山中俊之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
元外交官の著者による、世界各国の民族について解説された本。民族だけではなくて、各国の成り立ちや歴史、宗教・文化も紹介される。
非常にコンパクトで分かりやすくまとまっており、ためになった。またこの手の本にしては珍しく、著者の私見があまり入っていないため、シンプルで客観性の高い良本だと感じた。
少し駆け足な部分はあるが、ゆえにもっと世界史や宗教史を深く勉強したいと思わされた。
日本人は国家=国民=民族という考えをナチュラルに持っているが、そうではない国が世界には沢山ある(寧ろ多数派)であると再認識させられた。民族が先に立ち、国も国境も第三者に決められた枠組みでしかないという人たちも多くいる。
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Posted by ブクログ
民族とは、人であり、国家であり、宗教であり、文化であり。決して、一言では表せないと思いました。
民族や人種差別を見た時に、どんなに立派な国家、アメリカやヨーロッパの国々でも、差別や人種問題が存在していたり、現在進行系でもある。中国てもウイグル人の問題が存在する。中国では、存在しないことになっていますがわ。どんなに、立派な国にも、人種差別は存在するのだなと。認めるか認めないか。自浄作用があるかどうか。
日本も、単一民族と思う人もいるかもしれませんが、アイヌ問題や沖縄も、日本と切り離されてきた時間も長いのだから、問題としては当然あるのかなと。
問題を認識したり、学ぶことで、初めて解決へのスタートラ -
Posted by ブクログ
ビジネスパーソンのためという視点がユニークでおもしろい。世界5大宗教を、それ単独ではなく、つながりをもたせて解説するというところもよかった。あまりそれぞれの宗教に深入りせず、さっくりと読めるのも、目的に合っている。
ユダヤ教からキリスト教が生まれ、さらにその影響をふまえてイスラム教が生まれた。一方で印度では土着の多神教が紀元前六世紀頃に「ウパニシャッド哲学」という形で整理され、ヒンドゥー教という概念が誕生。紀元前五世紀頃、「バラモンの権威を否定」する仏教がヒンドゥー教から派生。こうしたおおきな流れを押さえたうえで、ビジネストークやビジネスの現場としての配慮などが付言される。
この著者の理 -
Posted by ブクログ
グローバルビジネスを進める上での原則をプロトコールとして整理して示してくれる本。
外務省出身、エジプト、イギリス、サウジアラビアに駐在経験のある著者による話で、実際に海外でビジネスをする際に参考になる考え方がまとめられていると感じる。
実際に自分も初対面の相手に(日本風に)まず名刺を渡していたことがあり、それがきっと相手にとっては違和感のあったことなんだな、と理解した。
特に印象に残るのは、「相手を尊敬する」ことと「海外のことを知ることも大事だが、海外で自己PRするには日本のことを知ることは不可欠」ということ。
日本のこととは、
・政治、経済、ビジネスの現状
・歴史
・日本に関連する主要な