橋本福夫のレビュー一覧

  • 鳩のなかの猫

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    ネタバレ

    以下個人的な推理。
    三人を怪しむ。

    まず怪しいのが庭師。読者側はこいつが公安の人間であり、潜入捜査をしているということは明らかではあるが、それは一種の上位情報であって、シンプルに考えた場合に犯人として考えやすいのは情報を多く持っているこいつである可能性がある。
    また、学園が崩壊しないようにと考えると、明らかな外部者であるこいつが犯人であるというのは都合が良い。
    銃を所持しやすい立場だというのもある。

    次にチャティ。これは二番目の被害者のときに明らかに犯行っぽかったのでそうだろうな、と思うのだが、そうすると最初の犯罪がよくわからなくなってしまう。
    ポワロも犯人はひとり、みたいなこと言っているしうーむ。

    最後に王女。これはまぁ誘拐が狂言で別人なのだろうな、というのは予想できる。
    被害者が犯人というのはよくあるパターンだし。

    とはいえ最終的にバスのお母さんが帰ってきて、というパターンになる場合は王女は同席していないし、チャティが犯人だとやっぱり最初の事件が意味不明になってしまうので、シンプルに庭師か……?

    で犯人が秘書だったわけだが、いや、確かに犯行シーンのときに秘書の話に移り、明確なアリバイが立証されていたのは疑うべきではあったんだよな。
    だってあのパターンでアリバイが100%あるみたいな言い方されるの、普通ないじゃん。恋人同士なら庇うからうんぬん、みたいなことが少しくらいあっても良さそうなのに、読者の神の目線からも完全なアリバイになっちゃったのは明らかにおかしかった。

    とはいえそこはメタ推理だし、うーむ、そもそもこの秘書が犯人だという妥当性や必然性も薄いので、ミステリーよりはサスペンスだよなぁと思ってしまうぜ。

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    2026年09月23日
  • クリスマス・プディングの冒険

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    『クリスマス・プディングの冒険』

    ポワロに宝石捜索を依頼するが、捜索の宛所はクリスマスの片田舎。寒く、快適でないだろうからと、ポワロが行くのを頑なに嫌がるところが人間味あって面白かった。
    クリスマスぽくて微笑ましいながらも、謎の手紙や殺人事件と推理どころも欠かさない。全体通して、ドロドロとも殺伐ともしていなくてクリスマスに読むのにピッタリだと思う。
    「プラム・プディング」や「牡蠣のスープ」はじめ、イギリスのクリスマスの慣習をなぞることができて良かった。

    『グリーンショウの阿房宮』
    ミス・マープル名探偵の一編。とんでもなく大きく古びた美しい建物、老主人を巡る人間模様が秀逸。ミス・マープルの推理は、小さな会話の「何故そう言ったのか」を丁寧に解き、最後に、あっそうかと思わされる。好奇心が満たされて満足そうな様子が文章から伝わって、可愛らしいと思ってしまった。

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    2026年08月14日
  • 鏡は横にひび割れて

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    ネタバレ

    マープルの友人の家を買い取った女優が町にやってきた。
    その家で催されたイベントで毒殺事件。

    マープルが年取った何も出来ないおばあちゃん扱いされていてこのどっか行けババア!って思いながら読んでた(笑)

    最後の真相分かったときは、驚きより怒りが凄かった。
    女なら誰もが許せないと思う。

    執事と秘書のことについて詳しく書かれていなかったのが…2人がたまたま脅迫してたのかグルだったのか。
    個人的に罪を隠すために代わりに殺したのかなって想像したけど…分からずじまいだった。

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    2026年08月12日
  • クリスマス・プディングの冒険

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    美味しそうなタイトルに惹かれて。
    元々、クリスマス・プディングは見た目も好きだし、憧れる……。ドライフルーツがぎゅっと詰まった茶色いドーム型に真っ白のアイシングがとろりとかかって……。とはいえ、日本じゃなかなかお目にかかれない。
    そんなクリスマスのご馳走と伝統、そして雪の中での事件。景色や時間の流れが見えるような文章とともに、髭の小男、ポアロが他人のお家のクリスマスにお邪魔します。
    6作の短編のうち、5作がポアロ、1作がミス・マープル。ミス・マープルも素敵なんだけど、個人的には最後までポアロが読みたかったかも。
    それにしても、それぞれの季節をいつでも好きな時に感じることが出来るのは、本の良いところだなあ……。

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    2026年06月30日
  • 鏡は横にひび割れて

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    住んでいる村が開発されミス・マープルも70代に…。とはいえ、些かも知能の低下は見られない。女優とか金持ちとかはクリスティの小説でよく見かけるが動機に関しては意外性があり且つ拝読した2026年現在でも頷けるものがある。

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    2026年06月03日
  • クリスマス・プディングの冒険

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    ネタバレ

    収録作品
    クリスマス・プディングの冒険
    スペイン櫃の秘密
    負け犬
    二十四羽の黒つぐみ
    夢
    グリーンショウ氏の阿房宮

