あらすじ
水泳×書道×アニオタ×新興宗教×超能力×父探し×夏休み=青春(?)。モーニング誌上で思わぬ超大好評を博した甘酸っぱすぎる新感覚ボーイミーツガール。センシティブでモラトリアム、マイペースな超新星・田島列島の初単行本。出会ったばかりの二人はお互いのことをまだ何も知らない。ああ、夏休み。
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ストーリーの結末が大事なんじゃなくて、そこにいたる背景や人の気持ち、心遣い、行動とか、それぞれひとつひとつが丁寧に描かれているものがすきなんだなあと思った。
とても評価が高かったので読んでみたけれど、最初の数ページが全然頭に入ってこなくて離脱したこと2回。それでもタイトルがトリュフォーのオマージュっぽくてなんか気になるし、やっぱり評価は高いしで3度目の挑戦。そしたら最高に良かった。2話目からぐっと面白くなって、3話目でもうこの作品の虜です。同じような方がいたら是非3話までは読んでみてほしいです。
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田島列島せんせ、てロン毛とタバコと男→女の組み合わせ好きね、あと複雑な家庭環境。
相変わらず緩やかな絵にシリアスな設定、ところどころある気の抜けたボケが好きでした、下も刮目して読む!
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主人公は高校生の男の子と女の子。ひょんなことから知り合った2人は、お互い少し複雑な家庭環境(性転換した兄がいる、継父とは別に実父がいる)に身を置いている。互いの家にある同じ新興宗教のおふだをきっかけに、女の子は(そのおふだを毎年家に送ってくる)実父を男の子の(性転換したポンコツ?探偵)兄に探してもらうことを決意。そして夏休みを使って実父に会いに行くという、コトバにするとなんとも重たそうでなんじゃそりゃってお話。
なんだけど、テンポの良い会話に軽妙なギャグが散りばめられてて、なおかつ時折ポロっと出てくる真理をつくようなセリフもあってか、ノンカロリーのコーラを飲んでるような軽やかさが特徴的。サクッと読める。
家族愛やら恋愛やら友情やらミステリーやらジェンダーやらオカルトやらを、1つの鍋にぶち込んで最終的においしく仕上げるという離れわざをしちゃってるもんだから終始圧倒され、終盤ではあらゆる感情がないまぜになって涙腺崩壊。
こういうことをサラッとできちゃう(してるかのように見せちゃう)作者の感性にひたすら感服。ほんとに凄い作品!田島列島(女性)にしかなしえない世界観!
本のタイトルである「子どもはわかってあげない」を真逆の意味にすると、「大人はわかってあげる」になる。ひと夏を通して少年少女が大人に近づくだけでなく、クセのある登場人物たちもゆるしゆるされていく、優しさ溢れる作品でした。今年の夏に映画化されるようなので、それも気になるところ。
余談。「帰ったら、うがい手洗い自己批判」
宗教法人に貼られている標語らしきもので、物語に全く関係ないのだけれど、ここに作者のセンスが凝縮されている気がする個人的に。
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田島列島氏の作品『子供はわかってあげない(上) 「2014」』を読んでみた。 前々から知ってたんですが・・・なかなか読めてなかったんですよねー。 しかし、朔田ちゃんと門司くんの距離感が良いねー。 甘酸っぱい感じがして好き。
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ゆるい絵で余白も多めなのに不思議と会話が濃密で読み応えがある
出てくる人みんなきちんといい味がある
話がふわふわしているようで意外にもミステリーになっている
ゆっくり読みかえしたい本
夏休み本第1位
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最初は何にも引っかかる事が無かったけど、読み進めていくうちにどんどん引き込まれた。最後なはすっかり虜になりました。青春ですね。良い漫画でした。
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上下巻イッキ読み 甘酸っぱくて美しい 青春の恋心 胸が苦しくなるくらいスキ という気持ちを こんなに綺麗に見せてくれた さすが お勧めされるだけある いい漫画だと思いました
