木宮条太郎のレビュー一覧
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ネタバレ完結したらしいので読み始めることにしました。水族館に生まれてこの方とんと縁の無かったひろが市役所からいきなり水族館に飛ばされるヒロイン。一方詳しくない人間が臨時職員になるのが不服な先輩。最悪の出会い。ドラマみたいな設定だなーと思いながら読みました。ヒロインの由香が水族館に縁無いのは、普通は親が子供の教育の一貫で一度くらいは連れてくだろうと思っていたら、そういう裏事情があったんですね。最近の読書傾向からすると新鮮な話展開だったので続けて読んでみようと思います。それにしてもドラマとかで水族館デートする人が多いのは何故なんでしょうね?
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大団円という感じなんだけど木宮先生,シリーズ完結じゃあないですよね? 本編は須磨水族園の民営化が影響しているのかなと思って,ちょっと調べてみました.
須磨水族園,通称スマスイは指定管理者制度を導入して成果を上げていたのだけれども,老朽化にともない神戸市はリニューアルを決定.2グループの応募があって,須磨海浜公園一帯を再整備・運営する民間事業者に,不動産開発会社をはじめホテルや水族館の運営会社など7社で構成する企業グループが決定ということらしい.
シャチの展示もいいのだけれど,優先交渉権者となった企業グループが,本作のアクアパークのような理念を持っていてくれるといいな-. -
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遂に4巻までたどり着いた。
予想より遥かに遅かった由香と梶の恋愛も、ようやく進展してきて一安心。
今回はペンギンたちにスポットが当たっていて、そういえば自分もペンギンはペンギンと見ていて、鳥類として認識していなかったなと気付いた。
水族館に行くと毎回ペンギンコーナーに張り付いてじっくり観察していたけど、そういえばよく行く水族館はペンギンプールの横が原っぱになっている。そこではペンギンが自由に遊んだり日向ぼっこしていたりしていて、ちゃんとペンギンに合わせた展示をしていたんだなあ。
とはいえ、ペンギンも好きだけど1巻からずっと追っている私にとってニッコリーは特別。
やっぱりニッコリーが出てくる -
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「かわいい生き物」と「かわいくない生き物」、「かわいい生き物」の「かわいくないところ」。
擬人化したりついかわいいと思ってしまうのは人のさがだけど、生体を展示する側としてはそれではいけないというのが悩ましい。
「かわいい生き物」はみんな守りたいと思うけど、かわいくなければ興味がない。
そしてそれは生き物の絶滅にも繋がってしまう。
だから、かわいいと感じる本能だけでなく、かわいくないものも評価するという理性が必要なんだと思った。
で、ふと思ったのが人間の美醜について。
きれいな人はみんな大好きだけど、そうでない人も大切にするのが人としての理性なんだろう。 -
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時々手に取りたくなるお仕事小説。
もし自分がこの仕事(今回なら水族館職員)についてたらどうなるかなぁと思いを馳せるのが楽しい。仕事選びの視野を広げる意味でも大切かなと思う。
主人公の成長物語だけでなく、水族館の意義にまで話が及んでいて、リズミカルな展開の中にも考えさせられるものがあった。遊園地のようにエンタメに振り切ることも、博物館のように学術的な方に振り切ることもできない。そして、設備などの固定費も高くつく。水族館に行く時の視点が間違いなく変わりそう。早く行きたい
先輩の梶について
最初は海洋ゴリゴリオタクという情報から冴えない男をイメージしていたかが、読み進めるうちに案外イケメンである -
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ネタバレ今回はルンとルンの赤ちゃんとニッコリ-の話.
梶先輩,「一生かけて、支えてやる。何があっても、お前の側にいるから。」と一生懸命言ったのに,由香ちゃんに「はっきりと言えっ」っと海に突き落とされちゃう(なんて由香ちゃんらしいんだろう).その後の梶先輩がとってもイケメン.
ほ乳類の母性とか,里海とか,海洋ゴミとか,今回も興味深い話題が多く面白かった.里海ねー.大学から帰ってみたら,近場の砂浜がいつの間にか岸壁に改修されていたのはショックだったな.岸壁になってしまった風景が普通になってしまって,砂浜があったことを知っている人は減っていくんだろうな. -
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水族館ガールシリーズ第2弾。時間設定などは全て前作の流れを引き継いでいるため、単体として読むよりは前作の後に読んだほうがよい。表紙はペンギンだが、今回もメインはイルカ。そうした背景を理解する意味でも先に前作を読むべき。
水族館や動物園は単なる娯楽施設に過ぎないと思っていたが、本作を読むとそんな言葉では済まされないことがよくわかる。私もそういった施設に行くことは好きだが、本書を読むと「何を見てきたのだろうか」と思ってしまう。工夫した動物園や水族館であれば、動物の生き生きとした姿を見られると思っていたが、そもそも自然環境にはガラス板やアクリル板は存在しない。ということは、そこに動物がぶつからな -
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水族館を舞台にしたお仕事小説第1弾。小説にはこのような分類があるわけではないと思うが、最近こうしたお仕事小説をよく見かける。知らない部分がたくさん知れて個人的にはかなり興味がそそられる分野。
何気なく遊びに行っている水族館の裏側が知れて面白いというより興味深い小説。本作はイルカがメイン。イルカショーはどのようにして作られていくのか、その過程と困難がよくわかる。ペットと飼育動物の線引き、動物との呼吸など一見我々の生活とは無縁のように思うが、描写の仕方なのか、実は人間社会のコミュニケーションにも応用できるかもしれないと思ってしまう。集団の中で仕事をする意義が伝わってくる。 -
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アクアパークと海遊ミュージアムの共通運営ガイドライン作りに奔走する梶だったが、いつしか日本中の水族館の標準ガイドライン作りに流れが変わっていく。ガイドライン作りに苦悩する梶だが、一方、アクアパークではイルカのルンの妊娠がわかった。イルカ担当の由香も妊娠管理、出産準備に奔走する。生き物の生態をありのまま見せたいと願う水族館スタッフたちだったが、派手なショーや物珍しさだけを求める観客とのジレンマに悩む。順調にルン赤ちゃんは成長するが、内海館長の発案により、出産までを一般公開することに。これまで前例のない取組みに岩田チーフまで悩むことになる。そんななか、ルンの妊娠にトラブルが発生。無事に赤ちゃんを出