友廣純のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
The Vanishing Half -消えゆく片割れ-と題された本作。
マラードという地図にも載らない小さな町に生まれたデジレーとステラの双子の物語。
マラードは肌の色の薄さで評価される町である。その背景には、黒人の血が一滴でも入っていれば黒人であると判断された歴史にあり、その意識が人々に刷り込まれてしまっている。
それでいうとデジレーとステラは見た目は白人の黒人であり、それによって様々な耐え難い出来事を経験する。それに耐えかねていよいよ家出し、結果2人はその性格から全く別の人生を歩むことになる。デジレーは自分のありのままを曝け出し思うままに、ステラは自分を隠して生きていく。
そしてそれぞれ -
-
-
-
Posted by ブクログ
伊勢に旅行してるときに読んだ。
だからかザリガニというより伊勢海老のイメージで読んでた。
伊勢の他にも丸山千枚田を見に、同じ三重県の熊野市にも行った。そこは、道中自然が間近に感じられる。熊野古道としても有名で、何かしら動物が出てきそうな雰囲気。特に熊は出てこないか、ずっと怖かった。
でも、カイアにとっては自然はそうではない。
どちらかというと作中には海辺の生き物が多く登場するが、とにかくカイアにとってはずっと自然が拠り所だった。
そのことを根底に読むと凄く納得のいく話だった。最後まで読み応えがあった。
特に終わり方と表紙は綺麗。どちらも心にジーンとくる。
-
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
ザリガニの鳴くところ
著者:ディーリア・オーエンズ
2019年・2020年アメリカでいちばん売れた本という肩書が気になり手に取った小説。
とにかく物語の重厚感に圧倒された。
ノースカロライナ州の湿地で発見された死体を巡る法廷ミステリーが主軸であるものの、
湿地に1人残された主人公の成長譚や、貧乏白人を描く社会差別、DV、三角関係の恋愛小説と、色々な切り口で物語を楽しめた。
また、野生動物学者である著者の自然描写が美しい。
ーーーーーーーーーー
潟湖には、生命と死のにおいが同時に漂っていた。成長する有機体と、腐敗する有機体が交じり合ったにおい。カエルが嗄れた声で鳴いていた。カイアは -
-
-
-
Posted by ブクログ
素晴らしい本との出会いをありがとうございました。自然描写が繊細、細やかでカイアと一緒に湿地や沼地や歩いたりボートに乗っている気分にさせられました。
ミステリー小説としてだけてはなく、差別、偏見、人権問題、自然破壊等の社会問題にも切込み、学ぶべきことが多い小説でした。
また、人間と自然界の比較において後尾や優劣表現等の多くの行動の中で似ているところがあまりにも多く、生物として大きく捉えた視点に興味を寄せられました。
最後の結末は、ショックでしたが、自然界の摂理であり、生き物としての本能なのかもしれません。湿地の少女よ、安らかに眠って下さい。 -
-
-