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読んだあとからずっと心に残る、この素晴らしいもやもやを、誰も形してくれない。
だから、感想を書きます。
「子供はわかってあげない」あらすじ
上下巻からなる、ガールミーツボーイ。2年の夏休みのちょっとした冒険譚です。
主人公の津田美波は天真爛漫。ふとしたきっかけで、書道部の門司くんと仲良くなり、とある御札を見つける。
その御札は、生き別れの父の手掛かり。今の幸せな家庭を壊すことに恐れつつも、「まぁ、黙って探せば大丈夫でしょう」と、夏休みの父親探しを決意。
門司くんと、その兄の自称探偵が絡んで、父親探しを始める。
だが、どうやら父親はとある宗教法人の教祖で、教団のお金を持ち逃げしているという。
なんだか、きな臭い雰囲気に…
あらすじだけ読むと、シリアスな感じがしますよね。てすが、暗い雰囲気は全くなし。天真爛漫な美波の性格と、門司くんのちょっと大人びたガキな雰囲気が、等身大の高校生感を出してて、物語はふわふわ進みます。
少年少女がちょっとだけ大人になる瞬間を、父親探しというストーリーの枠で綺麗に綺麗に切り取った作品。読んだあとには、親しい人にぽかぽかと愛を込めてパンチをキメたくなる感じ。
書いててわかりました。このもやもやした気持ちは、登場人物たちへの愛おしさです。
どうしようもなく愛おしくて、気づけばまた上巻から読み返していました。
万人にオススメできるお話です。
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今年も2月がはじまったところ。
今のところ、今年一おもしろかった漫画です。
耳をすませばのようなさわやかさにセリフ回しのおかしさ。
そして、所々にある深さ。
特に下巻のお父さんのセリフが好きです。
『世界に必要なのは「自分にしかない力」じゃない。
誰かから渡されたバトンを次の誰かに渡すこと」だけだ。』
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コマが小さくて、そこにセリフがぎっしり詰め込まれてる、さらに小さいギャグが満載なので、読むのに時間かかりました。それだけに読み応えありました。下巻への展開が楽しみです。
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「このマンガがすごい 2015」で紹介されていたので読んでみた。ラブコメをベースに、ミステリーとオカルトテイストを入れた不思議な作品。一気に上下巻読み切ってしまった。随所に盛り込まれた小ネタがツボだった。
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偶然の出会いから始まる物語。自分のこれまでの人生を振り返ってみれば、どんな出会いも偶然の重なりでしかないんだなって思える。
場面毎に懐かしさを感じながら読み進めることができた。大小問わず人には冒険が必要なんだなと思わせてももらえた。下巻がどんな展開になって行くのか楽しみ。
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水泳部女子と、学校の屋上で絵を描く書道部男子のボーイ・ミーツ・ガール…かと思いきや、お互いのことがわかるにつれ意外な展開に。さすが田島列島さん、一筋縄ではいかない
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絵の可愛らしさ且つどこか淡々としたところ、ポンと差し込まれる玄人好みする単語や言葉の言い回し、それでいてストーリーは実はかなり重たい。色んなものが絶妙なバランスで程よく散りばめられてる空気感
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さわやかで甘酸っぱい、優しい漫画でした。
個人的にはサクタさんに対してひんまがっていない、とても心が綺麗な人だという感想を持ったモジ君に共感。
