田島列島のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
いい作品
奇妙な因縁に結ばれた男子高校生とOLの淡々としたシェアハウスライフを描いた第1巻。
主人公の熊沢直達は高校進学を機に学校から近い母方のおじの家に世話になることに。
しかし叔父には同居人の若い女性がいた。
彼女かと思ったらなんとルームシェアをしていたという叔父。
しかも彼は漫画家だった。
その女性、榊さんはO Lをしているらしい。
淡々としているが優しい彼女に少し違和感を感じる直達。
ある日、他の同居人達とバーベキューパーティーをした日に榊さんが同居人の教授と話している内容に驚く。
それは直達の父親と榊さんの母親がW不倫の末に駆け落ちしたという衝撃的な事実だった。
不倫した2人に対して嫌悪感を持っているものの子供の直達には関係ないと言いつつも彼の言動に責めるところがないのが逆に感情の落とし所が見つからない様子の榊さん。
帰省した直達の様子に違和感を感じたのか父親が叔父の家を訪ねたことから2人は嫌な再会をしてしまう。
直達のほどよくいい子な所が榊さんの気を穏やかにしきれない所や、同居人と甥っ子の関係を知らないおじさんの言動の面白さがよかった。
続きが楽しみ。
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Posted by ブクログ
昨年の今頃2巻までの感想を書いた。令和の「めぞん一刻」だとこうなるのか、非日常の日常系マンガだ、等々の感想を述べて「おじさんはよくわからん」と結んだ。
思いもかけず、物語はたった3巻で終焉し、おじさんにも共感が生まれた。高校生男子目線からのお話。10歳上の女性に恋をして、気持ちを慮(おもんばか)り、遠慮しまくる構造は、もちろん男には永遠の憧れの構造だからよくわかる。女性の気持ちは、台詞から(高校生には難しいけど大人には)誰でも想像できるようにはなっているけれども、決定的な気持ちは最後の頁まで持ち越される。うん、なるほど、これはやはり「めぞん一刻」だ。
線はシンプルで、顔の表情は記号的に省略されている。だからあざといぐらい、人に想像させる絵だ。簡単にドラマ化できそうで、かなり難しい素材だけど、手塚治虫文化賞新生章や「このマンガがすごい」に2年連続入賞などの評価を受けていることで、無視はされないんじゃないだろうか?それにしても、作者が実は女性だと知って軽くショックを受けた。
おまけで、締め切り間際に綱渡り的にネームを仕上げたと告白マンガがあって、激しく共感した。 -
Posted by ブクログ
2008年から17年にかけての7作品を収録した初短編集。『水は海に向かって流れる』で魅了され、『子供はわかってあげない』を経て、ここまで来てしまった。同様の人は少なくないはず。
表題作「ごあいさつ」と「おっぱいありがとう」が特に印象的。あと「官僚アバンチュール」も。ほかSFチックなものや初恋的なものなど、多様である。
と同時に、贈与や手助けを通じた感情のやり取りや、セリフやト書きに頼りすぎない繊細な心理描写など、のちの作品に通底するものも各話で垣間見られる。なかでも後者は、『水は』でさらに徹底されていった。きっと、読者を信頼されているのだろう。