橋本福夫のレビュー一覧
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再読で、すっかり忘れていたのに
ある一行を読んだ瞬間
犯人も動機も思い出しました!
なんでこんなインパクトの強い事件を
忘れていたのやら。
しかし、この「一行でひっくり返る」感が
ミステリを読む楽しみのひとつでもある。
マープルさんは事件関係者ではなくて
顔見知りの婦人が被害者だったのね。
村に越してきた女優さんが開いたパーティで
毒殺されてしまった女性。
ちょっと親切の押売りが強くもあったけど
それで殺すほど恨みを買ってたとも思えない。
ならば、本来は女優がターゲットで
間違って殺されたのでは?となるわけです。
仮にそうだとしても残る
誰がどうやって…の謎にマープルさんが挑む。
家政婦に -
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Posted by ブクログ
ポアロもの5篇と、ミス・マープルもの1篇が収録されている、中短編集。
「はじめに」の中で、本書はクリスティー曰く“料理長のおとくい料理集”とのことで、ポアロとマープルが一冊でお楽しみ頂ける、小粋なクリスマス・プレートとなっております。
個人的に好きだったのは、表題作の第一話「クリスマス・プディングの冒険」。謎解きは勿論、まさにこの時期にぴったりな、英国の伝統的なクリスマスの雰囲気を味わえるお話です。
舞台となる一家の少年少女たちが、ポアロにドッキリを仕掛けようとするのも微笑ましいですね。
特に、コリン少年が朝にポアロを起こしにいった時に、ポアロのかぶっているナイト・キャップ目にしたとたん“ -
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Posted by ブクログ
ネタバレポアロシリーズ29作目。
あらすじの内容に惹かれて読みはじめたのだけれど、<死体を囲むあまたの時計の謎に、ポアロが挑む>というほど時計は多くない。笑
そして晩年の作品だけあって、年老いたポアロの登場が少ないのが残念。
ほとんどが情報部員のコリンとハードキャスル警部の捜査でストーリーが進む。
でも、いいとこ取りのポアロの謎解きスピーチはやっぱり引き込まれる。
複雑な人間関係と、こことここが繋がるのか、と読んでいるだけでは想像つかない結末だったけれど、ポアロの謎解きでおおー!と合点がいった。
ポアロが読み耽っていた歴史ミステリーと、その講義のような紹介も大事な構成のひとつだったのだと納得。
ヘ -
Posted by ブクログ
アガサ・クリスティのポアロ作品を中心とした短編集。
表題作の「クリスマス・プディングの冒険」はクリスマスの雰囲気を楽しめるお話。
どちらかというとほのぼのするエピソードですし、短めなのでクリスマスの当日に読むのもおすすめです。
わたしのお気に入りは「24羽の黒つぐみ」。登場する料理がなんともおいしそうでした。
「習慣」に対する違和感から始まるポアロの推理もさすが!という感じです。
ポアロの生活圏内で起こる事件のほうが個人的には好きなので、その点もよかったです。
◇おすすめポイント
・表題作のクリスマス感
・さまざまなポアロ作品+マープル作品1つを楽しめる
・お気に入りのエピソ -
Posted by ブクログ
「クリスマス・プディング」の冒険:さる王国の皇太子が伝家のルビーを女友達に盗られてしまった。ポワロに極秘奪還の依頼がきたが、意外な所に隠されていた。イギリスの古典的なクリスマスが出てくる。映像で見てみたい。(ドラマでは「盗まれたロイヤル・ルビー」)(ポワロ)
「スペイン櫃の秘密」:さる女性に思いを寄せてるらしい男が3人。女性はそれを恋愛感情とは気づかず、そういう態度が殺人を起こさせた。クリスティに繰り返し出てくる「おめでたい女」の亜種か。(ポワロ)
「負け犬」:さるお屋敷で主人が殺された。犯人はよくある設定だがクリスティではめずらしいかも。メイヒューという名の弁護士が出てくる。(ポワロ)
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傑出した出来の作品はなく、すべて平均点程度の出来で、一番良かったのは「クリスマス・プディングの冒険」。
「クリスマス・プディングの冒険」
ある国の王子の高価なルビー盗難事件を秘密裏に解決してほしいとの依頼を受けるポアロ。推理物ではなく、ポアロが巧みな策略で事件を解決する話。奇妙な手紙が置かれていたり、子供たちが殺人事件の芝居でポアロをかつごうとしたリと、楽しめる筋書き。
「スペイン櫃の秘密」
スペイン櫃の中で殺された男の妻が容疑者の無実を信じ、その無実の証明をポアロに依頼する話。偽装された手紙の謎や衝立が動かされた謎など、シェークスピアの「オセロ」になぞらえて、ポアロは意外な真相を暴き出す