クレイトン・M・クリステンセンのレビュー一覧
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ネタバレ◆イノベーションの主要な概念
①破壊的イノベーションの理論
②資源・プロセス・価値基準の理論
③ジョブ理論
④バリューチェーン進化の理論
⑤経験の学校の理論
⑥創発的戦略の理論
⑦動機付け/能力の枠組み
◆概要
既存の企業と新規参入企業の社内外環境の違いから、既存企業がハイエンド向けの持続的イノベーションに囚われると同時に、新規参入企業が、ローエンド向けの破壊的イノベーションに取り組むのかを、更に航空機、教育、医療、通信、半導体業界の事例から、理論と対応指針を解説
◆考察
・組織の判断は資源・プロセス・価値基準に則って合理的になされるからこそ破壊的イノベーションが生まれるスキが生じてしまう -
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ネタバレイノベーションのジレンマの続編で、ジレンマを解決するための指針をまとめたもの。怖いのは、合理的な計画や判断が自らを破滅させるという前提があるということ。決して間違っていないにも関わらず破滅へ進んでしまう。気になるテーマはいくつもあるが、2点に絞る
1点目は顧客を分析するのではなく「状況」を分析するというもの。顧客で分析すると、同じ属性の顧客をみつけるようになってしまう。本来、顧客が持つ課題を解決するのだが、手段が目的となってしまう。だからクリステンセンは常に顧客の「状況」を分析するように示唆している。実に的確だ
2点目は人材。マネージャを選ぶ際に何を解決してきたではなく、何の問題に取り組んで -
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イノベーションを起こせる企業と起こせない企業、その謎の解明の長い物語の最終解にあたる本書ですが、前2冊を補完するような内容になっています。ので、本書から読むのでしたら、付録に前2冊での主要な概念が載っていますので、そちらを理解してから読まれることをお勧めします。
しかしながら、1冊目「イノベーションのジレンマ」で既存企業は新興の破壊的イノベーションに勝てない理由を明確にされ「じゃあ、どうすれば良いの?」と絶望を感じました。2冊目「イノベーションの解」でその解への希望を持ちそれでもその困難さにぞっとしました。さらに「解」に踏み込んだ3冊目の本書で大分すっきりしたと思います。イノベーションを起こす -
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『イノベーションのジレンマ』では大企業がイノベーションを行えない理由、『イノベーションへの解』がイノベーションを起す理論だったのに対して、企業や業界に着目してイノベーションを分析的に見る観察眼の指南書、前半が分析方法を説明し、後半がその分析方法を用いた教育、航空、半導体、通信などの業界の分析の実例、前半がことのほか私には難解でした。
以下メモ的抜書き
RVP理論:資源・プロセス・価値基準が合わさって企業の組織としての強み、弱み、死角を決定。VCE理論:バリューチェーン進化の理論、統合化を進めてほとんどの活動を社内で行うもしくは狭い範囲の活動に特化集中して、それ以外の付加価値活動を他の企業に提 -
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前作は、なぜイノベーションが起きない(起せない)かについての考察だったのに対して、本作はイノベーションの起し方についての指南を欧米そして日本企業の様々な事例を持ち出して解説する。ソニーのトランジスタラジオがエルビスを聞きたい若者(本書でいうところの無消費者)に売れたとき、販売ルートまで変化していたことに驚きましたが、製品だけではなく販売ルートにもイノベーションがあると納得。
本書を荒っぽく要約すると、無消費者(用件を抱えているものの既存の方法は高すぎる)もしくはローエンドをターゲットとし、現在の事業が十分に収益のあるときから新規事業(イノベーション)を立ち上げる。販売ルートも合わせて既存の方法 -
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前作「イノベーションのジレンマ」の実践編との位置づけ。「ジレンマ」では、合理的な判断を重ねた優良企業が、その合理性ゆえに破壊者に敗北していく様子をドラマチックに描いた非常にユニークな内容であったが、本書では新市場型破壊という陳腐な概念が持ち込まれ、より広い状況に対応する理論となっている。それだけに前作ほどのインパクトが薄れた印象。
独特の用語を用いているので惑わされるが、片付けたい用事=潜在顧客ニーズの解決を優先せよ、製品ライフサイクルの初期には相互依存型アーキテクチャ=内部摺り合わせが有効、など言っていることは至極常識的なことばかりである。
それでも6章以降は経営戦略に必要な考え方が極めて論 -
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クリステンセンのイノベーションシリーズの完結編。
「イノベーションのジレンマ」、「イノベーションへの解」に続く作品です。
解説によれば「イノベーションのジレンマ」は破壊的イノベーションに直面した優良企業は正しい経営を行っていたにもかかわらず敗れ去ってしまうことを解説しています。「イノベーションへの解」はその破壊的イノベーションを起こすためにはどうしたらよいか、それを構築するための戦術指南書といっています。そして本書「イノベーションの最終解」は破壊的イノベーションの兆しを見つけて次に起こることを見通すための兵法書といっています。
本書の前半はその見通すためのツールについて説明されており、後 -
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これまでで最も感銘を受けたビジネス書は?と問われれば、「イノベーションのジレンマ」と答えることにしている。大きな成功をおさめた企業が、その成功のゆえに、リソース配分を成功事業の維持発展につぎ込むという合理的判断をせざるをえず、破壊的新規サービスには自ら乗り出せない。しかし、技術の進歩による破壊的新規サービスの利便性向上と、同時に成功既存事業に対する顧客の満足度が一定レベル以上増加しないことから、やがては破壊的新規サービスが成功既存事業を逆転し、市場を奪う。
本書はこのイノベーションのジレンマを、新規事業者の立場にたって、既存成功事業者に挑む際の具体的な戦略について解説している。内容はもちろん -