中屋敷均のレビュー一覧

  • 遺伝子とは何か? 現代生命科学の新たな謎

    Posted by ブクログ

    遺伝子の発見、研究の歴史をわかりやすく解説して、読んでいるうちに遺伝子のことがわかってくるとても良い本。

    0
    2025年12月12日
  • ウイルスは生きている

    Posted by ブクログ

    「はじめに」から最後まで、ずっとワクワクしっぱなし。すごく面白かった。インフルエンザの由来から、進化、生命観まで。

    幅広い学術知識を再構築した、素晴らしい科学読みもの。

    0
    2025年02月20日
  • わからない世界と向き合うために

    Posted by ブクログ

    18ページにある Control your own destiny, or someone else will (自ら選ばない者は、他人に支配される)は至言だと感じた.Y染色体が男児から男児へ伝わること、日本では縄文人が住み着き、その後弥生人が来たことが染色体の解析で分かることは面白かった.現代社会が、異論に対して狭量になっているとの指摘はその通りだと思う.経済的合理性を錦の御旗にして、格差を作り、敗者を顧みない社会になってきたことへの警鐘も重要な視点だ.原生生物から進化が始まったという話、別の先生から仕入れた知識ではLUCA(Last Universal Common Ancestor)のこ

    0
    2024年10月25日
  • 科学と非科学 その正体を探る

    Posted by ブクログ

    科学と非科学 その正体を探る
    著:中屋敷 均
    講談社現代新書

    おもしろかった。
    科学とは、確定しているものではなく、生命とおなじように生きているという考えには納得でした。

    ノーベル生理学賞を受賞したバーバラ・マクリントックの動く遺伝子の話がでてくる
    「科学的に正しければ、理解され受け入れられる」
    という科学の基盤をなす了承事項は、そんなに単純なものではないことを告げている
    彼女は何十年も時代を先取りをしていたが故に、その内容をだれもが理解できずに、無視をされることとなる
    本書は、このエピソードが告げる、科学的真実とは何か、という問いを投げかけているのである

    気になったのは、以下です

    0
    2024年10月13日
  • 生命のからくり

    Posted by ブクログ

    私は生粋の文系人間で、理数系の書籍はことごとく避けてきたが、生命の起源とか原理に興味が湧いたので覚悟を決めて本書を手に取ってみた。

    本書の趣旨はシンプルで、生命の設計図に当たるDNAは自己情報の保存と変革の相反する性質を内包しており、それゆえ弁証法的に生物が今日の姿まで発展してきたというものである。後半では人間の文明の発展も同様で、過去の偉人の知見を元に各時代の天才達が新しい1ページを書き足して来た歴史に触れている。

    生命の起源については軽く触れられているのみだが、最新の有力な説としては、海底の熱水噴出孔から始まったのでは無いかということだ。なお、核戦争が起きて地上の生物が全滅しても、まだ

    0
    2024年03月28日
  • 生命のからくり

    購入済み

    1章のブフネラや細胞内小器官とウイルスの比較検討から、生きているとはどういうことか、生命と非生命の境界はどこにあるのかと展開する話題にただちに引き込まれる。2章以降もどうやってDNAを中心とした生命のしくみが発達してきたのか、生命の本質は何なのかについて深い考察があり知識をアップデート出来た。ウイルスや分子生物学についてもっと学びたくなった。

    #深い #タメになる

    0
    2024年02月24日
  • 遺伝子とは何か? 現代生命科学の新たな謎

    Posted by ブクログ

    遺伝学、分子生物学初心者なりに頑張ってついて行きました。
    メンデルの三法則すらちゃんと理解していない自分でもなんとか読み進めたから好感触だったが、後半へ進むにつれ、基礎固めの甘さが露呈し理解三割。
    遺伝子についての本はもっと読まないと。

