中屋敷均のレビュー一覧

  • 遺伝子とは何か? 現代生命科学の新たな謎

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    メンデルなど黎明期から最新の研究成果(2022年時点)まで遺伝子に関する知見の歩み、迷走や論争まで網羅した本。研究は「歴史に名を残す」競争でもあるので研究者同士の出し抜き合いも苛烈。遺伝の仕組みが解き明かされるにつれて、直接の遺伝情報を持つDNA以外にも重要な機能があり、「獲得形質の遺伝」と見えるものの正体が分かる過程が面白かった。

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    2026年07月17日
  • わからない世界と向き合うために

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    Y染色体で祖先まで男系は全て同じという話など、興味深い事が多く一気に読んだ。著者の誠実な人柄を感じる文章。面白い。

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    2026年03月26日
  • 遺伝子とは何か? 現代生命科学の新たな謎

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    遺伝子の発見、研究の歴史をわかりやすく解説して、読んでいるうちに遺伝子のことがわかってくるとても良い本。

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    2025年12月12日
  • ウイルスは生きている

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    「はじめに」から最後まで、ずっとワクワクしっぱなし。すごく面白かった。インフルエンザの由来から、進化、生命観まで。

    幅広い学術知識を再構築した、素晴らしい科学読みもの。

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    2025年02月20日
  • わからない世界と向き合うために

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    18ページにある Control your own destiny, or someone else will (自ら選ばない者は、他人に支配される)は至言だと感じた.Y染色体が男児から男児へ伝わること、日本では縄文人が住み着き、その後弥生人が来たことが染色体の解析で分かることは面白かった.現代社会が、異論に対して狭量になっているとの指摘はその通りだと思う.経済的合理性を錦の御旗にして、格差を作り、敗者を顧みない社会になってきたことへの警鐘も重要な視点だ.原生生物から進化が始まったという話、別の先生から仕入れた知識ではLUCA(Last Universal Common Ancestor)のことだろう.最後に出てきた 「人間を人間たらしめているのは、他人の悲しみを想像して共感する能力だ」 は非常に素晴らしい言葉だ.いろいろなことを再認識させれくれる至言が満載の本だ.

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    2024年10月25日
  • 生命のからくり

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    私は生粋の文系人間で、理数系の書籍はことごとく避けてきたが、生命の起源とか原理に興味が湧いたので覚悟を決めて本書を手に取ってみた。

    本書の趣旨はシンプルで、生命の設計図に当たるDNAは自己情報の保存と変革の相反する性質を内包しており、それゆえ弁証法的に生物が今日の姿まで発展してきたというものである。後半では人間の文明の発展も同様で、過去の偉人の知見を元に各時代の天才達が新しい1ページを書き足して来た歴史に触れている。

    生命の起源については軽く触れられているのみだが、最新の有力な説としては、海底の熱水噴出孔から始まったのでは無いかということだ。なお、核戦争が起きて地上の生物が全滅しても、まだ海底には古細菌が脈々と生きているのでいずれ再生するだろうという、謎にポジティブな主張が面白かった笑

    科学的な事例のみではなく、哲学や歴史など文系的な事象と絡めながら説明されているので、文系人間にも分かりやすいだけではなく、科学のロマンみたいなものまで感じられた。読みごたえのある文章展開がしっくりきたので、別の著書も読みたくなった。

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    2024年03月28日
  • 生命のからくり

    購入済み

    1章のブフネラや細胞内小器官とウイルスの比較検討から、生きているとはどういうことか、生命と非生命の境界はどこにあるのかと展開する話題にただちに引き込まれる。2章以降もどうやってDNAを中心とした生命のしくみが発達してきたのか、生命の本質は何なのかについて深い考察があり知識をアップデート出来た。ウイルスや分子生物学についてもっと学びたくなった。

    #タメになる #深い

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    2024年02月24日
  • 遺伝子とは何か? 現代生命科学の新たな謎

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    遺伝学、分子生物学初心者なりに頑張ってついて行きました。
    メンデルの三法則すらちゃんと理解していない自分でもなんとか読み進めたから好感触だったが、後半へ進むにつれ、基礎固めの甘さが露呈し理解三割。
    遺伝子についての本はもっと読まないと。

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    2023年12月24日
  • 遺伝子とは何か? 現代生命科学の新たな謎

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    遺伝学の歴史と、そのたびごとに遺伝子の理解がどのように更新されたのかが概観されてゆく。分子生物学の本でなんでこの記述スタイル?と訝って読んでいたが、DNA、mRNA、tRNA、タンパク質のセントラルドグマというお馴染みの図式が説明されたところからが本番。
    セントラルドグマ以外にもほかのRNAやら酵素やらが形質遺伝に関わるだとか、ラマルキズムとして片付けられていたはずの獲得形質の遺伝もDNAメチル化によって説明づけられる可能性があるだとか、とにかく遺伝機構(つまりは遺伝子なるもの)の複雑な様相が明らかになっている、らしい。

