菊池光のレビュー一覧
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ネタバレ競馬シリーズ10作目。
二組の父と息子の話。
息子をコントロールしようとする父親たちと、
父のもとから逃れた息子とその影響下にあることもよくわかっていない息子。
車の事故で骨折をした父の代わりに、
厩舎を管理することになったニールは、突然誘拐される。
経験のない若者を騎手として優勝馬に乗せてダービーに出せ、と脅される。
厩舎を守るために受け入れたニールだったが、
若者は生意気で鼻持ちならず馬丁頭や馬丁たちともめる。
もちろん、そう簡単に実績のない騎手を優勝場に乗せるわけにはいかず…。
ミステリーというよりは、
若者の父との葛藤、そして成長物語だろう。
父親たちが二人とも死んでしまう、とい -
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ネタバレ競馬シリーズ8作目。
騎手のケリイは調教師と共に査問委員会に呼ばれ、
八百長レースをしたとして、免許をはく奪される。
調教師の娘が、意気消沈している父親を助けてほしいと言いにきて、
身に覚えのないケリイは、
査問委員や召喚された証人たちを調べ始める。
イギリスの競馬は上流階級からはじまったため、
階級社会を色濃く映し出している。
馬主や調教師にとって、騎手や馬丁はまともに相手にする人間ではない。
それゆえ、ケリイが馬主や調教師に嫌われないように、
自分が大学を卒業したことは秘密にしていた。
興味深い。
女性が狂人になってしまったり、
鞭打ちクラブが脅迫のネタだったりと、
ちょっとミステリ -
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イギリスの作家「ジャック・ヒギンズ」の冒険小説『鷲は舞い降りた(原題:The Eagle Has Landed)〔完全版〕』を読みました。
「ディック・フランシス」、「コリン・デクスター」、「ボブ・ラングレー」に続き、イギリス作家の作品です。
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鷲は舞い降りた!
「ヒトラー」の密命を帯びて、イギリスの東部、ノーフォークの一寒村に降り立ったドイツ落下傘部隊の精鋭たち。
歴戦の勇士「シュタイナ中佐」率いる部隊員たちの使命とは、ここで週末を過ごす予定の「チャーチル首相」の誘拐だった!
イギリス兵になりすました部隊員たちは着々と計画を進行させていく…使 -
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イギリスの作家「ディック・フランシス」の長篇ミステリ作品『興奮(原題:For Kicks)』を読みました。
「ディック・フランシス」作品は今年4月に読んだ『勝利』以来ですね。
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〔競馬シリーズ〕
最近イギリスの障害レースでは思いがけない大穴が十回以上も続出した。
番狂わせを演じた馬には興奮剤投与の形跡が明白であったが、証拠が発見されなかった。そこにはどんなからくりがあるのか?
事件の解明を依頼された牧場経営者「ローク」は、厩務員に身をやつして、黒い霧の調査に乗り出した!
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競馬シリーズの第3作目 -
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ネタバレ競馬シリーズ5作目。
ヘンリィは伯爵の跡継ぎでありながら、
金持ちの娘と結婚させようとする家族への反骨心からか、
馬と飛行機を愛する気持ちからか、
周りの反対を振り切って競走馬の空輸に同乗し馬を引き渡す仕事につく。
貴族階級を敵視し、暴力をふるってくる同僚とやりあいながら、
仕事を続けているうちに、
ミラノで恋に落ち、また、友人の不正に気が付く。
ハッピーエンド好きでバッドエンドが好きではないが、
この話は「エンド」すらない。
ヘンリィはどうにか大型飛行機を操縦して無事着陸したが、
銃で撃たれた恋人の生死もわからぬまま、話が終わってしまった。
ひどすぎる。
競走馬をヨーロッパへ、南米へ -
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競馬ミステリー小説と言えば…
この方…………!元競馬騎手でもある!
巨匠ディッッック・フランシス!!
はいよ〜!シルバぁぁぁぁ〜!!
あらすじ
最近イギリスの障害レースでは思いがけない大穴が十回以上も続出した。番狂わせを演じた馬には興奮剤投与の形跡が明白であったが、証拠が発見されなかった。そこにはどんなからくりがあるのか? 事件の解明を依頼された牧場経営者ロークは、厩務員に身をやつして、黒い霧の調査に乗り出した!
………読み終えてひと言!
面白い!!男心をくすぐる!ハードボイルド臭!
題名どおり興奮したじゃあ〜ないか!!
内容は競馬の話になっているのですが!
