ダグラス・アダムスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
星図にも載っていない辺鄙な領域のさらに遥か奥地に小さい黄色い太陽がある。その太陽の周りを小さい青緑色の惑星が回っている。
この惑星に住むサルの子孫は呆れるほど遅れていて、いまだにデジタル時計を生かした発明だと思っているほどだ。
この惑星の問題は、住んでいる人間たちが不幸ということであり、その解決法として小さな紙切れの移動が行われている。これは不思議な解決だ。不幸なのはこの紙切れ自身ではないのだから。
そしてある日、それはある男が、たまには人に親切にしようよ、と言ったため木に釘づけされて二千年以上たった日だが、一人の若い娘が世界を善にして幸福な場所にする方法を思いついた。それはうまくいくはずだった。
その直後にヴォゴン星人により地球が消滅させられなければ。
…しかし今度はそうはならなかった。その娘はアーサー・デントと出会うのだ。
ヴォゴン星人により地球が破壊されてから、もつれた網の目のようなわけの分からない状況に引きずり込まれて銀河系を旅してまわったアーサー・デントは、十万光年の旅をして地球に戻ってきた。
なぜ地球があるのだろう?8年前に破壊されたのに。なぜ自分の家があるのだろう?地球が破壊される直前に黄色いブルトーザーで破壊されたのに。
だがその考えはすぐに忘れた。最初にヒッチハイクした車で「ヴォゴン星人の攻撃は半年前であり、あれは集団幻覚だった」と言われたことも、「その時以来地球上からイルカがすべていなくなった」と言われたことも、あまり深く考えなかった。
だって車の後部座席で虚ろに座っていた若い娘さんに心惹かれたのだ。
家に帰ったアーサーは、自分がまだ宙を飛べることを確認し、そして地球に意識を沈ませる方法も試してみた。
その地球の意識の中に、車で出会った娘さんのささくれだった意識を見出す。
アーサーは、自分はついに長い銀河の旅を終えて、荷物に押し潰されたり倉庫に押し込まれることなく移動できて、死ぬまでベッドで眠れて、死ぬまで大気に包まれて暮らせると思っていた。
…しかしそれは間違っていた。
だってアーサーは、車に乗っていた娘さん、フェンチャーチ、通称フェニーと再会したんだ。
フェニーは、半年前のヴォゴン星人による地球爆破から、ずっと世界に対して違和感を覚えているという。
そして彼女は宙に浮くことができるんだ。
現在の現実に違和感を抱くものとして、アーサーとフェニーの距離は縮まる。そして彼らは毎晩イギリスの上空で愛し合ったんだ。
彼らはヴォゴン星人に破壊されたはずの地球がなぜ戻っているのか、なぜその代りにイルカがいなくなったのかを探ろうとする。
アーサーとフェニーは、雨の神に愛され過ぎている男や、イルカに詳しく”精神病院の外”に住む”正気のウォンコ”と会う。
そのころ「銀河ヒッチハイクガイド」の調査員であり、破壊される地球からアーサーを銀河の旅へと連れ出したフォード・プリーフェクトは、「銀河ヒッチハイクガイド」に地球の情報が復元されたことに気が付き、復活した地球の様子を見に来た。
フォードとアーサーは再会していつものドタバタへ。
その時地球には、トカゲを世界の主と勘違いした宇宙人が着陸していた。アーサーとフェニーとフォード・プリーフェクトは、宇宙船に乗り込み銀河ヒッチハイクに出る。
彼らの目的地は、”被造物へ神の最後のメッセージ”が刻まれているという惑星プレリアルターン。
プレリアルターンに辿り着いた彼らは、鬱型ロボットのマーヴィンと再会する。
何度も時間旅行に巻き込まれたマーヴィンは、宇宙の三十七倍も生きてすでにスクラップ寸前だ。
そして彼らはついに”神の最後のメッセージ”へとたどり着いたんだ。
(→「ほとんど無害」へ続く)
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「銀河ヒッチハイクガイド」3部作の4作目。
…3部作の4作目なんである。
なんでも最初は最初の3冊で終わる予定だったけれど、あと2作続くことになったからこういう事態に。
今度はほぼラブストーリー。作者自身が出てきて「ここからしばらくラブストーリーになるから、興味ない読者は最終章まで飛ばしていいよ」とか言っている(笑)
最後の”被造物への神の最後のメッセージ”は、まあイギリス的しょーもないオチなんだけど、英語での決まり文句らしく、巻末の解説を読まないと日本人にはなんのことやら分かんないよ(苦笑)
作者はここでシリーズ終わるつもりだったようで、これはこれで綺麗にまとまっていた。 -
Posted by ブクログ
「銀河ヒッチハイクガイド」シリーズ3冊目。
前2作よりちょっとシビアだった印象。
二百万年前の地球に飛ばされていたアーサーとフォードは、それから数年後に何とか時間軸を捕まえ別の時間、別の惑星へ。
着いた先は、破壊二日前の地球、イギリス、クリケット会場!