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もう、読んですぐに登場した「魔法左官少女バッファローKOTEKO」のセンスが素敵で、この漫画絶対好きになるなあと思いました。門司くんと朔田さん、高二二人の夏休みの物語が、他のキャラクターのエピソード含めて、絶妙に面白いです(何気に人生訓めいた事がさりげなく入っている所が、またすごい)。特に、門司くんのお兄ちゃんはいい味出してて、好きですね。また、絵や台詞などに遊び心あふれる小ネタがあるのも好きで、世界観を暖かいものにしています。水道水で手を洗う音がジョビジョバだったり、タルンドル朔田、保健室に行かせてください(田中眞紀子調)、江虫浜(MCハマー)など、挙げると切りがありません。また、門司くんと朔田さんの恋の展開も目が離せず、門司くんが朔田さんの書いたアニメの感想文を見て、「こんな字を書くんだ」と言う場面が印象に残りました。下巻も楽しみです。
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これはずいぶん前から気になっていた。及び腰で上巻だけ買ったけど、最初の数ページ読んだ時点で下巻も注文。面白いね~。
細かいネタがいちいちおかしくて笑える。「モリタカズヨ」さんとか「オオタケマコ」さんとか、こういうセンス好きだなあ。一番笑ったのは、「俺が乗ったブームはベビーブームだけだ!!」「生まれただけじゃん」のとこ。
さり気なく描かれているけれど、子どもの描写がすごくうまい。うんうん、子どもってこうだよね、こんなことするよね!っていうコマがあちこちに。下巻が届くのが楽しみだ。
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会話が面白いというコミックってあまり思いつかない。絵は登場人物の区別くらいしかつかないが会話とギャグで面白く読める。
日常ギャグ系は、ギャグはさみながら生きてるオレって粋みたいなムードがベースにあって、鼻につくところがあるのだけど、これは自然なところが素晴らしい。ギャグのセンスは個人的なもので良い悪いではないのかもしれないが、とりあえずワタシには合う世界だ。ちょっとこういう軽い感じで日常をすごすのもいいかなと思うような生活感まで変えちゃうようなコミックだ。
それにしても絵がヘタ。作家やったほうがいいように思う。
・「サクまたタルンドル朔田って言われちゃうよ」「望むところだ。」「望むんかい!!」
・喋るとき最後にかならず「な」と念を押すので「な」と呼ばれてる顧問。
・右ページの最後のコマで「昔から言うじゃない「笑う門には」で、左ページの最初のコマが「デスメタル」「村松くんこういうのを聞くのか」というつながりはNEWです。
同じ仕掛けで「笑う門には」の後、「服を着ろ」とつなげるベージもある。こういうくどい感じも好きだなぁ。
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上下刊の恋愛マンガと言っていいのでしょうか?
書道部の男子と水泳部の女子が、学校の屋上で出会い、アニメおたくであるという共通点で意気投合します。男子の家で、女子の家にもある、生き別れた父親から送られてきたと思われるお札を見つけて、父親探しを始める、男子の兄(姉?)は探偵で、捜索依頼をする。父親は宗教の教祖となっていて、その宗教のお金を持ち逃げしたという話が転がり込む。女子は父親に会いに行くが・・・
内容はひと夏の冒険のようになっていて、恋愛観はないですが、何か懐かしいような、甘酸っぱい感じがあります。
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今年に入ってから読んだ漫画の中で1,2を争う程に好きです。
絵柄も進み方も淡々としているけれどしっかり青春している漫画、という印象を受けました。続きが読めません…
特に好きだったのはもじくんとお友達の「おばあちゃんから教えられた」「良いおばあちゃんだな」というようなシーン。
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◆なんか、うまく言えないけれど、私が大事にしたいことが詰まっていて、じわーっときて、きゅんとする。こんな絵なのに。こんな絵なのに。◆ケロロのストラップが、こんなハートウォーミングな小道具になりうるとは!
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本線は青春モノには違いないが、舞台設定、人間関係の設定……この辺の「装置の設定」がなんとも不思議、斬新さでかなり評価が上がった感じがする。ポップなんだけど独特のコードで作曲してある、みたいな。2作目、3作目がこのくらいの斬新さで出るかどうか。
ちょっと不思議な作品ですね
これも冒頭50ページくらいしか読めていませんのであまり判断は出来ませんが、メインのお2人、どうなっていくのでしょうね?
