山中俊之のレビュー一覧
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【印象に残った話】
・日本の天皇家は、6世紀初頭に即位した継体天皇から続く家系だと考えられており、少なくとも1500年は同じ家系で承継されているといってよい(世界中の皇室・王室の中でも最長)
・日本の演劇の筆頭である歌舞伎は、は安土桃山時代に出雲阿国(いずものおくに)という女性がはじめた「かぶき踊り」に始まり、時間を経て複雑なストーリーを持つ演劇に変化、元禄時代に本格的に発展した
・市川宗家(そうけ)の屋号「成田屋」は、歌舞伎の演技中に役者に声をかけるときに使う各家の呼び名のことを指す
・縄文時代は女性が主体的に日常的な意思決定を行っていたことが分かっており、女性の社会活躍が期待される現代とは真逆の状態があった
【アクションプラン】
・日本の演劇、芸術の歴史を勉強し、海外の人に話せるようにする -
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私は宗教偏差値が本当に低いので、すごく勉強になった。
海外旅行によく行くけど、その時に文化の違いなんやなぁと考えてた点が、宗教と深く関わっていたり、基本中の基本なんやろうけどほとんど全てのことを知らなかったので、これを機に理解を深めていこうと思う。 日本人は宗教と聞くと何か怪しいものをイメージしてしまったり、理論的ではない神話の世界を想像してしまう。私は無宗教です、という人も多いと思う。
けれど、世界のあらゆることが宗教と結びついていて人々の倫理観とか価値観に影響を与えているということを、この本を通して理解できた。
海外で暮らしたいとずっと思ってるけど、宗教についてもっと深く知らないといけないなと思った。
日本の仏教は、儀式が中心になってしまった理由として檀家制度が挙げられていた。
お寺が檀家に向けて、お布施を多くもらうためにお盆にはお墓参りしたほうがいいですよ、法事はきっちりやった方がいいですよ、と色々な働きかけをしていることがイベント化してしまった原因の一つとのこと。
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☆全ての教養の基礎には宗教がある
世界の宗教を学ぶ事は全ての教養の基礎になると言うことを学んだ。今までは宗教はただの歴史で学ぶ事くらいに思っていて、歴史的な事実でしか宗教を学んでいなかった。しかし、これから海外の人とビジネスや交友をする時に、宗教の当たり前や日常、タブーを知らないのはあまりにも失礼だし、無知だと思われる事を痛感した。さらに、宗教の話題をあまり好まない日本人の風潮の中で育った自分には自国の宗教、つまり仏教や神道について自分の事として考える事がほとんどなかった。しかし、自分の生活の中には無意識に仏教や神道に由来する言葉や行動が多く存在する事を知った。自国の宗教について自分の意見や結論を持っておくことがこの先とても重要であると思った。これからは映画や本、海外の友達から宗教の日常や当たり前を少しずつ学んでいこうと思う。そうする事で、相手に失礼の無い振る舞いや、教養を身につけることができるだろう。 -
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ネタバレ○第2章 ユダヤ教
・IntelやDELL、Google、Facebookの創業者もユダヤ人p56
・イスラエルはITやベンチャーが盛んp56
・神は最初の人間アダムを創り、アダムの肋骨からエヴァを作ったp61
←男女差別的であると感じる人もいるだろう
・産めよ、増えよ、海の水に満ちよ。鳥は地の上に増えよ。
我々にかたどり、我々に似せて、人を作ろう。そして海の魚、空の鳥、家畜、地の獣、地を這うもの全てを支配せよ。(いずれも創世記第一章)p61
←多産の奨励(多神教には、神による多産の奨励がある)と、動物を支配せよと言う人間の優位性が示されている。
・善悪の知恵の実を食べた2人を見た神は、アダムには労働、イブには妊娠と出産の苦難を与え、エデンの園から追放した。p63
←ちなみに、ユダヤ教には原罪の概念はない。
→男は働き、女性は家を守るって感じ?男女差別と取られなくもないけど。どっちにしろ男は働けってことか。
・過越の祭りp66
出エジプトを記念。
概ね4月に行われ、1週間程度休みになる。
・ペリシテ人のゴリアテを倒したダビデは、羊飼いという下層の身分ながら王にp69
←優秀な者が神の思し召しによって王になるという考え方。優秀な人材登用。
・ダビデの子ソロモンが建てた神殿の外壁が、嘆きの壁の名で聖地として残っている。p70
←それゆえに、エルサレムを聖地として捉えている。
・離散してもユダヤ教徒はアイデンティティを失わなかった。p71
