チャールズ・ユウのレビュー一覧
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ケン・リュウ / 桜坂洋 / アンディ ウィアー / デヴィッド・バー・カートリー / ホリー・ブラック / チャールズ・ユウ / チャーリー・ジェーン・アンダース / ダニエル・H・ウィルソン / ミッキー・ニールソン / ショーナン・マグワイア / ヒュー・ハウイー / コリイ・ドクトロウ / アーネスト・クライン / D・H・ウィルソン / J・J・アダムズ / 中原尚哉 / 古沢嘉通3.6 (31)
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ビデオゲームをテーマにした、現代SFを牽引する豪華執筆陣によるオリジナルSFアンソロジー。全12編を収録。
「リスポーン」「救助よろ」「1アップ」「NPC」「猫の王権」「神モード」「リコイル!」「サバイバルホラー」「キャラクター選択」「ツウォリア」「アンダのゲーム」「時計仕掛けの兵隊」を収録。
創元文庫がときどき出すSF系アンソロジー。本書は『スタートボタンを押してください (ゲームSF傑作選) 』というタイトルである。これを見て手に取った人なら、間違いなく楽しめる傑作ぞろい。書いているのはもちろんSFで著名な作者ばかりだ(……といっても自分は3人くらいしか知らなかったのだが^^;)。
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ゲームをテーマにしたSF短篇アンソロジー。
ゲームを扱った作品と言っても様々なパターンがあり、ゲームをやることがストーリーの基軸となるもの、ゲームの中の世界が書かれたもの、ゲームのような展開があるもの、などなど。それぞれゲームに対するアプローチが違っており、こんな風に扱うこともできるのかと驚かされるアンソロジーでした。
死んだ時に近くの人間に乗り移ってしまう男、友が残したゲームには友の死の真相が隠されている、脳の障害による病気の治療に効果があるというシミュレーションゲーム、命を懸けたパズルゲームの行方、FPSゲームの私ならではのプレイ法、MMORPG内のミッションでリアルマネーが手に入る理由 -
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円城塔の翻訳が綴るタイムトラベルもののSF純文学。メタフィクショナルで概念的な世界観は難解に映るものの、文体の軽妙さのおかげかまるで苦痛に感じない。特に翻訳者との親和性は抜群の一言。ウィットに富んだ比喩表現やプログラムとの掛け合い、自己語りなどは『ライ麦畑でつかまえて』のように軽妙洒脱で、非常にスマートで美しい文章だった。帯にある自分殺しのパラドックスが起こるのは中盤からで、やや遅めに感じるかもしれないが、序盤部分でじっくりと語られた主人公の生活や家族との思い出こそが本筋であり、パラドックスのアクシデントそのものは物語の一要素に過ぎない。難解な用語と世界観の把握が困難を極めるものの、一冊の本の
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「スタートボタンを押してください(ゲームSF傑作選)」
全作が書籍初収録。
「紙の動物園」のケン・リュウ、「All You Need Is Kill」の桜坂洋、「火星の人」のアンディ・ウィアーら、現代SFを牽引する豪華執筆陣が集結。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞受賞作家たちが、ビデオゲームと小説の新たな可能性に挑む。本邦初訳10編を含む全12編を厳選した、傑作オリジナルSFアンソロジー。
という触れ込み。桜坂洋しか知らなかったのですが、どれも面白い。ゲームSFと言うジャンルすら初耳なんですが、こんな小説の世界観があったとは知らなんだ、、、
まず1発目の「リスボーン」が強烈なインパ -
Posted by ブクログ
書評的な宇宙で無批判に暮らすっていうこと
チャールズ・ユーなんて知らない。これが処女長編というから、知らなくても当然だが、円城塔が初の長編翻訳していて、この珍妙なタイトル。これは買い。
しかも時間SFである。私は時間ものが大好きであることを公言してはばからない者だが、サグラダ・ファミリアの真ん中でも公言するし、陸前高田市の奇跡の一本松の根元でも公言する。するだろう、するに違いない、したかも知れないが、しているところである。
