友廣純のレビュー一覧

  • 転位宇宙  アトランティス・ジーン3

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    前半は「動」。後半は「静」。
    まるでジュラシックパークのようなワクワク感ある前半に比べ、後半は壮大な歴史や遺伝子についての説明が続く。これらの説明はもちろん重要(そして面白い)なんだけど、長いのです。
    それよりデヴィッドはどうなってるの!と気になったけど、ちゃんと話は着地してくれました。

    このシリーズでは、作者さんが「作家」に成長していくのが感じられて楽しかったなー。

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    2017年06月01日
  • 人類再生戦線  アトランティス・ジーン2 下

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    第一部(アトランティス・ジーン1)より展開が落ち着いて、ワクワク感は大きくなりました。
    落ち着いたと言っても、突拍子もない告白の連続。
    人類を救う究極の治療法には、さすがにビックリ。やめてよー。

    残酷で悲惨な状況もあるけど、胸が痛みません。あまりに現実味がなくて。
    第三部を読むのが楽しみです。

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    2017年06月01日
  • 第二進化  アトランティス・ジーン 下

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    ネタバレ

    映画化が決まっているそうで…。
    ザ・SF。ザ・ハリウッド。
    ここまで純粋にSFと言い切れる本は、初めて読んだ。

    初SFの上に登場人物の名前が変わる、年代が飛ぶ、場所が移動?
    私には ややこしくて、読んでたカフェで「うわぁーー」と叫びたくなりました。

    だけど、続きが気になるんだな。
    第二部へ進みます。

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    2017年05月02日
  • 解剖迷宮

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    昨今の小説の表紙絵の傾向に疑問を持つ一人です。
    この絵じゃかえって手に取りにくいんじゃ…云々。

    この本も、表紙絵&タイトルと、内容がミスマッチを起こしているかわいそうな例だと思います…美女が醜いシリアルキラーに切り刻まれるような古典ミステリを予感させてしまう出来ですが、内容は全く別です。「The resurrectionist」元題は復活師かな?

    南北戦争を背景とした人種差別と女性蔑視。いずれの歴史的差別問題を現代に掘り起こして(しまい)、苦悩する主人公。周囲は保身に走るばかりで味方も失い…と云う社会的な内容が濃いです。
    この表紙絵やミステリカテゴリに指示した人はちゃんと内容読んでますかね

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    2016年06月11日
  • ザリガニの鳴くところ

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     無防備で無邪気で、手に入れたと思ったらすり抜けられて、時には牙をむかれるのにどうしようもなく惹きつけられる。彼女は自然そのものだった。

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    2025年11月23日
  • ザリガニの鳴くところ

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    ネタバレ

    カイアの壮絶な人生。過酷な状況の中でも生き抜いていく姿がリアリティがあって引き込まれた。特に裁判のあたりからは臨場感があってどんどん読めた。が、少し長く感じた…。

    でも最後のどんでん返しがえ!?ってなって面白かった。そこが一番飲みどころだったかも。

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    2025年10月26日
  • ザリガニの鳴くところ

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    ネタバレ

    漢字の備忘録( ´_ゝ`)
    潟湖(せきこ)、櫓(やぐら)

    あーやっと読み終わった。時間かかった。

    まず湿地ってどんな場所なのか知らない、なんとかドリとかなんとかワシとかも知らない、
    というわけで情景を思い浮かべるのが激ムズから始まった。
    翻訳も直訳に近いような、スラスラと読めるような日本語にはなってなくてほんと頑張って読んだ、って感じ。

    野生の女、カイア。
    話しかける相手カモメ、隠れる時は四つ這いで移動、足にクギ刺さっても自然治癒。
    栄養取れてなさそうな食事ばっかしてたけど、それでよく175センチ?まで伸びたな。生命力すごい。

    そして結局犯人カイア。
    男装したり、おばあさんぽくして夜中

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    2025年10月10日
  • ザリガニの鳴くところ

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    家族に見捨てられながらも、広大な湿地でたったひとり生きる少女に、ある殺人の容疑がかかる-。

    初めてのディーリア・オーエンズsan。
    ようやくご縁があり、読むことができました。

    舞台は米国ノースカロライナ州の湿地帯。1969年に発見された死体と、1953年の”湿地の娘”の成長を追った2軸の展開。カイアの生い立ち、閉ざされたコミュニティ、ボーイフレンドたち。

    湿地帯の森林や潟湖(せきこ)などの自然の描写がとても美しく、とにかく悪い人はカイヤに近づかないで! と祈りながら読み進めました。

    裁判の結果は正直予想できてしまったのですが、最後の詩「ホタル」には胸を打たれました。

    ”愛もまた移ろう

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    2025年09月28日
  • ザリガニの鳴くところ

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    ジャンルとしてはミステリーとヒューマンドラマの融合で、湿地帯で発見された青年の遺体を巡る裁判と、湿地帯に住む孤独な少女カイアの成長・恋愛の2つの軸で進行します。

    ノースカロライナの湿地帯を舞台とした小説で、湿地帯とそこに息づく生物たちの美しい描写が印象的でした。作者のディーリア・オーエンズは動物学者でもあり、自然の描写へのこだわりにも納得です。

    自然界における野生の本能の美しさと恐ろしさが物語と交錯する、不思議な空気感が印象に残る一冊でした。

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    2025年08月10日
  • ひとりの双子

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    人間を人類して差別する社会の救われなさ。
    「ねえ、知ってた?ジュードは白人の女の子と友達になったりするのよ。そんな世の中になったのね。ねえ、あなたは知ってた?世界がそんなにも新しくなっていたなんて。」

