橋本福夫のレビュー一覧
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ネタバレ以下個人的な推理。
三人を怪しむ。
まず怪しいのが庭師。読者側はこいつが公安の人間であり、潜入捜査をしているということは明らかではあるが、それは一種の上位情報であって、シンプルに考えた場合に犯人として考えやすいのは情報を多く持っているこいつである可能性がある。
また、学園が崩壊しないようにと考えると、明らかな外部者であるこいつが犯人であるというのは都合が良い。
銃を所持しやすい立場だというのもある。
次にチャティ。これは二番目の被害者のときに明らかに犯行っぽかったのでそうだろうな、と思うのだが、そうすると最初の犯罪がよくわからなくなってしまう。
ポワロも犯人はひとり、みたいなこと言っているしうーむ。
最後に王女。これはまぁ誘拐が狂言で別人なのだろうな、というのは予想できる。
被害者が犯人というのはよくあるパターンだし。
とはいえ最終的にバスのお母さんが帰ってきて、というパターンになる場合は王女は同席していないし、チャティが犯人だとやっぱり最初の事件が意味不明になってしまうので、シンプルに庭師か……?
で犯人が秘書だったわけだが、いや、確かに犯行シーンのときに秘書の話に移り、明確なアリバイが立証されていたのは疑うべきではあったんだよな。
だってあのパターンでアリバイが100%あるみたいな言い方されるの、普通ないじゃん。恋人同士なら庇うからうんぬん、みたいなことが少しくらいあっても良さそうなのに、読者の神の目線からも完全なアリバイになっちゃったのは明らかにおかしかった。
とはいえそこはメタ推理だし、うーむ、そもそもこの秘書が犯人だという妥当性や必然性も薄いので、ミステリーよりはサスペンスだよなぁと思ってしまうぜ。 -
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『クリスマス・プディングの冒険』
ポワロに宝石捜索を依頼するが、捜索の宛所はクリスマスの片田舎。寒く、快適でないだろうからと、ポワロが行くのを頑なに嫌がるところが人間味あって面白かった。
クリスマスぽくて微笑ましいながらも、謎の手紙や殺人事件と推理どころも欠かさない。全体通して、ドロドロとも殺伐ともしていなくてクリスマスに読むのにピッタリだと思う。
「プラム・プディング」や「牡蠣のスープ」はじめ、イギリスのクリスマスの慣習をなぞることができて良かった。
『グリーンショウの阿房宮』
ミス・マープル名探偵の一編。とんでもなく大きく古びた美しい建物、老主人を巡る人間模様が秀逸。ミス・マープルの推理は、小さな会話の「何故そう言ったのか」を丁寧に解き、最後に、あっそうかと思わされる。好奇心が満たされて満足そうな様子が文章から伝わって、可愛らしいと思ってしまった。 -
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美味しそうなタイトルに惹かれて。
元々、クリスマス・プディングは見た目も好きだし、憧れる……。ドライフルーツがぎゅっと詰まった茶色いドーム型に真っ白のアイシングがとろりとかかって……。とはいえ、日本じゃなかなかお目にかかれない。
そんなクリスマスのご馳走と伝統、そして雪の中での事件。景色や時間の流れが見えるような文章とともに、髭の小男、ポアロが他人のお家のクリスマスにお邪魔します。
6作の短編のうち、5作がポアロ、1作がミス・マープル。ミス・マープルも素敵なんだけど、個人的には最後までポアロが読みたかったかも。
それにしても、それぞれの季節をいつでも好きな時に感じることが出来るのは、本の良いところだなあ……。 -
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ネタバレミスマープル作品初読
おもしれーー ほぼ会話劇なのでかなり読みやすい
マープルさんのこと勝手に未亡人だと思ってたけど元々結婚を選ばなかった方なのね どういう形で生計を立てていたのか…?かなりいい暮らしみたいだけどお嬢様育ちなのか??
話の本筋はなんて切ない話なんだ……
いろんな怪しい人が散りばめられてるけど結局はシンプルな動機と出来事に収束するのがいいですね
ヘザーが具合悪いのにわざわざ会いに行ったことをマリーナ本人に言うってところですでに軽く違和感はあったけど、当時の公衆衛生の意識からすると普通なんかなーと思ってスルーしていた
風疹かよ 最悪だわ 今こそ読むべき本だわ……みんな、公衆衛生を守ることで生まれる健康と幸福というものがあるのだ……
読んでてとても悲しかった マリーナ……縁もゆかりもない養子を扶養に入れてまで家族に憧れてたマリーナにやっとできた子供だったのに……養子にしたことはひどいこととはいえ……マリーナ……
物語の収束はすごーく最後の方でスピードアップして終わる この感じもいい
終わりは本当に切ない エゴも大いにあるけどジェースン、マリーナを本当に愛していたのかもと思う
あと話の本題ではないけど家政婦のナイト氏、たしかにこんなん四六時中家にいたら最悪すぎて殺しかねないと思っていたので、チェリーちゃんの申し出があってとってもよかった ミスマープルの生活に幸あれ -
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ネタバレミス・マープル シリーズ ⑧
「鏡は横にひび割れぬ
ああ、わが命運もつきたりと
シャロット姫は叫べり」
自宅のパーティーで、招待客と挨拶をしていた女優のマリーナが見せた一瞬の表情を言い表すものだ。
その後、招待客の親切すぎる女、ヘザー・バドコックは毒殺される。マリーナが飲むはずだったお酒によって。
ミス・マープルは村の噂話やパーティーの参加者の証言から殺人の謎にせまる。
年を重ね、ままならない自分の環境や変わりゆくセント・メアリ・ミード村を嘆いていたマープルは、年寄りそのものだったが、捜査の話を聞き、殺人の謎を追う姿は、頭脳の明晰さは相変わらずで、さらにどんどん活気を取り戻していく感じがしました。
マープルには元気でかつこいいおばあちゃんでいてほしい。
犯人が何とも悲しい。同情さえ感じてしまう。
自分の行動に悪意がみじんもないまま、誰かの悲しみの原因となってしまう。
自分自身にも悲しみが振りかかる事はあるだろう。
そして自分自身が原因と成り得ることもある事が、心を重くさせられた。 -
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マープルシリーズ長編8作目。セント・メアリ・ミード村にも色々変化があり、シリーズを順番通りに読んでいるので時の流れを感じた。高齢になったマープルはほとんど家にいて、安楽椅子探偵っぽくなっている。捜査担当のクラドック警部、友人のバントリー夫人、ヘイドック医師とお馴染みのメンバーも登場してくれて嬉しい。あとマープルが若かったらクラドック警部とお似合いだっただろうなあとちょっと思った。
マープルは高齢とはいえ頭の良いしっかりした女性なんだけど、お年寄り扱いされることに複雑な感情を抱いているのは共感した。事件についても、トリック云々より人間心理のほうに重点を置いているのがクリスティらしくて良かった。 -
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クリスマスが近づいているので、クリスマス関連の小説が読みたくて、久々にアガサ・クリスティーを手にしました。ポアロのクリスマスと迷ったのですが、気分は短編でした。これには、最後、マープルも登場。嬉しいサプライズでした。
クリスマスプディングの冒険、24羽の黒つぐみが特に好きです。どうも、デビット・スーシェのポアロシリーズを見過ぎているせいか、原作よりもドラマの脚本の方が馴染み深くなっています。だけれど、やはり原作の良さもあるなぁと思って楽しく読みました。ドラマのポアロと原作のポアロは似ているけれど、ちょっと違います。原作の方がシニカルなイメージ。それもまた読んでいて楽しい。