・キリスト教社会では、ユダヤ教徒はつける職も限られていたため、金融業などで生計を立てる。p72
←シェイクスピアの『ヴェニスの商人』で、金貸のシャイロックが大変強欲な人間として描かれており、当時のヨーロッパ人のユダヤ人への偏見を見るには役立つ。
←お金に強いユダヤ人になった(レビ記には、「異邦人に貸し付けるときは利子をつけてもいいが、兄弟から利子をとってはいけない」とあり、利子が認められていないキリスト教と対称的。また、「消費はいけない。投資をしなさい」とあり、特徴的)。p78
!世界人口のわずか0.25%のユダヤ人が、ユダヤ系を含めるとノーベル賞受賞者の20%を占めている。『フォーブス』の長者番付で常に上位を占めているのもユダヤ人。p77
←ヨーロッパで圧倒的少数派であったため、その国のメインストリームに行くことは難しく、自らの力で人生を切り開こうとしてきたから。
←聖典のひとつ『タルムード』に、「新しいことを常に学びなさい」や「時間当たりの成果を意識しなさい」など、ビジネスパーソンの指南書のように現実世界における成功や繁栄につながる内容がかなり多くある。
・ユダヤ教で押さえるべき戒律p79
613の律法(ミツヴァ)のなかで、禁止事項が365ある。
①食べてはいけないもの
ヒレ、鱗のないシーフード。肉と乳製品を同時に使ったもの(ピザやチーズバーガー)。血の摂取。豚(蹄が完全に分かれていて、反芻する4本足の動物はok)は食べてはいけない。
②土曜日が安息日
金曜の夕方から土曜の夕方までは完全に休み。
←単なる休みというわけではなく、安息日に置いて大切なのは「日常生活から離れて、本質的なことを深く考える」こと。
③男子は割礼をすべき
モーセ5書には「男子は割礼をすべし」と何度も出てくる。割礼について不用意に反対するのはNG
○第3章 キリスト教
・イエスはユダヤ教の裁判にかけられて殺された。p86
←ヨーロッパでのユダヤ人迫害の歴史につながる。ちなみに、ユダヤ教では、メシアはまだ現れていない。
・イエス・キリストの誕生日であるクリスマス
復活を祝う復活祭(イースター)
イエスが復活して50日目(昇天後10日目)に精霊が降りてきたという新約聖書の記述からきているペンテコステ(精霊降誕祭)
が大切な祭り。
神を信じ、聖書の福音に従うことで、最後の審判を経て天国に行けると説いている。p86
・キリスト教は、隣人愛を重視する「愛の宗教」p86
・新約聖書p87
イエスの生涯の行動と言葉である「福音書」
初期のキリスト教の歴史でありペテロやパウロの伝導の話が中心の「使徒言行録」
パウロなどが描いた「書簡」
イエスの再臨などについて書かれた「ヨハネの黙示録」
に分かれる。書いた人も時期も様々。
・十字軍p100
1096年から13世紀にわたって、7回も行われた聖地エルサレムを奪還するための戦い。7世紀初頭に誕生したイスラム教に対抗するため東西に分裂してイタキリスト教が手を結んだ。
←それ程までにキリスト教を信じ、広めようとした(実際は領土や財産の奪取を目的とする侵略戦争の側面もあったが)。
!←宗教が要因となって戦争が起こるというのは、日本にはない。宗教の持つ歴史的な意味合いが、日本とは違う。
・キリスト教こそ異教徒に厳しいp101
布教に関連する戦争が多かったのは、イスラム教よりキリスト教。
同じキリスト教の中でも、魔女裁判のように、異端緒を見つけて弾圧することもある。
!←このキリスト教の一面が、正否をはっきりさせるディベートを重視するという今日の欧米の文化を作り上げたと推測される。
!また、キリスト教の宣教師による伝道は、プレゼンテーションのルーツなのかもしれない。新約聖書は、物語仕立てで面白く、巧みな例え話も折り込まれていて、話術によって広めるにはぴったりだった。
←!日本のベースにあるのは「深遠なことは言葉では伝わらない」という体感を重視する仏教文化。こうした点がビジネスシーンで日本人が活躍しきれない原因かも。
・宗教画は識字率が低く、ラテン語で書かれた聖書が読めない民衆に、キリスト教の素晴らしさを伝えるために発展した。p102
・イコンp103
東方正教会の絵画。
建前的には偶像ではないが、多くの金を何枚も重ねて、キリスト教の物語を表している。
・東方正教会は人間関係が密?p105
ロシア人といい、ギリシャ人といい、東方正教会の人々は、人間関係の密度が高いと感じる。お互いに助け合おうという感覚が強い。
・教会の建築p105
12世紀の終わりぐらいまではローマ・カトリックではロマネスク建築、東方正教会ではビザンチン建築の協会が主に作られた。
その後、非常に高い塔を持つゴシック建築が生まれた。ドイツのケルン大聖堂は、157mの高さの塔を持つ、ゴシック建築を代表するカトリック教会。高い塔は、神のいる天を目指しているとされる。ノートルダム大聖堂も、聖母マリアに捧げる為に作られた、ゴシック建築の教会。
