安田登のレビュー一覧
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えーーーっ大げさな!と感じるところもあったし全てそのまま信じることはできないけど、これはこれでめっちゃ面白い視点だと思った!!
RPG風に見ると、詩魂を集める旅で、ミッションをコンプリートした芭蕉は平泉以降はお気楽な旅に転ずるっていうのも納得できた。
うまく言うなぁ~!
確かに、パワースポットで泣いて鎮魂の力を蓄えたのかも。。。
そして能は詳しくないんだけど、影響しているんだとしたら、、、古典とのつながり=パラレルワールドのスイッチ押して、心が昔に飛んでいってさめざめと切なくなってしまう、、、という気持ちは日本人ぽくて頷けるなぁ。
古典の登場人物って、デジャブ的場面ですぐに「あぁこんなんだっ -
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現役の能楽師である著者による「能」についての解説本。
650年間も日本で愛されてきた能の歴史、他の伝統芸能と比較した能の特徴、後世の文化や作品に与えた影響についての解説が主な内容。
あっさりとした文体で、読みやすかった。
能は、今から650年前の室町時代に、観阿弥・世阿弥父子が大成させてから現在に至るまで、一度の断絶もなく上演され続けてきた。
それは単にエンタメとして魅力があっただけではなく、長い歴史を必然とした能の仕組みがある。
「免状」「披き」「家元制度」などがこれにあたる。
特に「披き」という考え方が興味深かった。
自分の実力ではできそうもない演目を「やってみろ」と、師匠に命じ -
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「古典」として著名な「論語」「中庸」取り上げ、人それぞれの環境において「解釈」することだ、と言う。「切磋琢磨」では教祖うる事ではなく、自分の在り方に合ったやり方で自分を磨くこと、であり、「温故知新」では古いものを大切にする事だけではなく、古いものを知ることで新たな視点・考え方を生むだすことだ、と言う新たな「解釈」をすることが「古典的魅力を引き出す」手法だと教えている。中でも「中庸の5つの理解」(博学:知の空白を一つ埋めていく、審問:詳細な問いを立てる、慎思:じっくり思考する、明弁:答えを分けていく、篤行:丁寧に行う)である現代的な解釈をしてみると、疑問を持ち、詳細を調べ、思考し、仮説を立て、実
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「100分de名著」で安田登氏が講師でらせん訳の源氏物語を9月現在やっているが、第一回目からとても面白かった。元は高校教師、代理で能を見に行って開眼し能役者になった、という経歴を知り読んでみた。安田氏が体得した能をかみ砕き説明してくれる。最近は能、謡、鼓にとても興味が湧いてきているのだ。
メモ
能の効能
1.「老舗企業」のような長続きする組織づくりのヒントになる ~「初心」と「伝統」である。世阿弥・観阿弥の言葉「初心忘るべからず」は、「初」=まっさらな生地に、はじめて刀(鋏)を入れることを示し、「折あるごとに古い自己を断ち切り、新たな自己として生まれ変わらなければならない、そのことを忘れるな -
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ネタバレ中高で古典を勉強していたときは習いたての文法を使いながら問題の正答を出すことに必死だったし、生き方についてそんなに悩んだりしてなかったから物語の主題について深く考えることが出来なかったけど、
今になってライトな入門書的な本書を読むと趣味の読書として、古典を読みたくなった。
人生に大切なことがたくさん書いてあるんだろうなぁ 大学受験時でさえ正確に文を読めた試しはあまりないので原文ままをいきなりは難しいので最初は現代語訳かな、、
・切磋琢磨についてp43
『切磋琢磨とは、あるものに手を加えて付加価値をつくることなのです。しかし、たとえばダイヤモンドを磨く研磨機で真珠を磨いたら、真珠は台無し -
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下掛宝生流の能楽師、異才、安田登さんの雑誌連載を基にしたエッセイ集。能のワキとは「分く」から来た言葉で、あの世とこの世を分かつ存在、境界線に立つ存在だという。そのワキ方の安田さんが、能と旅と古典について記したエッセイは、まるで夢幻能のように、過去と現在、現実と幻の境界が曖昧になっていく。
一ノ谷で肩に止まった赤トンボから平家を視る。旅先で会った古老から疱丁の包丁さばきを幻視する。ほうきや麻雀牌から隠れた意味を見出し、松尾芭蕉の歌を脳内ARに再生させる。
こうしたことは誰にでも起きていると安田さんは言う。ただ、それに気づくか気づかないかだけだ、と。古典芸能や古典文学に触れることは、早回しのよ -
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観賞する機会があったので、お能について詳しく知りたくて、ストレートなタイトルのこの本を手にした。著者は言わずと知れた安田登先生。お能がなぜ650年もの間、途切れることなく続くことができたのか、その理由に迫っていく。お能の演目や観賞法、歴史など、いわゆる王道の入門書を期待した人にはおススメではないかも。
他の方も書いておられるが、私も印象に残ったのは「初心忘るべからず」の本当の意味。古い自分を裁ち切り、新たな自己に生まれ変わる。それを時々、老後と絶えず繰り返すということ。能楽師はもちろん、お能という芸能も、自分を顧みて、変化して、伝統になった。深い。