    0
    2023年12月24日
  • 遺伝子とは何か? 現代生命科学の新たな謎

    Posted by ブクログ

    遺伝学の歴史と、そのたびごとに遺伝子の理解がどのように更新されたのかが概観されてゆく。分子生物学の本でなんでこの記述スタイル?と訝って読んでいたが、DNA、mRNA、tRNA、タンパク質のセントラルドグマというお馴染みの図式が説明されたところからが本番。
    セントラルドグマ以外にもほかのRNAやら酵素やらが形質遺伝に関わるだとか、ラマルキズムとして片付けられていたはずの獲得形質の遺伝もDNAメチル化によって説明づけられる可能性があるだとか、とにかく遺伝機構(つまりは遺伝子なるもの)の複雑な様相が明らかになっている、らしい。

    シュレーディンガー『生命とは何か』をメルクマールに、物理法則をベースに

    0
    2023年11月27日
  • 遺伝子とは何か? 現代生命科学の新たな謎

    Posted by ブクログ

    現今、最大重要な科学事項であり、しかし理解が非常に難しい「遺伝子」について比較的分かりやすく解説された内容。特に歴史的に「遺伝子」についての研究の詳細を説いてくれているので素人には理解に役に立つ。
    生命科学が大きくに人間の生活、生命、歴史、思考そのものを変革しつつある時「遺伝子」という概念を自己の中にそれなりに明確に持つことが必須のものとして迫られている。

    0
    2022年05月18日
  • ウイルスは生きている

    Posted by ブクログ

    ウイルスの基本的な構造や性質を紹介すると同時に、ウイルスを含んだ新たな生命観について考察した本。

    ウイルスは時に人類とは対立する存在となってしまいます。しかし、本書で紹介されている胎盤形成の例のように、長い目で見れば、ヒトを含む生命は多くのウイルスからの恩恵を受けて進化してきている事を理解しました。

    生命はそれぞれ独立した存在ではなく、長い年月をかけて他の生物との合体や遺伝子の交換を経て進化し、育まれてきたことを教えてくれる良書でした。

    0
    2021年09月19日
  • 科学と非科学 その正体を探る

    Posted by ブクログ

    エピローグが響く。

    科学的とか非科学的とかそんな簡単な話ではないようだ。
    自分は非科学は信じない非合理だ!って決めつけてる節はあった。
    非科学的な言動が嫌いなのは揺るがないが、非科学的なものを大事にしても良いとも思った。
    科学者のエッセイもっと読んでみた

    0
    2021年12月07日
  • ウイルスは生きている

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    めっちゃ面白い。地味な表紙に反して、惹き込まれた。

    どこからどこまでが、生命か。

    これは結局キメの問題なので、百人居たら百通りの線引きがある。

    が、ウィルスが割と移ろいゆくもので、我々も結構自由にいろんな機能を持ってなかったり、他者に依存してたり。

    そんな事例がてんこ盛りで、本当に興味深い。
    (しかも、知らない事が多かった!ポップサイエンス系の本はかなり読んでるけど)

    本棚でたまたま目について、コロナウイルスについての理解を深めようと手にとったけどこんなに面白いとは。

    0
    2020年10月02日
  • ウイルスは生きている

    Posted by ブクログ

    面白い!
    新型コロナウイルスがこうも人間を翻弄しているのはウイルス自身に何等かの意志があるのでは、という疑問から本書にたどり着いた。

    ウイルスは生きているのか 生物か物質か
    専門的な解説ではあるものの、分かりやすく、論点が整理されている。

    少なからず、ウイルスは生きていると思った。



    0
    2020年08月10日
  • ウイルスは生きている

    Posted by ブクログ

    専門的でありながら具体例が非常に分かりやすくて良い本。
    自分が大学生の頃に読みたかった。
    生物系の大学生、院生にぜひ読んで欲しい。
    加えて話題のコロナウイルスについても
    敵を知らず騒ぐのではなくまずは知ることも大切。