カトリックの総本山であるサン・ピエトロ大聖堂は、ミケランジェロが設計した132mのクーポラ(ドーム)が印象的で、調和の美のルネサンス様式と豪華なバロック様式の両面を兼ね備えている。
・音楽も文学も、キリスト教を抜きに語れない。p106
バッハの最高傑作のひとつ『マタイ受難曲』は新約聖書の「マタイの福音書」に記されたイエスの受難を扱った、3時間にわたる大作。
世界文学最高峰のひとつとされているダンテの『神曲』は、地獄、煉獄、天国の各編に別れ、キリスト教の価値観や教養を文学作品として表現している。
ドストエフスキーの『罪と罰』のテーマのひとつは、法律に違反しても神からは許される犯罪もあるのではないかという深遠なもの。
ジッドの『狭き門』では、神の国と地上の国における幸福の探求がテーマになっている。
・宗教改革が個人主義の始まりp113
ルターが掲げたのは「信仰主義」「聖書主義」「万人祭司」の3つ。ざっくり言うと、神と一対一で対峙して信仰を大切にし、聖書を読んで自分なりに解釈し、主体的に行動すべきという主張。
←現代社会の個人主義のスタート。
・カトリックとプロテスタントの違いp113
巡礼や寄付、ボランティアなどの善行によって罪人も救われる(労働や蓄財にはネガティブ)カトリックvs信仰によって救われるプロテスタント。
ゴージャスな教会のカトリックvs簡素で装飾のない作りの教会を持つプロテスタント。
神父の話や音楽や絵画で宗教を感じるカトリックvs自分で聖書を読んで神について考えるプロテスタント(みさをするのは基本的にカトリックのみ)。
神父が生涯独身のカトリック(さらに一般人の離婚にもネガティブ)vs妻帯が認められるばかりか、女性の神父もいるプロテスタント。
!p119
欧米はカトリックとプロテスタント、東方正教会に分かれているが、現在経済的にうまく行っているのは、プロテスタントの国が多い。その理由は、、、
①識字率が高い
自分で聖書を読むため、識字率が高かった。一般人の知識レベルが高かったので、産業革命の波にうまく乗れた。明治維新以降の日本が急速に近代化できたのも、識字率が高かったからだと言われている。
②個人主義
自分なりに聖書を解釈する姿勢は、自主的に考えて行動するという現代の働き方に近いものがある。指示待ちは良くないというのは、ビジネスエリートの常識。
③仕事=神の教えに従うことという概念
カルヴァン派の禁欲的に働くことが救いとなり、新たな事業に塔強いて良いという考え方は、資本主義と親和性が高い。
○第4章 イスラム教
・イスラム教は商業の力で広まったp136
イスラム教では商業を肯定的に考えており、「アッラーは商売を合法なさった」と考えられている。
交易に乗じて中東や北アフリカ、アフリカ沿岸のケニアやタンザニア、インドネシアやマレーシアに広まった。
・ムハンマドはあくまで人間。イスラム教では神と人間がくっきり分かれている。p137
←ユダヤ教やキリスト教徒を経典の民と尊敬し、モーセやイエスを偉大な預言者として何度もコーランに登場させるが、彼らが神から得た言葉には誤りがあり、ムハンマドこそ最後にして最大の預言者とされている。p139
・イスラム教は税金で広まった?p143
異教徒も税金をたくさん払えば受け入れた。
長い目で見れば、イスラム共同体の中でアッラーの素晴らしさに気づき、税金も安くなるならと回収する人がいて、信者拡大の一因となった。
・イスラム教徒は弱者に優しいp144
すすんで喜捨をする習慣があるし、「アッラーは慈悲深い」や「孤児を大切に」、「戦争未亡人を助けなさい」という先進的で現実的な教えがあり、戦争の被害にあった弱い立場の人がイスラム教の教えに惹かれて回収したというのが、イスラム教が爆発的に増えた理由のひとつ。
信仰も拠り所となり、事実、イスラム教徒の自殺率は相対的に低い。
・アラブとイランは中国と日本ぐらい違う。p149
アラブ人は「アラビア語を母国語として話す人」の意味。アラビア語を話さないイラン、トルコ、アフガニスタンはアラブではない。インド・ヨーロッパ系の民族。
イラン人は「我々は古代ギリシアの時代から大帝国であったペルシャの末裔。イスラムが生まれる遥か前からある、歴史ある民族だ」というプライドがある。自国の文化に相当なプライドを持っている。
イランの多数派はシーア派。
・トルコは、もともと中央アジアにいたが、西進して中東方向にやってきた。イスラム圏では後発ですが、オスマン帝国の栄光から誇り高き民族と言える。p151
・ジハードp152
本来は「イスラム共同体を守るためにすること」。ただし、「イスラム共同体に異教徒が攻めてきたら、平和を維持するために迎え撃ちなさい。ただし決して自分から仕掛けてはいけない」とある。
