安田登のレビュー一覧
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『変調 日本の古典講義』 内田樹×安田登
本書のあとがきで、安田登さんが内田樹の本について、読み終わったあとに何も覚えていないということをお話されていたが、全く同じことを私も正直なところ、思っていた。おそらく大学1年生から約10年間で70冊程度の内田樹の著作を読み漁ってきたが、この本について何が語...続きを読むPosted by ブクログ -
能を観たくなった
むしょうに歩きたくなった
漂泊の旅人であるシテに共感
P.161
能の物語の多くは、漂白の旅人が異界と出会うというパターンを持つ。ふつうの人には出会えない異界も、漂白の旅人だけは出会うことができる。そして、漂白の旅人は異界と出会うことによって、新たな生を生き直すことができるのであ...続きを読むPosted by ブクログ -
「古典の知識つけたいな。難しいかな、でも学んで知ることができたらこれからもっといろんな本を楽しく読めるだろうな。ものの見方も変わるかもしれない」そんな思いを持ちながらも何もしていなかった私が、入門のようなものになるかもしれないと思って手に取った本です。読んだから知識が増えた、とは言えないけれども、自...続きを読むPosted by ブクログ
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安田登を知らなかったので面白かった。内田も「安倍嫌い」イデオロギーを抑制してる限りにおいては面白い。Posted by ブクログ
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能楽を初めて観たとき(最近の話です)、舞台の緊張感がすごく気持ちよくて、なんだかハマりそうな予感がしました。
主役(シテ)と脇役(ワキ)と各種囃子方はそれぞれ違う流儀の人で、演劇のような事前のリハーサルや練習はないと書いてあるのを読んで、ほんとうにびっくりしました。囃子方は伴奏ではないので、謡の間は...続きを読むPosted by ブクログ -
能と論語が主に取り上げられていますが、どの章もすごく面白くて、一気に読んでしまいました。「能は物語の結末が必ずしも演劇的なカタルシスをもたらさなくて、見ている人には片付かない気持ちが残る。片付かないから繰り返し再演して遺恨を語らせることがエンドレスの供養になっている」という内田さんのお話に、最近「安...続きを読むPosted by ブクログ
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能楽師の安田登さんが開成高校の生徒に特別授業をされた内容です
だからとってもわかりやすくておもしろい!!
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. 「史記」を通して、歴史の中で思考の概念が生まれる過程がわかるということが驚きの視点でした。
文字が生まれる瞬間、心や時間の概念生まれる瞬間、法が生まれる瞬間、全て「史記」から見えてくるん...続きを読むPosted by ブクログ -
安田登(1956年~)氏は、大学卒業後、高校教員を務めていたときに偶々観た能の舞台に衝撃を受け、27歳で下掛宝生流ワキ方の鏑木岑男に入門。国内外の舞台で能を演じつつ、学生の創作能や能についてのワークショップ等、能楽の普及のための幅広い活動に参加している。能や能のメソッドを使った身体論等に関する著書多...続きを読むPosted by ブクログ
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著者は、初めての能で「松風」を鑑賞中、水面に浮かぶ月の風景を幻視してから能にハマり、能楽師にまでなられた方。私も初めての能で、著者までではないが、鑑賞中時間を忘れてトリップした経験があり、能は従来のエンタメとは何か本質的に違うのでは、と思ったことがあったので、興味深く本書を読めた。
入門書に相応し...続きを読むPosted by ブクログ -
古事記、和歌、平家物語、能、おくの細道、論語の引用から筆者ならではの生きい方が書かれています。全体的には無理をしない、人と同じでなくてもよい、というような人生観が書かれているように感じました。
おくの細道では、「旅を栖にする」生活を引用して、過去の自分との決別が書かれています。論語の「礼」では、「礼...続きを読むPosted by ブクログ -
新しい何かを学ぼうとしても、いきなり専門書に手を出すのはハードルが高い。そもそも、需要と供給の原則通り、専門書は価格も高い。
そんな時、NHKの100分de名著シリーズは、非常にありがたい。当代切っての学者や評者の解説を、まあ普通の版元なら無理だよねというリーズナブルなお値段で、気軽に手に入れるこ...続きを読むPosted by ブクログ -
中国史を少しずつ齧るにつれ、避けて通れないと感じるのが司馬遷の「史記」である
どうしても敬遠してしまうのだが、でも気になる気になる…
少しだけこの世界を覗いてみたい…
そんな自分に天からの思し召し
能楽師の安田登氏が解説
何度も目からうろこを落としてしまった「異界を旅する能」以来だ
とて...続きを読むPosted by ブクログ