そこへ突如現れたクリキット星宇宙船は、地球人をボール代わりに使ってクリケットを始める。
クリキット星人は、ずっと”宇宙”というものを認識していなかった。
この世界に自分たちが唯一無二だと思っていたのだ。
だがある日うっかり落ちてきた宇宙船により、彼らは”宇宙”を知る。
優れた科学力で、数年で宇宙船を仕上げて宇宙に向って探索だ!果たして誰にあえるのか?何を見えるのか?
…しかし宇宙は広すぎた。行っても行っても虚空ばかり。自分たちはなんとちっぽけなんだろう。
だからクリキット星人は怒った!
それならこの宇宙に存在するすべての星、すべての生物を攻撃してやる!!
自分たちこそこの宇宙に唯一無二!
こうして始まった一方的なクリキット戦争。
なんとか鎮圧した宇宙議会は、クリキット星を時空に閉じ込めて封印する。
封印が解けるのは、宇宙が崩壊するときだ。
クリキット星人が”われらこそこの宇宙に唯一無二”というなら、その望みをかなえてやろうではないか!という意趣返しだ。
…そんななかで地球人の生き残りのアーサー、銀河ヒッチハイクガイド現地調査員のフォード、元銀河大統領で快楽主義のゼイフォード、ゼイフォードのガールフレンドで地球人の生き残りのトリリアン、鬱症アンドロイドのマーヴィンは再会し、宇宙を救うための鍵を見つけることになってしまった。
まずはクリキット星の攻撃を沈める、そして時間旅行を繰り返す余りに完全に狂ってしまった時間軸を戻すための「実時間を守ろうキャンペーン、略して実キャン」を実行せねばならない。
アーサーは、いきなり目の前に現れた不死人”無限引き伸ばされワウバッガー”に罵られる。彼は自分が不死者になってしまったという有り余る時間をこの世のすべての生命を罵ることで潰すことにしたらしい。
さらに自分に激しい恨みを向ける”アグラジャッグ”から文句を言われる。彼は生まれ変わるたびにアーサーに殺されているんだそうだ。
アーサーは嘆く。
「ある朝故郷の惑星が吹っ飛ばされましてね、そのあと宇宙船から放り出され、そしたら自分の故郷の惑星はネズミによって造られたってわかったんです。
それからは銃撃されるわ、また吹っ飛ばされるわ、もうしょっちゅう吹っ飛ばされたり銃を突きつけらたり侮辱されたりするんです。
なにかっていうと分解されるし、お茶はどこにもないし、沼地のじめじめした洞窟で何年も過ごすし」
でも偶然”空を飛ぶ方法”を体得したんだからいいじゃないか。
まあそんなこんなで、<黄金の心>の持つ無限不可能性ドライブ(恒星間を移動する方法)以上の宇宙旅行性能を持つ”レストラン数論ドライブ”やら、鬱症ロボットマーヴィンがクリキット星の殺戮ロボットたちと同化し戦争のやる気をなくさせたりして、一日に二度も宇宙の危機を救ってしまったアーサーは「もうちょっと銀河ヒッチハイクはお休みでいいかな~」って思った。
だって時間と距離は一つだし、精神と宇宙は一つだし、認識と現実は一つだし、旅をすればするほど人は一つ所にとどまるんだ。
地球が作られた理由は「生命と宇宙とその他もろもろについての究極の問い」を答えるためだけれど、
宇宙の法則で、問いと答えが両立してしまうとその宇宙は消滅し、さらにもっとヘンテコでわけのわからない宇宙ができてしまうらしい。
…いや、でももうその宇宙はできているのかもしれないな。
(→「さようなら、いままで魚をありがとう」へ続く) -
Posted by ブクログ
銀河ヒッチハイクガイドシリーズ2冊目。
お腹が空いたから一番近い”宇宙の果てのレストラン”に行こう!