ジハードによって命を落とした人は天国に行けるため、ジハードを都合の良い解釈をして、テロを行う哀しい図式が見えてくる。
!エルサレムは宗教融和の象徴都市p153
エルサレムは、ユダヤ教徒にとってはソロモンの神殿があった場所。キリスト教とにとってはイエスが磔になった場所。イスラム教徒にとっては、ムハンマドが一夜のうちに昇天する修行(ミウラージュ)を経験した場所。
エルサレムの岩のドームには、最後の審判の前に全ての魂が集まると言われている。
狭い旧市街でキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒が共存する姿を見て、エルサレムこそが宗教融和の象徴都市になるべきだと感じる。
→エルサレム行きてぇ。
・礼拝(サラート)p156
1日5回、メッカの方向に祈る。1回当たり15分〜20分程度。時間はある程度柔軟で、夜帰宅してからまとめてやる人もいる。
頭を下げるのは、「神絵の絶対的帰依」を示すものであり、人に頭を下げるのに抵抗感がある。
!日本人はお辞儀の文化があるが、イスラム教徒と仕事をするときは、お辞儀は控えた方がいい。
また、神の前では平等が大前提であるから、お客に頭を下げることもしない。
・イスラム芸術p158
偶像崇拝禁止のため、幾何学的装飾や文字装飾、植物模様の装飾が発展。
特に、カリグラフィー(書道)が芸術に発展したのは漢字とアラビア文字だけ。ここは話すと喜ばれる共通点。
・ラマダンp160
重要なのは、皆でひもじい思いをし、貧しい人を思いやることで連帯感が高まること。「ラマダンカリーム!(ハッピーラマダン!)」という言葉があるくらい。
皆が集まるという意味で年末年始のような雰囲気。
ラマダンが終わった後の3日間が、イスラム教最大の祭りである「イード・アル・フィトル」
イスラムで禁止されているお酒は、ラマダン時期には決してイスラム教徒の前で飲まないように注意するべき。
・イスラム教徒との食事p163
豚は全面禁止。豚由来の調味料や、豚を入れたことがある冷蔵庫もNG。
しかし、豚だと知らずに食べた場合は、悔い改めれば許されるものらしい。
・イスラム教徒の結婚事情p168
基本的にイスラム教の国は、少なくとも婚約者でない限りは2人きりのデートは難しい。
また、結婚式にも国によって大きな差がある。
イスラム教では、結婚が非常に奨励されているが、男性が女性を全面的に、また複数の場合には平等に扶養しなければならないため、1人とも結婚できない男性もいる。
○第5章 ヒンドゥー教
・ヒンドゥー教には預言者がいないp181
信じている多神教をまとめて、聖典のヴェーダができて、宗教としての形が整っていった。
・日本みたいな信仰のスタイルp186
「私はヴィシュヌを信じているので、ヴィシュヌが祀ってあるこのお寺に行きます」
「私はガネーシャが好きだから、出勤前にはこのお寺に毎日寄るんですよ」
人それぞれ信じる神様がいろいろあって、日常的にその神が祀られたお寺に拝みに行く。この多神教らしい自由さが、ヒンドゥー教のスタイル。
・お釈迦様=ヴィシュヌの化身のひとつ、と捉えられており、仏教はヒンドゥー教だと考えられている。p188
・不殺生を重視するヒンドゥー教では、肉食に対する忌避感が強くあり、菜食主義の人が多くいる。菜食の方が、輪廻転生のあと、より高いカーストとして生まれるとこができると考えられている。p196
!ヒンドゥー教には禁欲的な教えも、快楽的な教えもあるp196
→快楽的な教えって意外だよね。どんなんだろう。
・牛は神の乗り物として神格化、食べてはいけない。p196
←ユダヤ教やイスラム教も食べられないのもがあるが、それは神に禁止されているから。聖なるのもだから食べないというのは特徴的。
・カーストのリアルp199
四つの身分であるヴァルナと、細かい身分のジャーティがあり、ジャーティにはつくべき職業が200〜300の細かさで定められている。
ヒンドゥー教の人間関係はジャーティのなかにあり、人付き合いも婚姻も原則ジャーティの中で行われてきた。
今はそれほど問題ではないとされる(ダリット出身のアンベードカルがインド独立後にガンディー首相の下で法務大臣を務め、カースト差別禁止をインド憲法の条項に入れた)が、人々の心理には根強く残っている。
ヒンドゥー教徒と仕事をすることになったら、カーストを直接尋ねるのは無礼。しかし、配慮はあると良いので、信頼できる同僚に聞くといい。
!ダリットにも優しいヒンドゥー教p202
ダリット出身の大統領もいる。
優秀なら、色んな人が支援してくれる。ダリットの子どもへの奨学金制度を設けている週もある。
←いい意味での人材の流動性がある。
←「大いに稼いで盛大にお布施をする」「たくさん稼げばたくさん寄付できる」という考え方。