    本書を読んで最も衝撃を受けたこと。
    ウイルスは敵じゃないということ。

    むしろ生物、そしてヒトの進化にも大きな影響を及ぼしている。

    以下の具体例が特に素晴らしいと思った。
    細胞は部屋、細胞膜が壁、タンパク質を作るリボソームは3Dプリンター、そして住人はDNA。
    なんともわかりやすい。

    守られた快適な部屋に住んで好きなもの作り放題の3Dプリンターを持ったDNAに対してウイルス

    0
    2020年07月15日
  • ウイルスは生きている

    Posted by ブクログ

    【「ウイルスは生きている」・・・と僕は思う】(文中より引用)

    身近な存在でありながら一口では捉えがたい性質を持つウイルス。最新の研究を丁寧に紹介しながら、ウイルスとは、そして「生命」の定義とは何かについて思考を巡らせた作品。著者は、細胞構造機能学を専門とする中屋敷均。

    知っているようで知らないウイルスに関する知識を得つつ、つくづく自然界って摩訶不思議だなと痛感させられる一冊。特に代謝に関する著者の俯瞰的な指摘には思わず唸らざるを得ませんでした。薄いですが一気読み間違いなしの作品です。

    こういうご時世なので手にとってみましたが☆5つ

    0
    2020年05月18日
  • ウイルスは生きている

    Posted by ブクログ

    昨今の状況から、ウィルスは人類にとって単なる敵と見てしまっていた。ところがそれはウィルスの1つの側面であり、胎盤の進化等人への恩恵もある事がわかった。また、最新の研究から生物と見做せるとの考えやその不思議な振舞いは興味深く思った。簡潔な良書。‬

    0
    2020年05月06日
  • ウイルスは生きている

    Posted by ブクログ

    コロナウイルスの猛威に怯える今だからこそ、
    あえて「ウイルスってそもそも何だっけ?」に
    立ち戻ってみた。

    ウイルスと共存し、ともに進化する動物など
    生命とは?個とは?自明性を掘り崩される。

    ベイエリンクや、バーバラ・マクリントックなど
    優れた生物学者に共通する
    どんなにとんでもない実験結果も常識で判断しない
    姿勢なども示唆に富む。

    また読みたい。

    0
    2020年03月09日
  • 科学と非科学 その正体を探る

    Posted by ブクログ

    日本の高等教育が危機に瀕しているということを、行政はどれほど実感しているのだろうか。筆者が繰り返し訴えていることは、このままでは日本の高等教育は死に絶えてしまうということである。高等教育が研究の自由選択と多様性を維持できるよう担保することこそ、行政がやらねばならぬことなのに。
    本の題名についての最も端的な「物語」は、エピローグに集約されている。まだまだ「闇」は残されているのだ。

    0
    2019年08月20日
  • ウイルスは生きている

    Posted by ブクログ

    細胞をもたない単純な姿のため非生物とされがちなウイルス。しかし「細胞」をもつとは言い難い共生細菌や遺伝子数が千を超える巨大ウイルスの発見で境界はぐらついてるとか。
    ウイルスとは何か,生命とは何かを問いかけるために提出された極めて重要な概念を「丸刈りのパラドックス」と呼んだり,なかなか親しみやすく書かれてる。なぜ「禿頭のパラドックス」にしなかったのかがちょっとだけ気になるけど(笑)
    “「ある中学生の髪がどこまで伸びたら丸刈りでなくなるのか」という問題を、本書では「丸刈りのパラドックス」と呼ぶことにする”p.56

    タンパク質を作るリボソームを高性能3Dプリンターに喩えたり,導入部分での比喩も分か

    0
    2017年08月09日
  • ウイルスは生きている

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2016/5/19 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2017/9/27〜10/3

    これは面白い。帯に「新たな科学ミステリーの傑作が誕生」とあるが、看板に偽りなし。生物と無生物の間は本当に混沌としてきた。こういうったことに少しは関係ある仕事をしているが、不勉強で知らなかった。いやいや、生物(あるいはその周辺)は本当に思い白いなぁ。

    0
    2017年10月03日