蔵前仁一のレビュー一覧
-
購入済み
あつい
途中から旅のお話よりも本の制作について書かれていて、あれ?って感じだったけど、作者が自分の旅を通して感じたことを本にしていく過程、本制作に対する考え(会社を大きくするというよりかは自分が書きたいものを書いて読者にも同じように楽しんでほしいという方針)、1冊の本ができるまで、そして仕事として本を発行していく大変さなどものすごく伝わってきた。制作側ではこんなドラマがあってノルマがあって、本当に色々な人の思いがあって、薄い雑誌1冊だとしても簡単なことではないのだな。
-
Posted by ブクログ
自由な旅ができた時代。いまみたいに、GoogleマップもスマホもWi-Fiもない。その時は、まだ国や地域の経済成長も今よりずっと緩やかで、米ソ冷戦時代になっては終わりつつあってもそれは
ベルリンの壁という強固なものがなくなったりしたけど、まだより旅する自由が広がった感じだった。まさかアフガニスタンのバーミヤンがなくなってしまうとか、シリアの遺跡が破壊されたり、一瞬でワールドトレードセンターのツインビルが崩壊したるするとは思わなかった。でも実はそれよりずっと前からチベットののお寺や僧院は一瞬の砲撃で破壊されていたので、
まさかなくなるとへ!とは本当には思ってなかったはず。いつも準備や心の受け皿ふ -
Posted by ブクログ
リニューアルされる前の本を、一度パラパラとめくった覚えがあったのだけれど、じっくり読んだことはなかったので購入。
文句なしに面白いです。
面白いイラスト&読み応えのある文章、面白くてあっという間に読んでしまった。編集の切り口(旅行エッセイにありがちな、場所ごとや時間軸での話ではなく、物事別)もわかりやすくて良いです。
バックパッカーでなくても、十分に楽しめる内容だし、インドに行く人&行った人のためになる本だと思う。
この本で、著者が「旅行人」を立ち上げた人だと知りました。
旅行人の本に結構お世話になってたので、「ああ、この人だったのか…」と妙に納得しました(笑)。 -
Posted by ブクログ
バランス感覚の優れた人。想像以上に面白かった。 「旅行人」というガイドブックを創刊した人物として、少し前から気になっていた。読んでみて著者の蔵前仁一さんは、非常にバランスの取れた人だという印象を持ちました。それは、一昔前馬鹿にされていた「地球の歩き方」というガイドブックに対する態度でわかると思います。かれは、ガイドブックは旅の補助的な道具として使えば非常によいものだといっていて、いわゆるミーハーな「地球の歩き方」を携える旅行者と程よい距離感を保っています。著者も上手にそのガイドブックを使っていたのでしょう。この本を読む前は、もう少し独善的で行動力のある人なのかなぁとおもっていましたが、少し力
-
Posted by ブクログ
蔵前仁一(1956年~)氏は、慶大法学部卒業後、1986年にインド旅行の体験をイラスト入りで綴った『ゴーゴー・インド』で作家としてデビューし、その後長年、バックパッカー向けの雑誌「旅行人」(1993~2011年、前身の「遊星通信」は1988年~)を主宰した、バックパッカーの間で知らない人はまずいないイラストレーター、旅行作家、編集者。
本書は、1998年に刊行された『各駅停車で行こう』を改題・加筆し、2003年に文庫化されたもの。
内容は、著者得意の旅(大半はアジアとアフリカ)のエピソードを綴ったエッセイ集である。
私は、若いときに少々バックパッカー的な旅をし、その後仕事で海外駐在も経験したシ