門司君がちょっとトボけた男の子ですね。
冒頭に出てきた妙な魔法少女?も気になりますね。
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田島列島さんの本作、モーニングに掲載当時から絶妙なオフビートなテンションが最高にやみつき。
映画化に際して、読み直しのため、コミック買いました。
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(一応、上巻下巻とも読んで、上巻のほうでレビュー)
いい歳の哲学者のおじさんによる「胸キュン!」ってほどのことはないが(『半歩遅れの読書術』(日経新聞 2020/1/25 野矢茂樹)、なかなか爽やかかな青春物語。
良さは遠く忘れていた純粋な気持ちと、どこか懐かしい風景を思い出させてくれること。いわゆる初恋の甘酸っぱさ? そして、季節は夏、とういうところか。
単純な少年少女の恋愛に、コロコロと転がり拡がるストーリー展開が滑稽で(実に漫画らしい)、随所に置かれる懐かしいアニメネタ、漫画ネタが昭和40年男の痒いとこ、笑いのツボを絶妙に刺激する心地よさ。それでいて、ところどころに「はっ」とさせられる台詞が挿しはさまれる。
“世界に必要なのは「自分にしかない力」じゃない
「誰かから渡されたバトンを次の誰かに渡すこと」だけだ“
たぶん、これが本作品の大切なテーマなのでしょう。主人公朔田美波は、探偵(?)の門司明大から、調査料の払いについてこう言われる。
「美波ちゃんが大人になった時 私と同じように 自分より若い人に そのお金の分 何かしてあげて
そういう借りの返し方もあるの 覚えておいてね」
「次の誰かに」「自分より若い人に」これは作者の心がけだろうか、それともそういう良い体験をしてきた人なのか? 我々世代にとって懐かし小ネタをまぶしながら、次の世代に向けて、ひとつの新し才能が、また次の地平を切り拓こうとしてるのかもしれない。
内田樹の言葉を思い出す。
「ほんとうに新しいものは「新しいけど、懐かしい」という印象をもたらします。
ただ「新しい」だけでは時代を刷新するような力を持ちません。「新しく」てかつ「懐かしい」という二つの条件を同時にクリアーしないと時代を変えることはできない。」
この作品に、ふとそんな匂いも嗅いだりした。
なぜ、内田樹の言葉を引いたかと言うと、例の日経の読書コラムで哲学者は「トリュフォーの名作をもじったタイトルに見られるような小ネタも満載で」と記したけど、そうじゃないでしょ。
内田樹の『子どもは判ってくれない』(洋泉社2003)がネタ元でしょ(笑) ※もちろん内田の著作はトリュフォーの『大人は判ってくれない』(1959)を踏まえてはいるけど。
本作の終盤「述べて作らず」という孔子の言葉が引用されているが、それも内田樹がブログで何度か取り上げているお気に入りの言葉でもある。作者も内田樹の愛読者なのかもしれない。
孔子の言葉「述べて作らず」を内田は、人に何かの存在を信じさせるには、「それが存在する」と声高に主張するのではなく、「それはもう失われてしまった」と言うのがもっとも効果的で、孔子はそれをやったのだと解説する。
一見、陳腐な純愛物語を、昭和ネタを織り交ぜながら、どこか懐かしい空気感の中で展開しているのは、もしかしたら孔子のこの教えに沿ったものかもしれない。 だとしたら、この著者はなかなか大したストーリーテラーではなかろうか。
失われてしまった純粋な気持ちが、この稚拙な絵の、それでいて巧妙な仕掛けに満ちた物語を通じて、次の世代にも伝わっていけば良いことだなと思う。
そんな、優しい気持ちになれる素敵なお話。
Posted by ブクログ
かなり評判がいいのだが、正直それほどか?
確かに父娘の愛情や初恋とかそんなことをほのぼのと描いててハートウォーミングではあるけど、この評価は少々煽り過ぎ。
Posted by ブクログ
同じ高校で、同じアニメファン。学校の屋上で、なんとなく出会った門司くんと咲田さん。門司くんの家で、偶然見つけた新興宗教のお札は、咲田さんも持っているものだ。咲田さんの本当のお父さんが教祖をしている教団のものなのだ。
今は再婚したお母さんと、自分も好きな新しいお父さんと弟との平和な家庭を壊したくなくて、本当のお父さんを探すことをためらっていた咲田さんだけど、
偶然にも門司くんのお兄さん(女性になってるけど)が探偵、ということで、お父さんの事を調べてもらうことを決める。
ゆるーいペースで話は進むけれど、あらすじ的には意外な展開。
作品の雰囲気としては青春恋愛ものなのでしょうか。