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500倍の料金をふっかけ、ニセの耳アカを見せて、耳掃除を強要する男。寒いからと牛に抱きついて眠る人。巨大な木製タンス状のコピー機。バス後部に命がけでへばりついて無賃乗車する人。便器用の水で作られるコーヒー……。やはり世界は驚異に満ちているのだった。旅の達人による珠玉のエッセイ全75編。
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Posted by ブクログ
蔵前仁一(1956年~)氏は、慶大法学部卒業後、1986年にインド旅行の体験をイラスト入りで綴った『ゴーゴー・インド』で作家としてデビューし、その後長年、バックパッカー向けの雑誌「旅行人」(1993~2011年、前身の「遊星通信」は1988年~)を主宰した、バックパッカーの間で知らない人はまずいない...続きを読むイラストレーター、旅行作家、編集者。 本書は、1998年に刊行された『各駅停車で行こう』を改題・加筆し、2003年に文庫化されたもの。 内容は、著者得意の旅(大半はアジアとアフリカ)のエピソードを綴ったエッセイ集である。 私は、若いときに少々バックパッカー的な旅をし、その後仕事で海外駐在も経験したシニア年代で、ときに頷きながら、また、ときに爆笑しながら、リラックスして楽しむことができたが、最も印象に残ったのは、最後の「何のためにならなくてもいいのだ」という一編である。 そこにはこんなことが書かれている。 「旅に出て、こうならなきゃ旅じゃないよ、とか、そんなのは旅じゃないね、などというセリフは正直いってうんざりなのだ。・・・旅に決まったかたちなどありはしないのだ。われわれの人生に、かくあらねばならないというかたちや目的があるだろうか? 人の役に立つ人生があればそれでよいし、人を感動させられる人生があればそれもよい。だけど、そんなことできない人に人生がないのかといえば、やっぱりある。人はそれでも生き、生活する。旅だってそうだと僕は思う。どういうふうに旅しようが、パスポートを持って外国を歩けばそれは「海外旅行」だし、日本国内を歩けば「国内旅行」だ。・・・僕がそこで願うことはかなり単純だ。人に迷惑をかけず、そして無事でいること。それだけである。でも、これって当たり前なんじゃないかと思うんだが、それでもまだ、旅に出て何になるんですか? と質問したいかね。何かのためになる旅があれば、それはそれで結構。人類の発展に寄与するのもよし、世界平和に貢献できればなお結構。だが、何かのためにならなきゃいけないという考え方を押し付けるのはもうやめてくれないか。自分のために旅をしています、自分が楽しいから旅をしていますとしか僕にはいいようがないんだよ。」 また、その一編には、「ガンジス川の畔の火葬を見て、自分の心が何か変化するのではないかと期待していたが何も変わらなかった」という、ある読者の言葉が出てくるのだが、私は、人生後半に入った今、海外で一番見たいものは「ガンジス川の畔の火葬」である。 充分に笑わせてもらった最後に、本質的なことを考えさせられた一冊であった。 (2025年3月了)
読書録「いつも旅のことばかり考えていた」4 著者 蔵前仁一 出版 幻冬舎 p64より引用 “そう、インドでは手近にいる従業員がとり あえず掃除をしてなんとか処置する、などと いった便宜的な方法はありえないのである。 カースト制度のせいで、掃除をする身分以外 の人間は掃除などは決してしない。” ...続きを読む目次から抜粋引用 “機内食の食器 ベトナム土産 牛と抱き合う 両替の話 バックパッカーとは何ぞや” グラフィックデザイナーで旅人である著者 による、旅にまつわる出来事などを記した エッセイ集。 1998年に刊行された「各駅停車で行こう」改 題・加筆文庫版。 インドの列車でのコーヒーについてから読 者の質問への答えまで、自筆のイラストを添 えて書かれています。 上記の引用は、インドで著者が入ったレス トランでの珍事についての一節。 著者夫婦が座った後ろの席に、ウンコがして あったそうです。ソファの上でするなんて、 しているヒトもしにくいだけでしょうに…。 それにしても、さっさと掃除をすることも許 されない身分の人がいるとは、カースト制度 は難しいもののようです。 売ってあるミネラルウォーターの中身の量 が一本ずつ違っていたり、正体の分からない 獣の焼き肉が売られていたりと、読んでいる だけでも驚くような話が多く書かれています。 安全なものかどうかを判別する、しっかりと した眼力が無ければ、無事に日本に帰ってく ることも難しそうですね。 ーーーーー
蔵前さん珠玉のエッセイ75本。 世界を旅するのがえらいんじゃない。じんせいすきにいきんしゃい!! なんだろう、この人の本はえらそばってなくてほんまにいい。 人生の達観!?
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