菊池光のレビュー一覧

  • 決着
    建築家のモリスのもとに、男爵家の遺産の管財人が訪れてくる。
    男爵家所有の競馬場の再生のために力を貸して欲しいというのだ。
    モリスの母がかって男爵と結婚していたのだが、モリス自身は次の結婚の子で血のつながりはない。
    古い建築を改築しては売るというユニークな仕事なので、そのへんも面白い。
    いやみな一族の...続きを読む
  • 血統
    うつ状態の主人公が次第に立ち直っていく。
    渋い話なので、普通の時に読むと、え~っと思う。
    落ち込んでいるときに読むと、一緒にだんだん引っ張り上げて貰えます。
    可愛い女の子との出会いもあります。
  • 奪回
    中期の好評作。
    才能ある女性騎手が誘拐され、誘拐対策担当の専門家・アンドルーが派遣される。
    後に同じ手口での誘拐が発生し…
    スリルあります。
  • 査問
    若い主人公の騎手が、不名誉な査問にかけられることに。
    高慢な一家の娘とケンカしつつ、恋に落ちる。
    懐かしい…
  • 障害
    会計士でアマチュア騎手のローランド・ブリトンが主人公。突然、何者かに誘拐され…
    女校長先生が素敵。
    フランシスのファンなら必読の一冊。
  • 帰還
    競馬シリーズ…読みたいときは一気に読みたくなります。今回の主人公は、予期しない出来事からかつての故郷に一時的に帰ることになった外交官という設定。
    いろいろな場面で機転が利き、頭をめぐらす主人公に、ちょっと出来すぎやしませんかー?とも思いますが、まあいいか(笑)。ともかく競馬シリーズは主人公のいい男っ...続きを読む
  • 興奮
    高校生の頃、人に勧められて読んだのだが、海外ミステリにつきものの名前がよく覚えられないのと、本書の特色である競馬という競技の背景を理解していなかったので、内容が全然頭に入ってこなかった。もちろん面白さも理解できなかった。
    今は海外ミステリを好んで読むようになったので、面白かった。ディック・フランシス...続きを読む
  • 興奮
    競馬好きの友達は今までいくらすすめても本は読まないので話してもいいかと思い、この本のトリックを話したら、笑われてしまった。読めば面白いいんだけど残念。
  • 密輸
    初めて読んだ時には地味な印象でしたが、再読した時にすごく感情移入してしまいました。
    大人ならではの味わいのある作品です。
    馬匹運送の会社を経営する主人公。
    自分の会社で起きた謎めいた事件を探るために、運転手として雇った女性は…?
    運転手や地元の人間達の個性も豊かに描き分けられています。
  • 出走
    短編集。
    いつも事件に巻き込まれる主人公の一人称で書いているフランシスが、犯人の側から書いているのが新鮮。
  • 帰還
    再読中。

    若手外交官のピーター・ダーウィンが主人公。
    フランシスの競馬ミステリ・シリーズの30作目。

    ピーターが日本での勤務を終え、次の赴任地の本国へ戻る途中、知り合ったクラブ歌手のヴィッキイ夫妻の窮地を助けたことから、娘の結婚式へ向かう夫妻を送っていくことになります。
    行き先は偶然にもピーター...続きを読む
  • 証拠
    23

     最愛の妻を急病でなくして以来、半ば死んだように生きている主人公が立ち直る話。

     親から、疎まれはしなかったものの失望され、見放され、妻といる間だけが生きている実感だったワイン商。

    「 妻の急死の前兆に全く気付かなかったことに罪悪感を覚え、抜け出したはずの、過去の見捨てられた子供時代の...続きを読む
  • 転倒
    13―14
    主人公の兄がアルコール依存症です。というわけで、個人的にこの話はものすごく感動しました。
    立ち直ろうとする兄。信じきれないけど、支え続ける弟。
    兄は最後に、弟を助けて命を失います。その直後にかかってきた電話。

    「お兄さんとお話がしたいのですが」
    「申し訳ありませんが……」私が言った。「...続きを読む
  • 配当
    20
    「中学校の物理の教師で射撃の名手でもあるジョナサンは、ある日、友人のコンピュータ・プログラマー、ピーターからひそかに3本のテープを渡された。競馬のハンディキャップ決定のプログラムらしいのだが、数日後、ピーターはクルーザーの上で事故死し、ジョナサンも何者かに命を狙われた。ピーターはあのテープに何...続きを読む
  • 侵入
    24
    ふたつの厩舎の間のロミオとジュリエット。
    チャンピオンジョッキィ・キットは妹夫婦の苦境に立ち上がる。
    「周囲の反対を押し切って、先祖代代敵対するアラデック家の息子と結婚した妹ホリイ。ところが、何者かの扇動による中傷記事によって二人が営む厩舎が窮地に追い込まれてしまった。憎悪に満ちた記事を陰で操...続きを読む
  • 興奮
    3―1
    傑作と評判の作品。
    「〔競馬シリーズ〕最近イギリスの障害レースでは思いがけない大穴が十回以上も続出した。番狂わせを演じた馬には興奮剤投与の形跡が明白であったが、証拠が発見されなかった。そこにはどんなからくりがあるのか? 事件の解明を依頼された牧場経営者ロークは、厩務員に身をやつして、黒い霧の...続きを読む
  • 混戦
    9―10
    大好きです。主人公は元国際線パイロットのマット・ショア。さまざまな事情から転落して、今は小さな航空会社で働いている。
    あるチャンピオンジョッキィとその家族と知り合ったことから、新しい人生が開けてくる。

    言い訳をしない主人公です。
    フランシス節炸裂。
  • 名門
    21
    主人公は名門銀行の一族の若者。
    馬に出資を渡河、アニメーションに出資を、とかいろいろと融資の話を受けながら、出資した馬の不正を暴く話。
    冒頭のパーキンソン病の上司の幻覚がリアルでした。
    筆が乗っています。

  • 本命
    競馬シリーズ1(刊行順)4(翻訳順)以後1―4と略す。
    元チャンピオンジョッキィの処女作!!
    処女作でこの完成度はいったい何?
    アドミラル号の美しさ。
    人間観察の深さ。
    感動です。
  • 興奮
    障害レースで思いがけない大穴が続いていた。番狂わせを演じた馬は、その時の状況から推して明らかに興奮剤を与えられていた。ところがいくら検査をしても興奮剤を投与した証拠が出ない。どんなからくりで不正が行われているのか? 事件の解明を急ぐ障害レースの理事はオーストラリアに飛び、種馬牧場を経営するロークに黒...続きを読む