無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
外交官とて長く培ってきた様々な経験を民族という視点から共有してもらえる非常に興味深い本。
今まで自分が有していた諸外国に対する偏見に気付かされた点と各民族の背景に潜む正負の歴史へ強い興味を駆り立てられた。
高校生の時より地政学や各地域の民族に興味があるのは自覚していたが、より詳しい民族概要(矛盾している?)に触れることができ、社会人になった現在より一層興味が湧いた。
他の著作に宗教入門があるらしく、まだこの本を読んでない方にはそちらから読んでもらいたい。その上でこの1冊に目を通すと世界情勢の背景に深い理解が得られるのでないかと感じる。
次に宗教に関する本を手に取ってみたいと思う。
Posted by ブクログ
世界の紛争の原因に民族問題があるのは事実。
ただ、同じ民族だったら一致団結すると言う単純な話ではない。
近いエリアの国でも細かく分かってはいない。特に民族について。歴史を学んでも民族についての理解が深まるということではない。
フォーカスするようにあえて意識しないといけないが、この本で民族にフォーカスする意識が芽生えてよかった。
東アジア、東南アジアでは中国の影響を受けていない国はほとんどないとあり、確かにそうだなと。
それだけ人口が多いと影響力も増す。
p.198
近代(18世紀以降)の国民国家の成立は、世界史の教科書で肯定的に書かれることもあるが、クルド人、ユダヤ人、内モンゴルの人々など、不幸な道を歩んだ民族(負の側面)も大きいことは注意。忘れてはいけない。
『民族のための国』というのは理想的な響きだが、マイノリティが居場所を失う問題も常に孕んでいることは忘れてはいけない。
Posted by ブクログ
世界周遊旅行にあたり、事前知識として知りたくて購入した一冊。
世界史と並行して勉強中だが、世界は広い。知るべきことだらけ。
書き方として、〇〇の専門家がこう言っている・こんな議論をしたみたいな表現は根拠として気になったが、時代によって変わる・流動性の高い内容だからこそ、一定の意見が入ってしかるべきなような気がした。
あくまで超入門。改めて気になるところは自分でフォローの勉強をしたい。
序論で指摘のとおり、日本人の多様性のなさ、単一国家(人種、文化、民族、言語など)だという認識は強烈だと思う。普通に国内で暮らしていれば、そう思うし、国内で完結できる住みやすさが日本のいいところでもある。
まずは、民族≠国民、国籍であることを再認識して、旅行しながら、歴史を知りながらいろんな人のバックグラウンドを想像したい。直接聞いて深堀するのは注意。いきなり、Hey! Korean!って言われると「決めつけんなよ。」と思うし、問題ないはずなのにいい気がしない。ルーツに対するプライドってこういうことか。
また、私も見慣れない黒人が生活圏にいたらおおってなるし、海外に行って外国人(異なる民族)に囲まれると怖い。でも、その感覚をなくすことがDiversityの理解ではないと思うので、違うことを理解する・当然違うしそれもいいよね、というくらいになりたい。
中南米の話として、人種差別はないが経済格差による差別はあるという問題が印象的だった。日本の中でだって、ちょっとした違いからいじめが起こるくらいだから問題は民族の違いだけではないことを再認識。
いずれにしても、英語くらいできないと、差別されてんのか、話せない相手に戸惑っている・イラついているのかもわからない。
無理に海外志向になる必要もないけど、世界は広いことを理解できる日本人でいたい。
---
序論
★民族(ethnic group, ethnicity)=国民、国籍(nation, nationality)ではない。
★民族=言語や文化、生活習慣、血縁等に関して、同胞仲間意識が広まっている集団。流動性・多層性などの特性を持つ。
→一つの国に複数民族もいるし、一つの民族が国をまたぐこともある。
・ブレイディみかこ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとだけブルー」
★比較言語学
・インド・ヨーロッパ語族
・ゲルマン語族:英語、ドイツ語、オランダ語、スウェーデン語など
→プロテスタントが多い。
・ラテン語族:フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語など
→カトリックが多い。
・スラブ語族:ロシア語、ウクライナ語、ベラルーシ語など
→正教会が多い。
※インド:ヒンドゥー教、イラン:ゾロアスター教、イスラム教
・アフロ・アジア語族 ※セム・ハム語族から分類が再編成
・アラビア、ヘブライ語
・アルタイ諸語
・トルコ語(チュルク語)
・モンゴル語族 など
・自然に話せるようになる言葉が「母語」、国籍のある国の言葉が「母国語」
→日本のように一致する方が珍しい。日本人は単一性の高い民族
・宗教の分かれ目が国の分かれ目
→トルコ・ギリシャ、インド・パキスタン
・人類史の汚点:①アフリカ奴隷貿易、②中南米先住民への略奪と殺戮、③ユダヤ人へのホロコースト
・人種差別が少ない国:カナダ、シンガポール、ブラジル
・日本にもアイヌ民族がいる
アジア
・インドネシアは9割以上がイスラム教、世界遺産には仏教施設が多く残る。これはアジアの受け入れる文化もある。
・アジアで日本と同じ、大乗仏教はベトナムだけ。南アジアで仏教国はスリランカとブータン。
・アジアで一度も植民地化していないのは、日本とタイだけ
ヨーロッパ
