安田登のレビュー一覧
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歴史は現在と過去の間の対話であるという有名な言葉があるとおり、人は現在の問題の解決のヒントを過去に求める。
『いま、私たちは、時代が大きく変わろうとする「あわい」のただ中にいます。(略)価値観が大きく揺らぐ渦中にありながら、あるいは渦中にあるからこそ、私たちは変化の大きさやスピードになかなか気づけません。そんな時代だからこそ、揺れ動く「あわいの時代」に翻弄される人々の姿、強かに生き抜いた人々の姿を、『太平記』に見いだすことが意味を持ってくると思います。』(本書115、116頁)。
それだけではない。太平記を題材に、語り・解説役と質問役に分かれ、「なぜ、楠木正成はそんな戦い方をしたのか。なぜ -
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『変調 日本の古典講義』 内田樹×安田登
本書のあとがきで、安田登さんが内田樹の本について、読み終わったあとに何も覚えていないということをお話されていたが、全く同じことを私も正直なところ、思っていた。おそらく大学1年生から約10年間で70冊程度の内田樹の著作を読み漁ってきたが、この本について何が語られていたのかを話すのは至難の業である。ただ、全く覚えていないのであるが、読んでいる途中の自分、読んだ後の自分は不可逆的に何か違うものになっていることはわかる。
特に、読んでいる最中には、どこかで思考のスイッチが入り、今自分の身の回りで起きていることや仕事等で悩んでいたことへの打開策が見えてくるとい -
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「古典の知識つけたいな。難しいかな、でも学んで知ることができたらこれからもっといろんな本を楽しく読めるだろうな。ものの見方も変わるかもしれない」そんな思いを持ちながらも何もしていなかった私が、入門のようなものになるかもしれないと思って手に取った本です。読んだから知識が増えた、とは言えないけれども、自分のいろんなところが沢山の刺激を受けて、興味を示す範囲がぐんっと広がった感じがしました。心境の変化があったり、環境の変化があったり、少し期間を開けてみたり、そういう風にしながら何度も手に取って、言葉を咀嚼して、長く長く自分の変化を感じながら読んでいきたい本です。
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能楽師の安田登さんが開成高校の生徒に特別授業をされた内容です
だからとってもわかりやすくておもしろい!!
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. 「史記」を通して、歴史の中で思考の概念が生まれる過程がわかるということが驚きの視点でした。
文字が生まれる瞬間、心や時間の概念生まれる瞬間、法が生まれる瞬間、全て「史記」から見えてくるんです
無いものが生まれる瞬間。
文字がない時代の人たちは、文字がある世界なんて想像もつかなかったでしょう。
ということはこれからの時代を生きる私たちが今までにない概念を生み出すかもしれないということ。
そのために歴史やいろんなことを学んでたくさん考えることの大切さがわかりました。
ぜひ若い人たちに -
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安田登(1956年~)氏は、大学卒業後、高校教員を務めていたときに偶々観た能の舞台に衝撃を受け、27歳で下掛宝生流ワキ方の鏑木岑男に入門。国内外の舞台で能を演じつつ、学生の創作能や能についてのワークショップ等、能楽の普及のための幅広い活動に参加している。能や能のメソッドを使った身体論等に関する著書多数。
本書は、能について、歴史、様式・形式、観阿弥と世阿弥、謡(うたい)、芭蕉や漱石への影響等、幅広い視点から解説したもので、目次は次の通り。
第一章:能はこうして生き残った、第二章:能はこんなに変わってきた、第三章:能はこんなふうに愛された、第四章:能にはこんな仕掛けが隠されていた、第五章:世阿弥