはがらっと変わったがおもしろかった。
    前作が傑作で期待しすぎてしまった部分はある。
    作品を真実だと思い込んで読み進めていた自分を滑稽だと笑われているようで恥ずかしさを覚えた。

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    2025年01月15日
  • 悪童日記

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    「悪童日記」三部作の一作目
    戦時下にて自らの矛盾、不条理をさらけ出す大人たち。一方「ぼくら」は独自のルールで強かに生き抜いていく
    ラスト1ページの衝撃たるや!

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    2025年01月03日
  • ふたりの証拠

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    悪童日記とは趣きが変わり、ドストエフスキー的な登場人物をもっと性的に、暴力的に描いたような印象。だと思ってたら最後の章でさらに意外な展開に。
    3部作全て読んでからまた振り返りたい。

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    2024年08月17日