…ところが<黄金の心>号はヴォゴン人からの攻撃を受けてしまった。
ヴォゴン人は、地球を滅ぼすという指令を受けたのに、二人の地球人が抜け出して銀河ヒッチハイク出たから今度こそ指令を成し遂げようと張り切ってしまってる。
指令を出したのは銀河系の精神学者たち。なにしろ地球は「宇宙の究極の問いを応えるために作られたスーパーコンピューター」であり、抜け出した二人、アーサー・デントとトリリアンはその地球の一分なんだ、彼らを抹殺しないと「宇宙の究極の問い」の答えが出てしまうではないか!
無限不可能性ドライブ(恒星間移動に際しあらゆる場所を同時に通過する機能)を搭載した<黄金の心>号に乗っているのは、この船を盗んで銀河指名手配となった元銀河大統領ゼイフォード、ガールフレンドのトリリアン、鬱アンドロイドのマーヴィン、ペテルギウス星系出身で銀河ヒッチハイクガイドの調査員のフォード、そしてフォードにより破壊寸前の地球から助け出された元イギリス人(地球は滅びてイギリスももうない)アーサー。
なんとかヴォゴン宇宙船からの攻撃から逃れた彼らはバラバラに別れてしまう。
ゼイフォードとマーヴィンが連れてこられたのは「銀河ヒッチハイクガイド」出版社で、そこでゼイフォードは「宇宙の真の支配者に会え。そのためにお前は自分で自分の記憶を封じたうえで銀河大統領になったのだ」とか言われる。そして究極の精神拷問機の「事象渦絶対透視機」のある星、フロッグスター星系惑星Bに飛ばされる。このなんちゃら透視機というのは、そこに入ると宇宙全体のすべてを見せられてその中で自分がどんなに小さい存在かを見せつけることにより精神崩壊させるんだそうだ。
…しかし宇宙の楽しいことすべてを知ってると言われるゼイフォード、元気いっぱい余計に余計な自信をつけて復活!「自分こそが宇宙の絶対的中心だと分かったよ!!」
ゼイフォードとトリリアンは、銀河の辺境に住む宇宙の支配者に会うことになる。
小さな小屋で外の世界にまるで興味を示さず、しかしその意思で宇宙の運命が決定される男。「案外いいやつじゃないか」
そしてアーサーとフォード、ゼイフォード、トリリアンは合流した。
そうなったら今度こそ「宇宙の果てのレストラン」へ行く。
”宇宙の果てのレストラン”とは、距離の果てではなく、時間の果てのこと。
この宇宙が破壊する五千七百六十億三千五百七十九年後の未来へ時間旅行を行い、 時間の相対静力学作用によって虚無の中に保持され保護されているレストラン内から宇宙の大爆発と終焉を見物するという一種のショーだ。
このレストランでのひと時を過ごした後、アーサーたち一行は元の時間軸に戻る。
しかし攻撃を受けた<黄金の心>号の代わりに盗んだ黒い宇宙船が曲者だった。
彼らはまたバラバラに。
アーサーとフォードは、惑星ゴルガリンチャムから新たな星に移住するゴルガリンチャム人たちと一緒にある星に不時着する。
ゴルガリンチャム人たちはまったく糞の役にも立たないノータリンの集まりだ!
