橋本福夫のレビュー一覧
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ポアロもの5篇と、ミス・マープルもの1篇が収録されている、中短編集。
「はじめに」の中で、本書はクリスティー曰く“料理長のおとくい料理集”とのことで、ポアロとマープルが一冊でお楽しみ頂ける、小粋なクリスマス・プレートとなっております。
個人的に好きだったのは、表題作の第一話「クリスマス・プディングの冒険」。謎解きは勿論、まさにこの時期にぴったりな、英国の伝統的なクリスマスの雰囲気を味わえるお話です。
舞台となる一家の少年少女たちが、ポアロにドッキリを仕掛けようとするのも微笑ましいですね。
特に、コリン少年が朝にポアロを起こしにいった時に、ポアロのかぶっているナイト・キャップ目にしたとたん“声帯が一瞬間動揺させられた”(多分、吹きそうになったのでしょうねww)という、シーンは思わず笑ってしまいました。
他の作品も、冒頭のポアロと“有能な”秘書、ミス・レモンとのやり取りが楽しい第二話「スペイン櫃の秘密」、クリスティーならではの人間模様を堪能できる第三話「負け犬」等々・・色々なお味を楽しめます。
そして、第六話「グリーンショウ氏の阿房宮」では、ミス・マープルものをコンプリートしてから、ご無沙汰だったマープルさんに再会できて嬉しかったです。
と、いうことで、クリスティーのクリスマス・プレート、美味しくいただきました~。 -
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アガサ・クリスティのポアロ作品を中心とした短編集。
表題作の「クリスマス・プディングの冒険」はクリスマスの雰囲気を楽しめるお話。
どちらかというとほのぼのするエピソードですし、短めなのでクリスマスの当日に読むのもおすすめです。
わたしのお気に入りは「24羽の黒つぐみ」。登場する料理がなんともおいしそうでした。
「習慣」に対する違和感から始まるポアロの推理もさすが!という感じです。
ポアロの生活圏内で起こる事件のほうが個人的には好きなので、その点もよかったです。
◇おすすめポイント
・表題作のクリスマス感
・さまざまなポアロ作品+マープル作品1つを楽しめる
・お気に入りのエピソードを見つけて楽しめる
◇こんな方におすすめ!
・クリスティの短編を読みたい
・クリスマスは本を読んで過ごす
・イギリスのクリスマスの雰囲気を楽しみたい -
Posted by ブクログ
「クリスマス・プディング」の冒険:さる王国の皇太子が伝家のルビーを女友達に盗られてしまった。ポワロに極秘奪還の依頼がきたが、意外な所に隠されていた。イギリスの古典的なクリスマスが出てくる。映像で見てみたい。(ドラマでは「盗まれたロイヤル・ルビー」)(ポワロ)
「スペイン櫃の秘密」:さる女性に思いを寄せてるらしい男が3人。女性はそれを恋愛感情とは気づかず、そういう態度が殺人を起こさせた。クリスティに繰り返し出てくる「おめでたい女」の亜種か。(ポワロ)
「負け犬」:さるお屋敷で主人が殺された。犯人はよくある設定だがクリスティではめずらしいかも。メイヒューという名の弁護士が出てくる。(ポワロ)
「二十四羽の黒つぐみ」:火曜と水曜に決まってレストランに食事をしにくる老人が死んだ。いつもはこない月曜に来て、いつもは頼まない黒いちごのタルトを注文した後だった・・ (ポワロ)
「夢」:ある金持ちから最近決まって3時28分にピストルで頭を撃つ夢をみる、とポワロは相談された・・
「グリーンショウ氏の阿房宮」:その昔財を成したグリーンショウ氏は大きな家を建てた。今そこには孫娘が一人住んでいるが、殺された。(ミス・マープル)
「阿房宮」が何かわからなくて検索したら、秦の始皇帝が建てたばかでかい王宮。生前には完成しなかった。原題:Greenshaw's Folly Follyは愚行、金ばかりかかるばかげた事業[計画,建造物];〔景観のアクセントとして作られる〕新奇[華美]な建築物 などとあった。
2018.5.31に買っているのだが読みかけのままだった。
1960発表
200411.30初版 2012.6.15第4刷 購入 -
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傑出した出来の作品はなく、すべて平均点程度の出来で、一番良かったのは「クリスマス・プディングの冒険」。
「クリスマス・プディングの冒険」
ある国の王子の高価なルビー盗難事件を秘密裏に解決してほしいとの依頼を受けるポアロ。推理物ではなく、ポアロが巧みな策略で事件を解決する話。奇妙な手紙が置かれていたり、子供たちが殺人事件の芝居でポアロをかつごうとしたリと、楽しめる筋書き。
「スペイン櫃の秘密」
スペイン櫃の中で殺された男の妻が容疑者の無実を信じ、その無実の証明をポアロに依頼する話。偽装された手紙の謎や衝立が動かされた謎など、シェークスピアの「オセロ」になぞらえて、ポアロは意外な真相を暴き出すが、証拠は不十分。
「負け犬」
殺人事件の容疑者の無実を直観で信じた女性より、無実の証明を依頼されるポアロ。アフリカでの鉱山の出来事、医者による催眠術の聞き取り調査など、色々と話を膨らませてはいるが、真相は腰砕け。推理ではなく、ポアロの策略によって、解決する話。
「二十四羽の黒つぐみ」
料理店に毎週火曜日と木曜日に現れる男が一度月曜日に現れ、その2週間後から姿を見せなくなった謎にポアロが興味を持ち、解決する。
「夢」
3時28分にピストル自殺するという、同じ夢をずっと見続ける男から相談を受け、事件に関わるようになるポアロ。実際に、その男が3時28分にピストルで死ぬ。ポアロが間違えて渡した手紙が事件解決に結びつくところが面白い。
「グリーンショウ氏の阿房宮」
奇妙な建築物「阿房宮」の所有者、ミス・グリーンショウが弓矢で撃たれて殺される事件。容疑者3人には鉄壁のアリバイがあるが、事件の背景にあるカラクリをミスマープルが暴く話。既視感ありありのトリックだし、このように巧く騙せるのか、疑問に感じる。