公務員や議席に一定枠をダリットに充てている制度があったり、ダリットの権利向上を掲げる政党もある。
・ITがジャーティの抜け道p203
ジャーティにIT企業は存在しないので、カーストに関係のない実力本位の雇用を実現している。
・ヒンドゥー教の結婚事情p203
イスラム教と逆で、女性側に持参金を準備することが求められる。
年収の何倍もかけた式を、時間もかけ入念に準備する。日本と比べるとかなり派手で、何日も続くことがあるので、招待されたら注意が必要。
・ヒンドゥー教の女性p204
ヴィシュヌの妻にあたるラクシュミーなど、女神もたくさんいる。
しかし、実際には性暴力も多く、女性差別が今も根強く残っている。
一方で、大勢の女性経営者がいたり、女性の総理大臣もいた。社会進出は進んでいる。
○仏教
・四法印p209
①諸行無常:物事は全て常に変わっている。
②諸法無我:全ては関係性の中で成り立っている。
③一切皆苦:世の中のことは全て苦しい。
④涅槃寂静:涅槃とは、静かな安らぎの境地である。
!タイ人はカウンセリング代わりに出家するp222
出家を重視する上座部仏教。
上座部仏教の国々では、今でも「男性の仏教徒なら、一度は出家をした方がいい」と考えるのが基本。多くの人は期間を決めて行う(外資系企業としては頻繁に出家されても困るので、出家しない女性を雇うという考え方もあるとか)。
サッカーチームのコーチと少年たちが、数術館洞窟に閉じ込められて事件があったが(あったなぁ)、救出された後、彼らは数週間出家したそう。
無事だったとはいえ、レスキュー隊に死者が出たり、少年たちの心には大きな傷が残ったことだろう。上座部仏教の国では、出家してお釈迦様と向き合うことが、カウンセリングに匹敵する心のケアになる。 -
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元外交官的な視点で見た、日本の歴史・文化で海外の人に刺さる5つのポイントが紹介されており興味深く引き込まれた。
①相対的な唯一性・独自性
②江戸時代の経済・文化・教育水準の高さ
③東アジア諸国との関係・合流
④絵画や演劇などの芸術
⑤固定観念を覆す史実
読んでみて思ったのは日本的な評価と海外からの評価目線の違いの意外性。
海外でも特に西洋は宗教的影響が文化・芸術に及ぶんだり自然は支配するものという観念があるが、日本では古来より自然との一体性が軸となり、横山大観や東山魁夷にも描かれている。
そうした軸が江戸のエコシティやありがとう、いただきますの概念、禅といった日本文化にも息づいていると感じる。
自然との一体性。良いもの・合うものは取り入れ、無駄は省くあり方、環境問題や女性の社会進出が懸念されるいまこそ振り返るべき歴史ではなかろうか。
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歴史(日本史)を学ぶ意義を知る上で、とてもよい本だと思います。
通史を学ぶのに適した本ではありませんが、日本人の特性・特徴を、日本史から捉え、説明する姿勢は、とても大切だと思います。
歴史について、史実を間違って捉えるのは問題だと思いますが、その流れを、自分なりに解釈することは、思考の訓練にもなりますし、人に説明する際も、私見であることを断れば、自分の解釈を伝えることは、そこに合理性が見られる限り、意味のある行為だと思います。
また、学校で学ぶ歴史は、どの国においても、自国にとって都合のよい視点から見たものを学ぶことになりがちですが、他国から見た視点の大切さを理解する上でも、とてもよい本だと思います。
この本に書かれたことを覚える必要はまったくないと思いますが、この本の著者の姿勢は、真似るに値する姿勢だと思います。 -
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ネタバレチェック項目9箇所。日本人は細やかな心配りや相手への敬意といった強みをすでに持っています、一方で、海外でのコミュニケーションには苦手感覚を持っているビジネスパーソンが多いのです、そして何よりも、世界での作法ともいえる「プロトコール」が日本のビジネスパーソンの間でほとんど知られていません。プロトコールとは、「国家間の儀礼上のルールであり、外交を推進するための潤滑油」とされています。プロトコールは、・国家間の儀礼として始まったこと、・多様な形態を取り入れるといってもヨーロッパ起源のものが多いこと、です。プロトコールには3つのレベルがある、第一に、土台となる世界標準のプロトコール、第二に、国・民族・地域等の固有のプロトコール、第三に、業界や会社の特有のプロトコールです。ビジネスプロトコールには以下のような特徴があります、第一に、ビジネスでは国家が前面に出ません、第二に、ビジネスにおける効率性が重視されています、第三に、序列に対するこだわりは小さい。