未須本有生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かった!
技術者視点のお仕事小説…って言うと簡単にまとめすぎになっちゃうけど。自衛隊の戦闘機開発に携わる、航空機メーカーの技術者達のシリーズ3作目。
私自身は、「あるものでなんとかすればいいんじゃない?なんとかならなかったら諦めればいいんじゃない?」って考えちゃう、ものづくり気質から程遠い人間なんだけど、そんな私でも楽しめる。
今回はサスペンス要素はかなり後半になって展開したけど、むしろそこまでの開発の経緯描写の方が、完全文系の私には新鮮で面白い。
自衛隊関連だと、「愛する人の為に国を守る!」みたいなアツイ展開になりがちだし、それはそれで描き方によって面白いんだけど、この方の作品はその辺は -
Posted by ブクログ
航空機の設計者だった経験が実に生かされている。
ドローンが、実際の偵察につかわれる。
四つのプロペラで ティルトローターにする。
偵察用の基準として、
巡航速度100キロ、滞空時間1時間、
ペイロード10km,上昇限度1万フィート。
本体の全長全幅が、1m以内。
電動モーター、リチウムポリマーバッテリー。
この規格を作るために ティルトローターとしたが
プロペラが平行のために、失速する。
またティルトローターが 垂直上昇から飛行に、
変わる時にトラブルが起こりやすい。
技術的なポイントは実におもしろいが、
残念ながら、物語としては チャっちいなぁ。
自分を無視されたということと
借金のか -
Posted by ブクログ
脱サラした人が組織の悪い部分をさらけ出した本。
倉崎と神階、両極端の二人が著者の分身となって物語を作りだす。
自分も脱サラ組なので、著者が言わんとしていることは非常に共感できた。(ちょっと過激な部分もあったが)
(例)
「会社をやめられる人は、会社をやめられない人よりも優秀だと思いますよ。」
製造物の欠陥を認識しながら、それを隠蔽し、お外にだす。ただ、その欠陥は特定の状況下では発生しないから大丈夫だろう。
働いていたメーカで全く同じことをしていたようで。
私は、特定の状況下で発生した不具合を解決する仕事をしたが、本当に嫌な仕事だった。嘘を嘘で隠す…。
こういう経験があったからこそ