    冒頭二作はどこかで読んだな。あとは初見。

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    2026年05月13日
  • 鏡は横にひび割れて

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    ネタバレ

    まず犯人がわかって1番感じたのは口は災の元となる・・・その人に悪意はないけれど、その一言で傷つきその相手に対して殺意まで芽生えてしまいそれを実行するという恐ろしいことが起こる。読者の目を自分に向けさせて・・・本来の目的を達成するという驚いた。犯人はあんたかい!となるし結局犯人であるマリーナは最期自殺する

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    2026年05月11日
  • 鏡は横にひび割れて

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    ネタバレ

    ミスマープル作品初読
    おもしれーー ほぼ会話劇なのでかなり読みやすい
    マープルさんのこと勝手に未亡人だと思ってたけど元々結婚を選ばなかった方なのね どういう形で生計を立てていたのか…?かなりいい暮らしみたいだけどお嬢様育ちなのか??

    話の本筋はなんて切ない話なんだ……
    いろんな怪しい人が散りばめられてるけど結局はシンプルな動機と出来事に収束するのがいいですね

    ヘザーが具合悪いのにわざわざ会いに行ったことをマリーナ本人に言うってところですでに軽く違和感はあったけど、当時の公衆衛生の意識からすると普通なんかなーと思ってスルーしていた
    風疹かよ 最悪だわ 今こそ読むべき本だわ……みんな、公衆衛生を守ることで生まれる健康と幸福というものがあるのだ……
    読んでてとても悲しかった マリーナ……縁もゆかりもない養子を扶養に入れてまで家族に憧れてたマリーナにやっとできた子供だったのに……養子にしたことはひどいこととはいえ……マリーナ……

    物語の収束はすごーく最後の方でスピードアップして終わる この感じもいい
    終わりは本当に切ない エゴも大いにあるけどジェースン、マリーナを本当に愛していたのかもと思う

    あと話の本題ではないけど家政婦のナイト氏、たしかにこんなん四六時中家にいたら最悪すぎて殺しかねないと思っていたので、チェリーちゃんの申し出があってとってもよかった ミスマープルの生活に幸あれ

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    2026年03月03日
  • 鳩のなかの猫

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    ネタバレ

    一流女学校で筋骨隆々で無愛想な体育女教師が射殺される。同じ体育館で後日別の女教師が殺され、女子生徒も誘拐される。
    ポアロが出てくるのは後半1/3くらい。アリ王子の宝石を巡る争いと女学校の殺人と誘拐がなるほどそう繋がるのね。鳩のなかの猫とはそういう意味なのねとも納得。誘拐と殺人と言う乱れた糸を解けば道筋はひとつか。最後にも宝石の使い道がほっこりするようないい話で終わるのも良き。

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    2026年03月01日
  • 鳩のなかの猫

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    1959年発表、エルキュール・ポワロシリーズ第28作。一流の女学校を舞台に、異国から運び込まれた財宝やスパイなどの小道具と多種多様な教師たち・子どもたちの群像模様が絶妙に融合し、ひとつのミステリとして非常に満足度の高い一作。今回はポワロはあくまでも解決役としてのみの配役だが、ポワロ以外の役者たちの存在感(と個性)が異常なので、これくらいの登場でちょうど良い。

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    2026年01月25日
  • 鏡は横にひび割れて

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    ネタバレ

    ミス・マープル シリーズ ⑧

    「鏡は横にひび割れぬ
    ああ、わが命運もつきたりと
    シャロット姫は叫べり」

    自宅のパーティーで、招待客と挨拶をしていた女優のマリーナが見せた一瞬の表情を言い表すものだ。
    その後、招待客の親切すぎる女、ヘザー・バドコックは毒殺される。マリーナが飲むはずだったお酒によって。
    ミス・マープルは村の噂話やパーティーの参加者の証言から殺人の謎にせまる。

    年を重ね、ままならない自分の環境や変わりゆくセント・メアリ・ミード村を嘆いていたマープルは、年寄りそのものだったが、捜査の話を聞き、殺人の謎を追う姿は、頭脳の明晰さは相変わらずで、さらにどんどん活気を取り戻していく感じがしました。
    マープルには元気でかつこいいおばあちゃんでいてほしい。

    犯人が何とも悲しい。同情さえ感じてしまう。
    自分の行動に悪意がみじんもないまま、誰かの悲しみの原因となってしまう。
    自分自身にも悲しみが振りかかる事はあるだろう。
    そして自分自身が原因と成り得ることもある事が、心を重くさせられた。

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    2025年12月28日
  • 鏡は横にひび割れて

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    ネタバレ

    小さな村だったセント・メアリミードに開発の波が訪れミス・マープルも年をとった感じを出して前半はちょっと寂しい雰囲気で読むのが大変だった。長編で死者が1人だと物語を維持するのが大変な気はするけど他の殺人はあまり必要性を感じないかな。表紙のデザインが好きかな~(笑)