自己PRの黄金ルール1:世のため人のために貢献しようという熱意がある、自己PRの黄金ルール2:経歴や専門性によって熱意が裏付けされている、自己PRの黄金ルール3:相手に対して共感を示す。世界標準自己PR技術1:自信があるように見せる、世界標準自己PR技術2:「何者であり、どんな専門性があるか」を一言で言う、世界標準自己PR技術3:趣味などを活用して個性を思い切り出す、世界標準自己PR技術4:ジャパンプレミアムを活用する、世界標準自己PR技術5:情熱家を演出する、世界標準自己PR技術6:ユーモアは準備をして適度に入れる、世界標準自己PR技術7:丁寧すぎない対応でフレンドリーさを保つ、世界標準自己PR技術8:議論を楽しむマインドを持つ、世界標準自己PR技術9:世界で評価される肩書きを名刺に入れる、世界標準自己PR技術10:独立起業や転職をストーリーとして話をする。基本プロトコール1:相手の名前や国を間違えない、基本プロトコール2:相手が時間を割いてくれたことに感謝する、基本プロトコール3:目的を明確化してメリットを示す。会談・商談の技術3:握手やハグなど身体的接触に慣れる、第一に、お辞儀と同時に握手をしない、第二に、相手の目を見て握手をする、第三に、強く握ることです。
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Posted by ブクログ
大変にすばらしい本でした。私にとってまさにこういう本を探していました。
というのも、国際ビジネスにおいてのマナーというか、最低限の常識について、客観的な解説・アドバイスが欲しいと思っていたのですが、断片的な内容としては良いものがあっても、「総論」から解説してくれているものと出会えていなかったからなのですが。
それを「プロトコール」というのですね!本書で知りました。なるほど…
本書は、そのような「プロトコール」の総論から、かなり具体的な各論までを網羅していて、外国人とのビジネスや外国でのビジネスに関わる人は一読しておいて絶対に損はない内容ですね。
大変に参考になりました。 -
Posted by ブクログ
世界周遊旅行にあたり、事前知識として知りたくて購入した一冊。
世界史と並行して勉強中だが、世界は広い。知るべきことだらけ。
書き方として、〇〇の専門家がこう言っている・こんな議論をしたみたいな表現は根拠として気になったが、時代によって変わる・流動性の高い内容だからこそ、一定の意見が入ってしかるべきなような気がした。
あくまで超入門。改めて気になるところは自分でフォローの勉強をしたい。
序論で指摘のとおり、日本人の多様性のなさ、単一国家(人種、文化、民族、言語など)だという認識は強烈だと思う。普通に国内で暮らしていれば、そう思うし、国内で完結できる住みやすさが日本のいいところでもある。
まずは、民族≠国民、国籍であることを再認識して、旅行しながら、歴史を知りながらいろんな人のバックグラウンドを想像したい。直接聞いて深堀するのは注意。いきなり、Hey! Korean!って言われると「決めつけんなよ。」と思うし、問題ないはずなのにいい気がしない。ルーツに対するプライドってこういうことか。
また、私も見慣れない黒人が生活圏にいたらおおってなるし、海外に行って外国人(異なる民族)に囲まれると怖い。でも、その感覚をなくすことがDiversityの理解ではないと思うので、違うことを理解する・当然違うしそれもいいよね、というくらいになりたい。
中南米の話として、人種差別はないが経済格差による差別はあるという問題が印象的だった。日本の中でだって、ちょっとした違いからいじめが起こるくらいだから問題は民族の違いだけではないことを再認識。
いずれにしても、英語くらいできないと、差別されてんのか、話せない相手に戸惑っている・イラついているのかもわからない。
無理に海外志向になる必要もないけど、世界は広いことを理解できる日本人でいたい。
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序論
★民族(ethnic group, ethnicity)=国民、国籍(nation, nationality)ではない。
★民族=言語や文化、生活習慣、血縁等に関して、同胞仲間意識が広まっている集団。流動性・多層性などの特性を持つ。
→一つの国に複数民族もいるし、一つの民族が国をまたぐこともある。
・ブレイディみかこ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとだけブルー」
★比較言語学
・インド・ヨーロッパ語族
・ゲルマン語族:英語、ドイツ語、オランダ語、スウェーデン語など
→プロテスタントが多い。