    シュレーディンガー『生命とは何か』をメルクマールに、物理法則をベースに演繹的な推論を(も)用いる物理学者や化学者が、かつて帰納的な実験・観察とその分析に終始しがちだった生物学分野に参入することで分子生物学が生まれるシーンは感動的ではある(pp.109-112)。
    しかし最新の展開や著者の見通しを読むに、複製と多様性をなぜか両立させる遺伝(子)の制御構造の探究は、物理学・化学の知見を導入しながらも原理論に進む方向性は(少なくとも本書では)仄めかされておらず、今後の分子生物学の道のりの長さも感じさせる。

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    2023年11月27日
  • 遺伝子とは何か? 現代生命科学の新たな謎

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    現今、最大重要な科学事項であり、しかし理解が非常に難しい「遺伝子」について比較的分かりやすく解説された内容。特に歴史的に「遺伝子」についての研究の詳細を説いてくれているので素人には理解に役に立つ。
    生命科学が大きくに人間の生活、生命、歴史、思考そのものを変革しつつある時「遺伝子」という概念を自己の中にそれなりに明確に持つことが必須のものとして迫られている。

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    2022年05月18日
  • ウイルスは生きている

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    ウイルスの基本的な構造や性質を紹介すると同時に、ウイルスを含んだ新たな生命観について考察した本。

    ウイルスは時に人類とは対立する存在となってしまいます。しかし、本書で紹介されている胎盤形成の例のように、長い目で見れば、ヒトを含む生命は多くのウイルスからの恩恵を受けて進化してきている事を理解しました。

    生命はそれぞれ独立した存在ではなく、長い年月をかけて他の生物との合体や遺伝子の交換を経て進化し、育まれてきたことを教えてくれる良書でした。

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    2021年09月19日
  • ウイルスは生きている

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    ネタバレ

    めっちゃ面白い。地味な表紙に反して、惹き込まれた。

    どこからどこまでが、生命か。

    これは結局キメの問題なので、百人居たら百通りの線引きがある。

    が、ウィルスが割と移ろいゆくもので、我々も結構自由にいろんな機能を持ってなかったり、他者に依存してたり。

    そんな事例がてんこ盛りで、本当に興味深い。
    (しかも、知らない事が多かった!ポップサイエンス系の本はかなり読んでるけど)

    本棚でたまたま目について、コロナウイルスについての理解を深めようと手にとったけどこんなに面白いとは。

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    2020年10月02日
  • ウイルスは生きている

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    面白い!
    新型コロナウイルスがこうも人間を翻弄しているのはウイルス自身に何等かの意志があるのでは、という疑問から本書にたどり着いた。

    ウイルスは生きているのか 生物か物質か
    専門的な解説ではあるものの、分かりやすく、論点が整理されている。

    少なからず、ウイルスは生きていると思った。



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    2020年08月10日
  • ウイルスは生きている

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    専門的でありながら具体例が非常に分かりやすくて良い本。
    自分が大学生の頃に読みたかった。
    生物系の大学生、院生にぜひ読んで欲しい。
    加えて話題のコロナウイルスについても
    敵を知らず騒ぐのではなくまずは知ることも大切。

    本書を読んで最も衝撃を受けたこと。
    ウイルスは敵じゃないということ。

    むしろ生物、そしてヒトの進化にも大きな影響を及ぼしている。

    以下の具体例が特に素晴らしいと思った。
    細胞は部屋、細胞膜が壁、タンパク質を作るリボソームは3Dプリンター、そして住人はDNA。
    なんともわかりやすい。

    守られた快適な部屋に住んで好きなもの作り放題の3Dプリンターを持ったDNAに対してウイルスはレインコートだけをまとった家なき子。
    自己複製ができないから寄生して生きていくしかない。宿主を殺したら自分も死ぬ。

    今回のコロナウイルスのように危険なウイルスというのは宿主との関係性がわからずに大暴れしている状態。
    感染しても無症状の人がたくさんいるのはむしろウイルスとして正しい状態ということ。

    むしろヘルペスウイルスなんかは人を守る働きまでしている。

    また、インフルやコロナは手洗いの効果がある理由はエンベロープに包まれているからというのも初めて知った。脂質膜だから石鹸で溶ける。
    つまり石鹸で洗わないと水でいくら洗っても意味がない。
    ノロウイルスはエンベロープを持たないから手を洗っても意味がない。

    へー!と思うことがたくさんで面白かった。




     

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    2020年07月15日
  • ウイルスは生きている

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    【「ウイルスは生きている」・・・と僕は思う】(文中より引用)

