中沢啓治のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
小学生くらいの原爆孤児が人殺しや強盗をしなければ食っていけない時代があった。
今のアフリカやインドや南米よりも悲惨な状況がつい何十年前に日本にもあったんだなあと思う。
誰もが悪事を働かなければ生きていけなかった。
「原爆さえなければこんなことにはならなかったのに。戦争が憎い」という広島市民の怨念と怒り。
仕方がないものは仕方がない、と言うな。
現代の日本人に突きつけられたメッセージ、真摯に誓わなければならない。
怒る奴はバカだと私は思っているが、ゲンの怒りは復讐のそれではなく、人が人を踏みにじる愚かさに対して断じて引かぬという誓いのように思える。 -
Posted by ブクログ
はだしのゲンの作者、中沢啓治の言葉。
体験者として伝えたい、知らせたい、そして二度とおきて欲しくないという強い思いが、穏やかな口調で語られる。
テニアン(エノラ・ゲイの出発地)の高校生が広島に来て、自分たちの住む場所からあんなものが飛んでいったなんてとショックを受けていた(という報道を見た)というエピソードが印象に残った。
先日見たドキュメンタリー映画で、沖縄の人が同じことを言っていた。自分たちの島からイラクへ爆弾を落としにいく飛行機が出発していくのをやめさせたいと。
認識するのが容易な被害さえも忘れがちな社会では、間接的な加害者になることはもっとたやすい。
うかうか加害者になるのも被害者