【感想・ネタバレ】見えないものを探す旅――旅と能と古典のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

能を観たくなった
むしょうに歩きたくなった
漂泊の旅人であるシテに共感

P.161
能の物語の多くは、漂白の旅人が異界と出会うというパターンを持つ。ふつうの人には出会えない異界も、漂白の旅人だけは出会うことができる。そして、漂白の旅人は異界と出会うことによって、新たな生を生き直すことができるのである。能を観るということは、その地平に観客も巻き込まれるということだ。それによって、能を観終わったあと、心身ともに新たな自分に変化して、新たな生の可能性を感じることができるのではないだろうか。

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2023年04月14日

Posted by ブクログ

感覚として分かる
言葉にして感想書くのは難しい
やっぱりストンとくる感じ
しばらく安田登さんの本を追っかけて
自分なりの答え(感覚?)を
つかみたい
HUTBOOK STORにて購入

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2022年09月13日

Posted by ブクログ

下掛宝生流の能楽師、異才、安田登さんの雑誌連載を基にしたエッセイ集。能のワキとは「分く」から来た言葉で、あの世とこの世を分かつ存在、境界線に立つ存在だという。そのワキ方の安田さんが、能と旅と古典について記したエッセイは、まるで夢幻能のように、過去と現在、現実と幻の境界が曖昧になっていく。

一ノ谷で肩に止まった赤トンボから平家を視る。旅先で会った古老から疱丁の包丁さばきを幻視する。ほうきや麻雀牌から隠れた意味を見出し、松尾芭蕉の歌を脳内ARに再生させる。

こうしたことは誰にでも起きていると安田さんは言う。ただ、それに気づくか気づかないかだけだ、と。古典芸能や古典文学に触れることは、早回しのようになっている日々の時間軸を、ゆったりと、さらには引き伸ばしていくことにつながるのかも知れない。

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2022年05月17日

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