    身近な存在でありながら一口では捉えがたい性質を持つウイルス。最新の研究を丁寧に紹介しながら、ウイルスとは、そして「生命」の定義とは何かについて思考を巡らせた作品。著者は、細胞構造機能学を専門とする中屋敷均。

    知っているようで知らないウイルスに関する知識を得つつ、つくづく自然界って摩訶不思議だなと痛感させられる一冊。特に代謝に関する著者の俯瞰的な指摘には思わず唸らざるを得ませんでした。薄いですが一気読み間違いなしの作品です。

    こういうご時世なので手にとってみましたが☆5つ

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    2020年05月18日
  • ウイルスは生きている

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    昨今の状況から、ウィルスは人類にとって単なる敵と見てしまっていた。ところがそれはウィルスの1つの側面であり、胎盤の進化等人への恩恵もある事がわかった。また、最新の研究から生物と見做せるとの考えやその不思議な振舞いは興味深く思った。簡潔な良書。‬

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    2020年05月06日
  • ウイルスは生きている

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    コロナウイルスの猛威に怯える今だからこそ、
    あえて「ウイルスってそもそも何だっけ?」に
    立ち戻ってみた。

    ウイルスと共存し、ともに進化する動物など
    生命とは?個とは?自明性を掘り崩される。

    ベイエリンクや、バーバラ・マクリントックなど
    優れた生物学者に共通する
    どんなにとんでもない実験結果も常識で判断しない
    姿勢なども示唆に富む。

    また読みたい。

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    2020年03月09日
  • ウイルスは生きている

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    細胞をもたない単純な姿のため非生物とされがちなウイルス。しかし「細胞」をもつとは言い難い共生細菌や遺伝子数が千を超える巨大ウイルスの発見で境界はぐらついてるとか。
    ウイルスとは何か,生命とは何かを問いかけるために提出された極めて重要な概念を「丸刈りのパラドックス」と呼んだり,なかなか親しみやすく書かれてる。なぜ「禿頭のパラドックス」にしなかったのかがちょっとだけ気になるけど(笑)
    “「ある中学生の髪がどこまで伸びたら丸刈りでなくなるのか」という問題を、本書では「丸刈りのパラドックス」と呼ぶことにする”p.56

    タンパク質を作るリボソームを高性能3Dプリンターに喩えたり,導入部分での比喩も分かりやすくて親切。
    そして部屋(細胞膜)の住人(DNA)は分身の術を会得していて,部屋にあるすべてのものの設計図も記憶している。この住人は分身の術を使うたびに部屋を2倍の大きさにして,二部屋に区切る。
    ウイルスは部屋も家財も持たない家なき子。
    不憫であるが実は逞しく,他人が住む部屋に侵入すると,自らの分身の術と設計図と,その部屋にある3Dプリンターを駆使してどんどん増えていき,あっという間に乗っ取ってしまう。
    最終的には作ったレインコートを羽織って部屋を壊して出ていく。

    スタンリーらによるTMVの結晶化の発見に絡めて問いかけられたテーマ,
    “ウイルスは純化するとただのタンパク質と核酸という分子になってしまう。しかし一方、生きた宿主の細胞に入るとあたかも生命体のように増殖し、進化する存在となる。…どちらにウイルスの本当の顔があるのか…本書の底流となるテーマでもある”p.50
    最後のあたりの力説で,著者なりの結論となってるんだけど,読んでて「ウイルスは生きてる,なるほど!」と感化されてしまった。いろんな境界生物がいるんだなあ。世界は奥が深い。

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    2017年08月09日
  • ウイルスは生きている

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    ネタバレ

    2016/5/19 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2017/9/27〜10/3

    これは面白い。帯に「新たな科学ミステリーの傑作が誕生」とあるが、看板に偽りなし。生物と無生物の間は本当に混沌としてきた。こういうったことに少しは関係ある仕事をしているが、不勉強で知らなかった。いやいや、生物(あるいはその周辺)は本当に思い白いなぁ。

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    2017年10月03日
  • 生命のからくり

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    ありきたりな表現で恐縮ですが、非常に興味深いものでした。生命は美しい、今、起きている様々な苦難も、驚くべきことも、ノイズのように見えることも、すべては生命の大きなリズムと流れの中にある。そういうことを思い浮かべました。
    核酸に内包された情報の保存と情報の変革のサイクルが機能し始めた時、「情報の蓄積システム」が地球上に現れ、それが「生命という現象」であり、最初の情報革命であった、そして、地球上の生物のうち、人類が文字情報を獲得し、保存と変革のサイクルを手中にしたとき、第2の情報革命が起きたとする本書は、人類の文明の歴史の中に、生命、DNAが刻むリズムに由来する何かを見てとります。本書が解き明かしていくDNAの二重らせん、陰と陽のリズム、「逸脱」「非調和」の織りなす生命のありようは、この宇宙の本質に想いを馳せさせてくれます。いい本でした。

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    2015年02月05日