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    2025年12月21日
  • クリスマス・プディングの冒険

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    ネタバレ

    『死の猟犬』を読み終えた時はホラーとかノンシリーズの作品も悪くないな~って思ったけど、やはりポアロが登場する作品を読んでしまうと落ち着くしこっちが面白いなって思ってしまう。『クリスマス・プディングの冒険』『二十四羽の黒つぐみ』はドラマで見たし割りと好きな話だったので原作を読めるのは嬉しかった。他の作品も良かったけど何故最後だけミス・マープルだったのだろうか。嫌いではないけど、全部ポアロの方が落ち着いた気がする。

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    2025年12月20日
  • 鳩のなかの猫

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    ネタバレ

    久々に呼んだポアロ・シリーズ。ポアロがなかなか登場しないけど面白かったです(笑)3つの殺人事件と革命で失われた宝石、誘拐事件と色々な謎が上手くつながっていて良かったと思います。殺人事件の解決の部分が少し不満かな~。犯人は完全に予想外でしたが(笑)校長がいいですね~(笑)そして最後の場面も良かった(笑)

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    2025年12月18日
  • 鏡は横にひび割れて

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    マープルシリーズ長編8作目。セント・メアリ・ミード村にも色々変化があり、シリーズを順番通りに読んでいるので時の流れを感じた。高齢になったマープルはほとんど家にいて、安楽椅子探偵っぽくなっている。捜査担当のクラドック警部、友人のバントリー夫人、ヘイドック医師とお馴染みのメンバーも登場してくれて嬉しい。あとマープルが若かったらクラドック警部とお似合いだっただろうなあとちょっと思った。

    マープルは高齢とはいえ頭の良いしっかりした女性なんだけど、お年寄り扱いされることに複雑な感情を抱いているのは共感した。事件についても、トリック云々より人間心理のほうに重点を置いているのがクリスティらしくて良かった。

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    2026年01月22日
  • クリスマス・プディングの冒険

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    クリスマスが近づいているので、クリスマス関連の小説が読みたくて、久々にアガサ・クリスティーを手にしました。ポアロのクリスマスと迷ったのですが、気分は短編でした。これには、最後、マープルも登場。嬉しいサプライズでした。
    クリスマスプディングの冒険、24羽の黒つぐみが特に好きです。どうも、デビット・スーシェのポアロシリーズを見過ぎているせいか、原作よりもドラマの脚本の方が馴染み深くなっています。だけれど、やはり原作の良さもあるなぁと思って楽しく読みました。ドラマのポアロと原作のポアロは似ているけれど、ちょっと違います。原作の方がシニカルなイメージ。それもまた読んでいて楽しい。

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    2025年11月29日
  • 鏡は横にひび割れて

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    ネタバレ

    とても読みやすくてアッという間に読み終わってしまいました。

    マープルがしきりに子供が気になると言っていたので、てっきり成長した子供が復讐の為にマリーナを狙っていたのだと思いきや……
    上手く誘導されてしまいました。

    一カ所だけ、マリーナの夫が被害者の事を「あの女…」と表現している所があって
    何故なのだろうと思っていたのですが
    すでに夫は知っていたと言う事だったんですね。

    蓋を開けてみればシンプルなのに
    ラストまで謎が解けなくて
    とても楽しめました。

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    2025年10月31日
  • 鏡は横にひび割れて

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    ネタバレ

    忘れられない過去の小さな出来事が大きな悲劇につながったお話。
    ミス・マープルは初めてで読み進めるのに時間がかかったけど、時代背景も含めて読んで良かったと思う。
    しばらく続けて読んでみたい。

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    2025年08月29日
  • 鏡は横にひび割れて

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    ネタバレ

    今回のミスマーブル、意外と家の外に出ます。
    穏やかな街で次々に起こる事件はドラマチックだなと思いました。

    真犯人の動機は同情するものがありました。妊娠中の感染が生まれてくる子供に影響を与えることがあり、悪意のない他人が感染させてしまうのは悲しいと感じました。新型コロナウイルスの流行が拡大してから、誰かにうつさないようにすることの重要性を言われるようになりました。感染している人の軽率な行動から悲劇が起きたというのが、今の時代の風潮とも相まって、身につまされる気持ちになりました。

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    2025年08月05日
  • 複数の時計

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    他の人も書いているように、時計はメインではない。そしてポワロも登場する場面が少なく、今回は秘密情報部員のコリン・ラムが中心と言える。
    コリンはタイピストのシェイラが遺体を発見してびっくりして飛び出してきたところに遭遇する。現場は目の不自由な女性宅で、全く知らない男性が殺害されていたのだ。被害者の身元が不明で、人間関係も動機もわからない。そして関係者が続けて殺されるのだが、最初の被害者のことがわかるのはほとんど最後の方。誰だかわからないのに解決するとは驚きだ。

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    2025年05月08日