彼らから離れたアーサーとフォードは、星を散策してある目印を見つける。
その目印により、まさしくその星が二百万年前の地球だとわかる。
…この星は作られたばかりのスーパーコンピューター、地球だ!
せっかく帰ってきたのに、ノータリンのゴルガリンチャム人たちが人類の祖先になるのか?そして二百万年後にはまた地球は破壊されるのか?!
…考え過ぎて嫌になってきたアーサーは、とりあえず「宇宙ヒッチハイクガイド」を川に投げ捨てましたとさ。
(→「宇宙クリケット戦争」へ続く) -
Posted by ブクログ
「銀河ヒッチハイクガイド」よりも、好みだった。
恥ずかしながら「ドクター・フー」の、作者であることを知らずゆ読んでいて、あれ?これ?
と思う場面があったがあとがきで納得
訳者の方が苦心しているのが、前書きの解説
説明がないとわからないニュアンスもカバーされていて楽しい。
ただ、「ものすごくわかりづらくバラバラに配置されたピースが最後には全て繋がっていく」と言うことを事前に理解していないと序盤でリタイアする人もいるかもしれない。
一番好きだったのは、馬が主人とはぐれて自由に時間を潰して過ごすアイデアを思いついて、そのアイデアを破棄することが選択肢としてあることに歓喜する場面。そして直後に樹上から主人が飛び降りて馬にまたがる場面。
自由って一瞬だよね。
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Posted by ブクログ
(俺のブログ2006-05-26投稿より)
銀河ヒッチハイクガイドの続編。
ビルごと誘拐される大統領、武器も持たされず戦車をなんとかしてこいと言われる鬱病のロボット、そのシチュエーションを聞いて同情し暴れまくって自滅する戦車、一番近くのレストランにワープしようとしたら同じ場所の過去にワープ、宇宙の始まりを巻き戻しで投影して宇宙の果てを演出する宇宙の果てのレストラン、自分の肩肉を薦める今日のディナーの牛、他の惑星からじゃないとうるさくて聞けたもんじゃない爆音バンド。
など読んだ人じゃないと訳分からない展開に夢中になってしまい、先週のブログはおろそかになってました。
(今週のブログはほとんど先週のネタ)
やれやれ。 -
Posted by ブクログ
(俺のブログ2006-07-07投稿より)
銀河ヒッチハイクガイドの続編です。
空を飛ぶコツを学びました。
「高い所から飛び下りて地面に落ち損なう技術」を身に付ければいいらしい。
地面寸前で自分が落ちていることと全く関係ないことを考えたりするとうまくいくとのこと。
「あれっ、最近ズボン洗ってないなぁ」とか。そうすると思わず落ち損なっちゃうらしい。
なるほど。みんなもやってみよー。
ちなみにこの本の感想はと言うと、このシリーズにして初めて一貫したストーリーがあってなかなかよかった。
印象に残った言葉は
「この連続俺殺しがっ!」
同じ人に何度も殺される人はなかなかいません。 -
Posted by ブクログ
3作目。
雑談と伏線の区別が全然つかないのが素晴らしい。ええここに関わって来るのか!と。一巻のあのゼラニウムの鉢とかここに来て。
鬱ロボットのマーヴィンが対機械で最強すぎる。自分の人生観を相手に植え付けるて相手も鬱にするという斬新な戦闘法。その人生観は知らない方が身のためのようで。
レストラン数論ドライブとか笑った。よく思いつくなこんなの。レストランにおいては全ての数学法則が通じないって。これが宇宙船の推進力。
でも今回1番ブフってなったのはアーサーが「料理ができるようになりたい」って言い出したシーンかも。唐突な!あと「もしこれを作曲したのがポール・マッカートニーなら…」の諸々と、それこそ唐突に不老不死の宇宙人に罵倒されるシーン。とりあえず今回も沢山笑えたってことです。