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    2024年11月24日
  • ひとりの双子

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    地図にも載らないような小さな田舎町。肌の色が薄い黒人が暮らす町で生まれ育った2人は年頃になるとそこを飛び出して都会に向かった。1人は結婚に破れて娘を連れて故郷に戻り、もう1人は自分を偽って白人と結婚して娘をもうけ、家族や隣人を欺いて生きている。互いがどこにいるのか知らないまま、それぞれの娘同士が偶然出会ったことから、再び結びつけられる---
    苦しみながらも自分に向き合って生きてきた姉と家族だけでなく自分をも騙して生きる妹。
    私は肌の色による差別の本当のところを知らないので何とも言えないけど、アメリカでは根深いものがあって、それがこんな小説を生み出すほどのものなんだということが、何だかやるせない

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    2024年08月04日
  • ひとりの双子

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    アメリカの歴史的背景をアメリカ文学を通して知ってると、この本の重さが分かるのかなぁ。
    カラーブラインド、パッシング、人種的差別。
    島国の日本にはあまり馴染みがないもんだもんなぁ。
    むらはちぶーとか、身分制度ーとか、そんなのを頼りに読むには、浅い気がする。
    なので、勉強不足のわたしには星3個。物語は特に山場があるわけでもないので、たんたんとすすんでいく。

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    2024年06月26日
  • ひとりの双子

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    日本に生まれ育った人は、大抵見た目で人種を判断している。白人に見えれば白人だと思う。しかし人種というものに科学的根拠はなく、人間を人種で分けることは意味がないどころか危険なことだと考える人も増えている。アメリカでも現在はそうだろう。
    しかし、ほんの少し前まではそうではなかった。
    ジム・クロウ法(ワンドロップルール)により、一滴でも黒人の血が入れば、黒人と決まっていた。それがいかに個人や社会に浸透していて、人々を苦しめ、混乱させたかをリアルに感じられる物語だった。
    見た目はそっくり、ということは見た目はほぼ白人だった双子が一人は白人(に成りすました、と描かれる)、一人は黒人のまま生きる。それが、

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    2023年10月15日
  • ひとりの双子

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    ネタバレ

    おもしろかった。黒人差別について、あまり詳しく考えたことも知ることもなかったから、こんなに差別が浸透していた過去の現実に、読んでいて刺激された。
    白人として扱われたい黒人、男性になりたい女性、ひとつの場所に留まりたくても留まらない人、逆に留まってしまう人。何者かになりたくてみんながもがいていて、人生の長い時間をかけて自分と向き合いながら、最終的に選んできた選択の上の運命とぶつかる過程が強くて綺麗だった。

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    2023年06月20日
  • ひとりの双子

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    アメリカ南部のマラードは、白人のように色の白い黒人が住む町だった。地図にも載らないほど小さなその町に住む美しい双子の姉妹デジレーとステラは、16歳のとき町が記念日の行事に浮かれている間に二人で家出をする。決して戻ることはないと思っていたが数年後、姉のデジレーは幼い子どもを連れて町へ帰ってくる。その子はデジレーには似ず、黒い肌の娘だった。
    妹のステラは、白人として生きようと姉も過去の一切も捨て金持ちの白人男性と結婚していた。互いの今を知らずに、それぞれの場所で生きる双子だったが、その娘たちが偶然に出会う。

    アメリカ建国以降続く人種の問題だけでなく、性同一性障害やDVなど、さまざまな社会問題をバ

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    2023年05月07日
  • ひとりの双子

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    SL 2023.2.10-2023.2.13
    双子の姉妹の物語。
    その娘たちの物語。
    人種差別、性自認、貧富の差。
    今の日本に生きるわたしには深く理解できないことも多かったけど、しみじみとした味わいがある。

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    2023年02月13日
  • ひとりの双子

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    ネタバレ

    色の薄い2人の黒人が故郷を飛び出す。
    一方は黒人と結婚して故郷に帰り、もう一方は白人として暮らし白人と結婚して裕福に。
    そしてその子供たちは、トランジェンダーの恋人を持ち、自分の本当の姿を見失う。

    昔のアメリカに強く残る人種差別を濃く書かれた一冊。
    白人になりすましたステラは、裕福に暮らせるけど秘密のせいで私生活や娘との関係が上手くいかず元の家族とも疎遠に…
    一方のディジーは、真っ黒な子供を産み元夫からの暴力に晒されたが、娘や恋人や母親と良好な関係が築いた。
    ちょっと悲しいのが、ディジーは娘に秘密を作らなかったけど、娘はディジーに秘密を作ったこと。

    なんだか2人とも報われない…
    ちょっと不

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    2023年01月12日
  • ひとりの双子

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    ネタバレ

    後半が面白かった。
    黒人のお母さんと、白人のお父さんの間に生まれた子どもは、黒人という扱いを受けることに驚いた。
    見た目が白人でも、実は黒人の血を引いているというだけで、ネガティブな感じになるのは衝撃だった。

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    2022年09月20日
  • ひとりの双子

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    「白い黒人」と呼ばれる人々の属性への拘りとその重さ。ここに出てくる人々の真剣さが、ずっしりくる小説。
    書き手の真面目さが、最初から最後まで続くので、途中息抜きがしたくなった。

    肩が凝りました。小説として、どこかで力を抜いてほしかったな。

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    2022年09月14日
  • ひとりの双子

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    肌の薄い黒人の双子の姉妹の話。ひとりは白人として生きる道を選び、もうひとりは自分より肌の黒い黒人と結婚する。

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    2022年09月14日