友廣純のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
長編映画を観終えたような、余韻のある作品。
湿地の少女カイアは親に捨てられ、村社会で疎外されながらも広大な自然や動物、それに数少ない人々との繋がりによって孤独と向き合いながらも逞しく生きて行く。
とにかく情景描写が素晴らしく、文字を追いながらも頭の中はすっかりノースカロライナの湿地帯にいるかのようで、その世界観に思い切り浸ることが出来た。
同時に、殺人事件の容疑者となるカイア。サスペンス要素を取り入れたストーリ展開の行方も気になり、ページを繰る手が止まらなかった。
究極な孤独の中に在る時でしか得られない「愛」や「希望」が作り出す美しい世界。突き抜けた才能を持つ人々もそういう孤独の中で苦悩する。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルと雰囲気で面白そうだなーと思ってたのでやっと読めて良かった〜
最初は海外小説にありがちで固有名詞が全然頭に入ってこないし、ノースカロライナ?の湿地??1950-60年代のアメリカの文化的歴史的背景も分からないので読んでても文章が頭のなかで滑ってたんですが、頭のなかに入るようになってからは一気に面白くなってきました。
A面B面で話が進む展開大好きなのでA面とB面が交わってからはもう読む手が止まらなかったです。早く読みたい。仕事してる場合ではない!!
ノースカロライナの湿地帯の美しい自然や野生動物たちの強かさなどの描写が素敵だった。
是非実写映画も観てみたいなぁ!
カイアの強さ、美しさ -
Posted by ブクログ
海外文学デビュー!
初めての海外文学がこの本でよかったと心から感じた。
ジェイク(カイア父)も途中まではやり直そうとする気を見せていたのに…憎めないところではある。
カイアがハニーと言われたところで少し 良かった、ヨシッって思っちゃった笑
カイアの私はあなたの恋人になったの?のシーンがとにかく好き。14歳でこんな大人びたエロい言葉言えるの?って凄く舞い上がった。
私だったら湿地で何かを探求して出版とかすることができない。自分の強みを自覚して貫くことが難しいのに湿地で一人の力で成し遂げるカイアの強い心に関心をもった。
そして、ジョディ(カイア兄)にもう一度再会することができて良かった
結 -
Posted by ブクログ
The Vanishing Half -消えゆく片割れ-と題された本作。
マラードという地図にも載らない小さな町に生まれたデジレーとステラの双子の物語。
マラードは肌の色の薄さで評価される町である。その背景には、黒人の血が一滴でも入っていれば黒人であると判断された歴史にあり、その意識が人々に刷り込まれてしまっている。
それでいうとデジレーとステラは見た目は白人の黒人であり、それによって様々な耐え難い出来事を経験する。それに耐えかねていよいよ家出し、結果2人はその性格から全く別の人生を歩むことになる。デジレーは自分のありのままを曝け出し思うままに、ステラは自分を隠して生きていく。
そしてそれぞれ -
Posted by ブクログ
伊勢に旅行してるときに読んだ。
だからかザリガニというより伊勢海老のイメージで読んでた。
伊勢の他にも丸山千枚田を見に、同じ三重県の熊野市にも行った。そこは、道中自然が間近に感じられる。熊野古道としても有名で、何かしら動物が出てきそうな雰囲気。特に熊は出てこないか、ずっと怖かった。
でも、カイアにとっては自然はそうではない。
どちらかというと作中には海辺の生き物が多く登場するが、とにかくカイアにとってはずっと自然が拠り所だった。
そのことを根底に読むと凄く納得のいく話だった。最後まで読み応えがあった。
特に終わり方と表紙は綺麗。どちらも心にジーンとくる。
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Posted by ブクログ
ネタバレ幼い一人の女の子の四半世紀と、十数年後に起こった殺人事件が交互に展開される小説。
カイアの壮絶な人生を通して、人種差別、裏切り、貧困、戦争にまつわる話なども絡んでいてなかなかに複雑。
飢えをしのぐため、あの手この手でサバイバル生活を送るカイアは本当にたくましい。
テイトとチェイスの2人の男性との恋愛模様も見所。特にテイト…テイトの気持ちも分かるけど、テイトがカイアを「住む世界が違う」とあそこで見放していなければ、彼女は罪を犯さなかったのではないかと思ってしまう。
チェイスと出会うこともなく、「殺さなければ生きていけない」という決断にも至らなかったと思う。
裁判中、優秀な弁護士の元無罪になったが -
Posted by ブクログ
素晴らしい本との出会いをありがとうございました。自然描写が繊細、細やかでカイアと一緒に湿地や沼地や歩いたりボートに乗っている気分にさせられました。
ミステリー小説としてだけてはなく、差別、偏見、人権問題、自然破壊等の社会問題にも切込み、学ぶべきことが多い小説でした。
また、人間と自然界の比較において後尾や優劣表現等の多くの行動の中で似ているところがあまりにも多く、生物として大きく捉えた視点に興味を寄せられました。
最後の結末は、ショックでしたが、自然界の摂理であり、生き物としての本能なのかもしれません。湿地の少女よ、安らかに眠って下さい。