主人公チャールズ・ユーはタイムマシン修理屋。タイムマシンものをかなり読んできたがこういう職業ははじめてだ。しかも流しの修理屋。狭い四畳半アパートみたいなタイムマシ -
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『すなわち、原理的には万能タイムマシンを構成するにはこれしか要らない。(i)記録媒体の中で、前方と後方、二方向に動かすことのできる紙切れ。(ii)そいつが、叙述と、過去形の直接的な適用という二つの基本操作を果たせばよい』
この小説は納め所の難しい小説だ。特に前半と後半の印象ががらりと変わる。ただ解説にあるようなSF か家族小説かというような二者択一を迫られているとは思わない。この小説はあくまでもSF であると思う。ただ、SFとしての印象の落とし処が見えにくいという気がしてならないのだ。
単純化を恐れず言えば、SFの楽しみは想像力の喚起、ということに尽きるのではないかと思う。しかもそれは一見 -
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ゲーム×SFという、好きな物同士の掛け合わせで面白くないわけがなかった。
アンディ・ウィアー目当てで買ったものの、他の作家さんの短編も面白いものがたくさんあって大満足。
「1アップ」「リコイル!」「アンダのゲーム」「キャラクター選択」が特に良かった。
MMOを長く遊んでいるし、FPSやテキストアドベンチャーもある程度通ってきているから想像がつきやすく楽しめた。この本を手に取っている時点でゲームが好きな人が多いとは思うけれど、ゲームに馴染みが無さすぎるとあんまり楽しめないような気はする。
ゲームだしSFだしで、絶対に現実ではないんだけど、でもそこで繰り広げられる人間同士の会話や感情はフィク -
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「リスポーン」行動心理学によれば人間の行動は大きくレスポンポンデント条件付けとオペラント条件付けに分けられる、簡単に言うと環境に対して行動が発現する。それの極端な形が”ゲーム”である、というところからアイデアとったのかな?と思われる短編。ゲームの中でプレイヤーはどんな人にでもなれる。でも所詮それだって、条件付けの産物にすぎない。じゃあ、俺は俺のままでもなんだってできる。そういうことだろ?みたいな話。ゲームSFの懐の深さを見せつける読みやすい良作。
「救助よろ」ケン・リュウは別格なので置いておくとしたら、これが一番面白かった。最初から現社会と異世界の合いの子みたいな世界観で、まあ、SFなんだし -
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ネタバレもともとビデオゲームを題材にした26篇が収録されていた米国のアンソロジーから、12篇を邦訳した日本版再編集アンソロジー。全体的に読みやすい文体で短めの短編作品が多い。ゲームSF縛りだけど全く飽きず。
「リスポーン」★★★☆☆
- 本アンソロジー唯一の日本人作家、桜坂洋。ラノベ出身なだけあってサラッと読みやすい。死ぬと近くにいる誰かに乗り移って、死ねない男。
「救助よろ」★★☆☆☆
- ゲームにのめり込んだ元カレ、デボンと連絡を取るためにメグはそのゲームに参加してみると「助けてくれ」という連絡。彼女は元カレのためにゲームを勝ち進み、彼氏を救出するが、それは毎回記憶(記録)をリセットして繰り返 -
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ビデオゲーム×SFをテーマにしたアンソロジー。
全部で12作品載っていて、自分的に特に印象深かったのは、「猫の王権」(チャーリー・ジェーン・アンダース)。
主人公が認知症の改善に効果があるという評判のVR国家運営シミュレーションゲームを同性のパートナー(認知症)にプレゼントするんだけど、そのパートナーはVRの世界でものすごい政治家になっちゃって、もはや主人公とは違う世界の住人になってしまう、っていうお話。
ゲームにのめり込むにつれて、主人公を必要としなくなってくるパートナーと、それを受け入れざるをえない主人公の悲しみが切ない……
最後、主人公が同じような境遇のひと(新しいパートナーになりそうな -
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