・国民国家という概念はフランスが作った。18世紀末のフランス革命時
・1942年スペインはキリスト教徒によるレコンキスタでカトリックの国へ
・ゲルマン系のフランク王国(5世紀末~9世紀)の西がフランス、東がドイツ、南がイタリアに
・ロシアには方言がない。侵攻時、先住民族が少なかったため
・アルメニアがキリスト最初の弟子。ローマ帝国より先。5世紀にアルメニア王国が崩壊、ディアスポラへ
中東
★イスラム教はスンナ派とシーア派、世界のムスリムのうち、90%スンナ派。イランは国民の95%が少数派のシーア派。
・コーランは標準アラビア語(フスハ)、世界で4億人が使う
・中東はアラブ人、イラン人、トルコ人(テュルク人、中央アジアの遊牧民)の3つに大別
・国を持たない民族クルド人。第1次世界で敗戦、トルコにはトルコ人だけ
・アラブの範囲:北はシリア、南はスーダン、東はイラク、西はモーリタニアまで
・モロッコはオスマン帝国の影響を受けていない。
アフリカ
・アフリカの西側は奴隷海岸、支配層への猜疑心が国の発展を遅らせている
アメリカ
・Black lives matter
・アメリカ建国はイギリスのピューリタンがプロテスタントの国を作ろうとしたことが起源
→WASP:白人のアングロサクソン系プロテスタントが上位層
・第2次世界大戦時の日系人の強制収容の歴史もある。ルーズベルト大統領
・中南米出身のヒスパニック(最近はラティーノ)が増えている。
中南米
・ヨーロッパから見たら新大陸発見だが、先住民からしたら侵略者。
・アステカ⇒コルテス、インカ帝国⇒ピサロ、コンキスタドールによる侵略
・中南米のヒエラルキー:ペニンスラール>クリオージョ>メスティーソ>ムラート>黒人・先住民
・白人:アルゼンチン、ウルグアイで多い。
・メスティーソ:メキシコ、パラグアイ、チリ、コロンビア、ベネズエラで多い
・先住民:ボリビア、ペルーに多い
・黒人:カリブ海に多い。奴隷貿易の結果、プランテーション
・ハイチは黒人国家初めての独立、1804年
・中南米全体はキリスト教・カトリック⇒スペインの影響。ブラジルはポルトガル語、他はほとんどスペイン語。
・中南米の独立は19世紀の前半、意外と早い。
・ブラジルには日系人が多い
⇒農村の貧困を理由に、1908年を皮切りに太平洋戦争前後でブラジルへの日本人の移民が急増。(アメリカでは排日移民法が成立)
・ジャズはアフリカから生まれた音楽。アフリカ奴隷の感覚と西洋音楽の理論が合体
★中南米は人種差別は少ないが、経済格差は大きい。お金がなければ虐げられる→教育を受けられずギャングになる→治安が悪くなる、の悪循環。人種の問題がなければほかの点が問題になる。
オセアニア
・18世紀イギリスによる囚人の流刑地として入植
・金の採掘で人と集めた。1970年代には白豪主義が撤廃され、アジア系移民が大量移民
・オーストラリアにアボリジニ、ニュージーランドにマオリ
→アボリジニは約5,6万年前・アフリカを出た初期人類(オーストラロイド系)、マオリは約800年前・ポリネシア系
世界遺産メモ
・インドネシア ボロブドゥール遺跡(仏教文化が残る)
・スペイン アルハンブラ宮殿(イスラム文化が残る)
Posted by ブクログ
一般常識を補強したくて読む。
さまざまにおもしろかったはずが、読み終わった今の感想としては、西欧人の過去にぐったり…
特にアフリカは本当に気の毒…家族を含む人々から虐待をうけてケアされずにいるひとのような印象を受けた。いや、ほぼ「消滅」してしまったアメリカ・オセアニアよりはましか?
西欧人側としては、たとえば韓国に第二次大戦の責任を問われるときのような、真実自分のこととは感じられない(※私は。申し訳なさはあるのですが)感覚なのだろうか…
人間なんてこんなもんで、たまたま無双状態だったのが西欧だつただけかもしれないけれども。
だとすると、人間が22世紀を迎えるのは難しくないだろうか?
…ずいぶん鬱な感想になった。
昨今の気候変動と、被災する人たちと、私達の変わらない生活に、そして「人類が原因の気候変動などない」としカナダもパナマもグリーンランドも「アメリカのために」欲しがるトランプ氏をはじめとする今に、しょんぼりしているタイミングだからか?
Posted by ブクログ
元外交官の著者による、非常にわかりやすい一冊。
わかりやすい、けれど扱う問題自体が複雑で、東欧・アフリカなどは地図を見ながらなのに頭に入りにくく、いかに日常的にこの地域情報に自分が触れていないかが自覚されました。
世界史でもあまり深く扱われないし旅行先にも選ばない国は、(向こうの人もお互い様だと思いますが)、良くないこととは分かりつつも、ニュースを見てもピンとこない自分がいます。
p.158 「セルビア語とクロアチア語は方言よりも近いくらいなのに宗教が違うので文字が違う」という状況だけでも複雑だと感じてしまうのに、旧ユーゴスラビアの「6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字。その中に自治州もあり」となると、どうしても想像ができません。
特に、他の国々にも言えますが、日本の無宗教?的な方がマイナーとは知りつつも、宗教的に見た民族連帯の部分が、これまた理解できない。
P.201 アラブ人であれば、国が違おうと標準アラビア語が理解できる、地理的にどんなに離れ、長い間絶縁していても...という凄い事実すらです。
とても勉強になりました。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用