・ラテン語族:フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語など
→カトリックが多い。
・スラブ語族:ロシア語、ウクライナ語、ベラルーシ語など
→正教会が多い。
※インド:ヒンドゥー教、イラン:ゾロアスター教、イスラム教
・アフロ・アジア語族 ※セム・ハム語族から分類が再編成
・アラビア、ヘブライ語
・アルタイ諸語
・トルコ語(チュルク語)
・モンゴル語族 など
・自然に話せるようになる言葉が「母語」、国籍のある国の言葉が「母国語」
→日本のように一致する方が珍しい。日本人は単一性の高い民族
・宗教の分かれ目が国の分かれ目
→トルコ・ギリシャ、インド・パキスタン
・人類史の汚点:①アフリカ奴隷貿易、②中南米先住民への略奪と殺戮、③ユダヤ人へのホロコースト
・人種差別が少ない国:カナダ、シンガポール、ブラジル
・日本にもアイヌ民族がいる
アジア
・インドネシアは9割以上がイスラム教、世界遺産には仏教施設が多く残る。これはアジアの受け入れる文化もある。
・アジアで日本と同じ、大乗仏教はベトナムだけ。南アジアで仏教国はスリランカとブータン。
・アジアで一度も植民地化していないのは、日本とタイだけ
ヨーロッパ
・国民国家という概念はフランスが作った。18世紀末のフランス革命時
・1942年スペインはキリスト教徒によるレコンキスタでカトリックの国へ
・ゲルマン系のフランク王国(5世紀末~9世紀)の西がフランス、東がドイツ、南がイタリアに
・ロシアには方言がない。侵攻時、先住民族が少なかったため
・アルメニアがキリスト最初の弟子。ローマ帝国より先。5世紀にアルメニア王国が崩壊、ディアスポラへ
中東
★イスラム教はスンナ派とシーア派、世界のムスリムのうち、90%スンナ派。イランは国民の95%が少数派のシーア派。
・コーランは標準アラビア語(フスハ)、世界で4億人が使う
・中東はアラブ人、イラン人、トルコ人(テュルク人、中央アジアの遊牧民)の3つに大別
・国を持たない民族クルド人。第1次世界で敗戦、トルコにはトルコ人だけ
・アラブの範囲:北はシリア、南はスーダン、東はイラク、西はモーリタニアまで
・モロッコはオスマン帝国の影響を受けていない。
アフリカ
・アフリカの西側は奴隷海岸、支配層への猜疑心が国の発展を遅らせている
アメリカ
・Black lives matter
・アメリカ建国はイギリスのピューリタンがプロテスタントの国を作ろうとしたことが起源
→WASP:白人のアングロサクソン系プロテスタントが上位層
・第2次世界大戦時の日系人の強制収容の歴史もある。ルーズベルト大統領
・中南米出身のヒスパニック(最近はラティーノ)が増えている。
中南米
・ヨーロッパから見たら新大陸発見だが、先住民からしたら侵略者。
・アステカ⇒コルテス、インカ帝国⇒ピサロ、コンキスタドールによる侵略
・中南米のヒエラルキー:ペニンスラール>クリオージョ>メスティーソ>ムラート>黒人・先住民
・白人:アルゼンチン、ウルグアイで多い。
・メスティーソ:メキシコ、パラグアイ、チリ、コロンビア、ベネズエラで多い
・先住民:ボリビア、ペルーに多い
・黒人:カリブ海に多い。奴隷貿易の結果、プランテーション
・ハイチは黒人国家初めての独立、1804年
・中南米全体はキリスト教・カトリック⇒スペインの影響。ブラジルはポルトガル語、他はほとんどスペイン語。
・中南米の独立は19世紀の前半、意外と早い。
・ブラジルには日系人が多い
⇒農村の貧困を理由に、1908年を皮切りに太平洋戦争前後でブラジルへの日本人の移民が急増。(アメリカでは排日移民法が成立)
・ジャズはアフリカから生まれた音楽。アフリカ奴隷の感覚と西洋音楽の理論が合体
★中南米は人種差別は少ないが、経済格差は大きい。お金がなければ虐げられる→教育を受けられずギャングになる→治安が悪くなる、の悪循環。人種の問題がなければほかの点が問題になる。
オセアニア
・18世紀イギリスによる囚人の流刑地として入植
・金の採掘で人と集めた。1970年代には白豪主義が撤廃され、アジア系移民が大量移民
・オーストラリアにアボリジニ、ニュージーランドにマオリ
→アボリジニは約5,6万年前・アフリカを出た初期人類(オーストラロイド系)、マオリは約800年前・ポリネシア系
世界遺産メモ
・インドネシア ボロブドゥール遺跡(仏教文化が残る)
・スペイン アルハンブラ宮殿(イスラム文化が残る) -
Posted by ブクログ
歴史と地政学の視点から「今」を深く理解できる一冊。
読んでいて一番考えさせられたのは、**「なぜ?」**という問いだった。
・なぜロシアは強権的になるのか
・中東やアフリカはなぜ民主化が難しいのか
・インドはなぜ世界最大の民主主義国でいられるのか
・中南米では人種差別が比較的少ない理由とは?