しかも!レースがメ -
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イギリスの作家「ディック・フランシス」の長篇ミステリ作品『勝利(原題:Shattered)』を読みました。
「ディック・フランシス」と「フェリックス・フランシス」の父子共著の作品『祝宴』に続き、競馬シリーズの作品です。
-----story-------------
真冬の寒い日、レース場で起きた惨劇に観客たちは凍りついた。
目の前で騎手が落馬し、馬に押しつぶされて死亡したのだ。
友の突然の死に、哀しみにくれるガラス職人の「ローガン」だったが、まもなく彼のもとに一本のビデオテープが届く。
それは友が命を賭して彼に遺したものだった。
が、中身をたしかめる間もなく、押し入った何者かにより、テー -
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大穴が続出する障害レース。
興奮剤投与の疑いが!
はたしてその方法とは?!
ディック・フランシスの『競馬シリーズ』初読みですヽ(´▽`)ノ
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こちらの作品、なぜ手に取ったかと申しますと、フレンドのお兄様一推しの本。
フレンド本人は読まないとの事なので、私と別のフレンドが読んで感想文を書くという事に。
なんだか面白い展開になっております( -᷄֊-᷅ )
著者のディック・フランシスはかなり有名な方のようです。
初めて読みました(*´˘`*)
『競馬』と聞くと、少し抵抗がありまして「ギャンブルやん」「競馬知らないと意味分からないのでは?」と懸念するも、全く問題ありませんで -
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ネタバレ競馬シリーズ3作目。
いわゆる潜入捜査は好きではない。
ただでさえハラハラするのに、
正体がばれそうになり、
命の危険にさらされるのがお約束なので、
心臓がもたない。
それが、かなりの部分楽しく読めたのは、
主人公の設定というか、人物像だと思う。
父母を亡くし兄弟たちのために牧場経営をするオーストラリア牧場主が、
イギリス貴族に見込まれて、競馬界をゆさぶる不正を暴くべく、
イギリスで厩務員として働きはじめる。
服装や髪形で「危ないやつ」に変わっていくところや、
オーストラリアなまりの英語を直すところ、
雇い主の娘に陥れられたが、それを隠れ蓑として良しとするところと、
嫌がらせや暴力に誇り -
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ネタバレそうか、だから「競馬シリーズ」なのか。
障害競馬のお話だが、主人公は全く別人。
歳は行っているが駆け出しの騎手で、
家族はプロの音楽一家のため、いわゆる黒い羊。
いきなり、同僚の騎手が拳銃自殺する。
親切にしてくれた別の同僚は、
持ち主のいない車に道路をふさがれていて、レースに間に合わず、
使ってもらえなくなる。
主人公は、けがをしたトップ騎手の代わりに、
常勤の騎手になるチャンスをつかむが、
急にどの馬に乗っても調子が悪くなる。
思いっきりネタバレだが、
売れっ子のテレビ司会者が犯人とは思い切った設定だった。
しかも、この時代に女装はないだろう、と思っていたのに、
犯人は車を置き去りに -
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40年くらい前の作品ですよ
すごっ
ぜんぜん今読んでも面白いんだけど
やっぱりノスタルジックな想いが少し乗っかっている気もします
冷静に考えるとやっぱり今の時代には合ってないのかなと思ったりもして
というのは、かっこいい男の基準がやっぱりちょっと違うような気がします
石のような精神力で何ものにも屈しないヒーロー
本編の主人公シッド・ハレーも一度は敵の脅しに屈しそうになりますが、自分の心と会話を交わすうちに精神的な復活を遂げます
今ならきっと自分の弱さを認めつつ、ときには仲間を頼ったりもしながら強さを身に着けていくみたいなヒーロー像のほうが受け入れやすいのかなって思います
それにしても我 -
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ディック・フランシス、3冊目。
こちら1965年発行のシリーズ4作目で、3冊目にしてシッド・ハレーが登場する物語。
障害レースのチャンピオンジョッキーであったシッドだがレース中に負った怪我が原因で引退し、誘われた探偵社で名前ばかりの探偵として日々を過ごす境遇。
自分が銃撃された事件をきっかけに、素晴らしいコースを持つが老朽化した競馬場の株を買い占め売り飛ばそうとする企みを知るところとなり、そこから持ち前の不屈の精神に火が点く。
このシッド、騎手上がりの小柄な体格に何より事故で常にポケットの中に隠さなければならなくなった左手のハンデのある身の上だが、無聊を託っている間に探偵としての素養を身に着 -
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競馬シリーズの中の、シッド・ハレーを主人公とする連作の3作目。
冒険小説としてのフランシス作品の大きな特色であり魅力である部分は、ヒーローの心の弱点に注目し、心の弱さを乗り越えるドラマが大きな比重を占めるところにある。そういったフランシス作品の特色を最も大きく具体化しているのが、このハレーを主人公とする作品群である。
前作の流れを汲んで、ハレーの内心の葛藤がこれでもかと言うほど描かれる。そういうと読むのがつらくなりそうなんだけど、登場人物がみな魅力的で生き生きとしており、そういった人物の交流の中に、何か心が温まるようなものがたくさん含まれていて、読んでいてなんだかしあわせな気持ちになってく