あらすじ
エンジンメーカーで超音速エンジンプロジェクトが始動。本庄たち開発チームの奮闘で、国産初のアフターバーナーエンジンは最終の燃焼試験を迎えた。だが、試験終了直前に爆発が生じ、若手技術者が死亡。本庄は左遷され、プロジェクトは中止となる。チームは爆発原因を突き止めようと独自の調査を……。数々の妨害工作を叡智で乗り越え、エンジン完成のため死力を尽くす誇り高き技術者たちの熱き闘い。
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Posted by ブクログ
衝撃的なシーンから始まる本作だが、題名を見たときには、「あれ?TF-1のエンジンは輸入だったよなあ?」だったが、ネタばらしがこの作品のテーマの国産アフターバーナー付エンジンだったのね。しかも、HASが絡んでくる。もちろん、TF-1(TF-X)も。
物作りにかける情熱系小説はいいね。好みだ。
Posted by ブクログ
未須本さんの単行本は今のところ全部読んでいるけれど、技術者の立場から書かれていて、飛行機が好きな人、ものづくりが好きな人には特におすすめ。
ワクワクする。
会社組織の話でもあるのでこういう上司いるなぁ、とか、こういう細かい手順面倒くさいよね、みたいな部分がリアルでおかしくなってしまう。同時に、こういう人達と働いたらやりがいあるんだろうな、っていう夢もある。
誰か一人ヒーローが活躍するのではなくて、それぞれの登場人物が自分の出来る事を地道にやって、報われるところが好き。
Posted by ブクログ
作者の4作目。
今回は飛行機ではなく飛行機のエンジンに描写を当てた作品。
国産初のアフターバーナーエンジンを開発。最終の燃焼試験中に大爆発を起こし若手技術者が死亡してしまいプロジェクトは中止。エンジニア達の熱き想いの物語。
Posted by ブクログ
エンジンメーカーで戦闘機用の新しいエンジンの開発が始まった。
アフターバーナーを20分動作させる試験で突然爆発事故が発生、プロジェクトは解散間際に追い込まれる。
責任者は閑職に追いやられ、プロマネは責任を取らず居座っている。
散り散りになったメンバーは亡くなった技術者のためにもプロジェクト再開に向け準備を進める。
技術者たちの熱い思いで新しいエンジンを積んだ機が離陸する?
Posted by ブクログ
日本発の戦闘機用エンジンの技術開発を舞台にした小説。アメリカからの技術供与でライセンス生産を進める上司と、日本独自の技術取得に向けて自主開発を目指す技術者達の対立や、その中で起こる事故をストーリーの軸に、ジェットエンジンの開発とはどんなものかという点も俯瞰的に描いています。著者はかつて航空機の設計に携わった技術者だけあって、開発の現場の描写が非常にリアルであり、またジェットエンジンとはどういうしくみで動いているのか等についても読んでいるうちに理解できるようになっています。
文庫で250ページほどのボリュームなので、スッと読み切れます。これを読んでフィーリングが合えば、未須本氏の他の長編も手に取ってみるのもいいのでは。