山中さんの本で語られている内容が中心だったので、完全に新しい知識がバンバン入ってきた感じではない。でも、「問いを知ること」の重要性を強く実感した。ニュースの裏側にある各国の歴史的トラウマや価値観を整理するのに、とても役立つ本だと思う。
#読書 #読書記録 #読書ノート #山中俊之 #国際情勢 -
Posted by ブクログ
吉田さんと話して世界情勢とか知らないなと思って金山の本屋で購入
自分に足りない知識過ぎてついていけなかったところも含めて面白かった
まだまだこういった知識もつけていけたらと思う
基本的にはどの国にも事情がありながら
・アメリカ 中国 ロシア は自分の思う方向に
・西洋はアメリカの影響を受けながら逆にアフリカには過去の影響を今でも持つ
・軍事的に攻められやすいかという地理的な問題もかなり大きな影響を持つ
といったような共通項はあり面白い
その中でも地域の中で違う進化もあるので本当にそれぞれだなと思う
「いかなる背景を持って賛成しているのか、いかなる背景を持って反対しているのかを含めて考えることが聖愛kを読み解くためには重要です。」
今後、いくら経済力をつけても、おそらく中国が「世界全体の覇権国」になることはありません。その代わり、自らの勢力圏の内部や、いくつかの分野では主導権を握る「部分的覇権国」になり、アメリカなどと覇権を争う国になると考えられます。
たとえば先に述べたように、ここ十年あまりで急速に進んだEV化、再生可能エネルギーなどの環境分野では、世界トップレベルの競争力を持っています。環境問題という「人類共通の課題」でリーダーシップを発揮することは、国としてのメンツを保つためにも、中国にとっては非常に魅力的な道です。
その反面、レアアースなど重要な資源の産地が中国などに集中していることは、国際社会にとって新たな不安定要因ともなります。どこまでいっても西側の価値観や国家体制と相容れない国に、世界中の産業に欠かせない資源を握られていること自体が、外交上の火種になると見ざるを得ません
一国の安全保障は他国からの「攻められやすさ」の観点からインドを眺めてみると、まず北部の中国との間には、ネパール、ブータンにまたがるヒマラヤ山脈があります。この巨大な防御壁がなければ、中国とインドの衝突はもっと激しくなっていたに違いありません。
の文脈で高い評価を得ることが難しい中国にとって、「環境問題への貢献」は国際社会からの称賛を集めやすい格好のテーマなのです。
人権重視や民主化は国家運営に関わるところですから、そう簡単に西側の基準に合わせられません。その点、環境対策は、いわば中国共産党にとって「無害」な領域です。
レアアース採掘や綿花栽培の現場などでは、いまだに環境破壊や労働問題という暗部が存在しますが、それ以外のところでは、できることはたくさんある。EV化や再生可能エネルギーに一気呵成に取り組んで結果を出せば、ビジネス上の利益も拡大して、国際社会でのイメージアップを図れるという狙いがあるのでしょう。
総じて言えば、ロシアの「強さ」は地政学上の優位性と豊富な資源や動員力、科学、軍事、芸術文化に宿っており、「弱さ」は人口動態、産業多角化の遅れ、国際関係上の断絶や周辺との摩擦に表れています。
西側の価値観が支配的な局面では、ロシアの脆さが前面に出るでしょう。ただし、「国際関係は西側一辺倒ではなく、常に揺れ動いています。非西側諸国の自立性や優位性が増す局面ではロシアの強みが生きるでしょう。
とはいえ、冷戦時代のように「極を担う」というよりは、中国の傘の下で影響力を保つ。