鶴見俊輔のレビュー一覧
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「ドグラ・マグラ」、今まで確か三回読んでいて、最初は茫然、二回目は面白く読んで、三回目は鼻白んだ記憶がある。その三回目が最後の読後感なわけで、あまり読み返そうとは思っていなかったのだが、あの鶴見俊輔がこれだけの興味を示すのであれば、とまた読んでみようという気になった。本文だけを読むのも面白いが、背景...続きを読むPosted by ブクログ
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私にドンピシャな一冊。
1行ごとにふむふむふむふむふむ、首が折れるくらい納得の話ばかり。
鶴見 哲学の問題というのは、自分で自分に問題を与えて、自分で答えを見つ けなければいけないんです。
すばらしい言葉の数々、胸に刻みます。Posted by ブクログ -
久野収・鶴見俊輔の両氏による1956年に共著。白樺派、日本共産党、生活綴り方運動、超国家主義(北一輝とか)、戦後の世相の5つに対して、鋭い分析が加えられる。本書刊行時、久野さんは46歳、鶴見さんに至っては34歳ということにまず驚く。
超国家主義は久野、それ以外は執筆が執筆している。あとがきによると...続きを読むPosted by ブクログ -
読む前まで、フランクリンについては避雷針発明に寄与した人くらいの知識しかなかったが、この本を通じて、彼は有能な社会起業家だと感じた。
それを特徴付けるのは、彼の優れた調整力と構想力だと思う。
まず調整力について、彼は自らが立案したことであっても敢えてその起案者をかくしたり、あるいは他人を立案者に仕...続きを読むPosted by ブクログ -
訳者(鶴見俊輔)のあとがきの通り、近所のおじさんおばさんが語ってくれるような親近感を、私は受けた。「読みやすい」という評判は訳者のおかげもあるのかもしれないが、フランクリン自身の語り口も謙虚で率直であって、その意味でも読みやすい本だった。ベンジャミンフランクリンという18世紀の「アメリカ合衆国建国の...続きを読むPosted by ブクログ
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知の巨人が対談というと大袈裟かもしれない。
対談なだけに話が飛ぶ飛ぶ。同じ時代を語っても
様々な思想家、歴史家の観点が織り交ぜられて
万華鏡のようにコロコロと色彩が変わっていく。
だが、それがこの対談の最も大きなテーマだろう。
冒頭で鶴見氏は「ものは自分の視点でみるしかない。
だが別の何かを気配で感...続きを読むPosted by ブクログ -
現代というのは本書が書かれた1956年のことである。戦後派の思想として、最後に実存主義でしめるが、それに至る過程として、白樺派に始まる日本の観念論、日本共産党に始まる日本の唯物論、生活綴り方運動に始まる日本のプラグマティズム、戦争に向かっていく日本の超国家主義、について、公平な立場で論考。古い本では...続きを読むPosted by ブクログ
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鶴見俊輔氏のような行動する知識人は日本ではほとんど稀有な存在ではないだろうか。本書では戦時下の抵抗、ハンセン病の人びととの交流、べ兵連、朝鮮人・韓国人との共生と、ほとんどの人が避けてとおりたい、見て見ぬふりを決め込みたい問題にごく自然体にコミットしていく姿が印象的で、ほんとうに志の大きな素晴らしい人...続きを読むPosted by ブクログ