ヤマザキコレのレビュー一覧
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《赤い竜》という英国全体に関わる伝承が話の主題に加わってきた為か、チセの観測範囲も英国全体を意識させるものへと移り変わっていくね
その一つが魔女狩りか
欧州では負の歴史として知られる魔女狩り、ただ既に歴史の一部となっているからそれが現在に繋がっているなんて誰も思わない
それを引っ繰り返す一例となったのがラティマーの一族に付き纏う呪いか
実際に目にしないと信じられない赤子への呪い。それは魔法や呪いに関する信仰が途絶えているが為に生じる現象。けれど、昔であれば無条件に信じられていたわけでもないと判るのが面白いね
呪いの始まりは村に住んでいた魔女を無惨に殺したから。そんな何百年も前のお伽噺のような -
購入済み
新章開幕!ということでいいのかな。
この作品はいろいろな妖精、お隣さんが出てくるけど、チセの腕のこともありドラゴンという存在も切っても切れないのでしょう。今度の話がどうなっていくのかわかりませんが、カレッジも再開するし、またいろいろ忙しくなりそうです。 -
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獣狩り篇が本格的に始動!
赤い竜の噂で騒めく、人外の者たち。
セント=ジョージ親子と<協会>も調査に動き出し、
チセとエリオスも協力することに。
そして、かの魔法使いにも動きが?
「英国に来てほしい」
エリアスと、ある人との過去の邂逅が印象的でした。
自分がなにかわからないエリオスに導きを与え、
そして呪いを祓ったエリオスは魔法使いとなる。
お互いが救われ、その縁が現在に至っているのですね。
また謎が深まる展開も。
ゾーイの変化。ジャスミンに懐く人外。
「因子」とは?「あの人」とは?
まだまだ始まったばかりですから、今後の進展に期待します。
でも「はるか長城を越えて東風が来る」がとっても不穏 -
ネタバレ 購入済み
読み手の感性が必要かな?
サラ〜っとまず読んでみて…
アリスの巻が1番心に響いた。
ヴォジャノーイはスラブの妖精。ルサールカも。
プーシキンの童話にも登場。
ここにも登場。
きっと繊細な人の心がいろいろ散りばめられてる。
ところで、ネイサンって誰?
本編に出てたかな?
三読目
老人の鼻から顎の絵が、人は苦しいと上を向くから上下逆に捉えてしまい、何度も何度もトレースして、ようやく鼻が右で顎が左と理解した。
ネイサン、最新巻に出てた。
2話目
霊が見えるチセがお散歩中に出会った霊…
そこから過去の記憶の話。
男性3名によって◯◯された女性の2つ目の願い…
復讐を火の鳥が神となり叶えた。粋な計らいとして。
男性 -
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本編には入らなかった4つの外伝。
当事者、関わった者だけが知る、物語のかけら。
第1片・・・メリトゥーリ
愛している故に、長き別離は心のすれ違いに。
人と妖精同士であるからこその、悲しい運命。
第2片・・・チセ
帰りたい。でも帰れない。だけど帰りたい。
帰ることで救われる魂もある。「ただいま」。
第3片・・・アンジェリカとヒューゴ
月水妖の話に重ねての魔法使い同士の憤りの吐露。
でも「魔法使いでよかった」。
第4片・・・アリス
過去の告白と決別。友達だと思っていたのに・・・。
だが、アリスの行動と素の言葉が彼を救う。
再会は改めての友情になるかもしれない。 -
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サージェント家篇が終わり、学院へ戻ったチセたち。
事件は一応の終焉を迎えたが・・・赤い竜の目覚め!
獣狩り篇が始まる。
出版社移籍と新篇開始ということもあってか、
懐かしい者たちが多く登場していました。
また、主要登場者たちの事実や心中の思い、お互いの
理解等も、物語の進行の中で明らかになってきています。
そして赤い竜の目覚め!
学院と<七つの盾>、協会、隣人たち、蠢く悪しき者等、
新しい者たちが多数現れて、脳内がしばし混乱。
学院から家に帰り、今は、チセたちは穏やかな休暇中ですが、
今後は複雑かつ激しい展開になりそうな、予感。
ん~伝説からすれば、白い竜も・・・!? -
Posted by ブクログ
2作目が出版されたのが随分前だったから、てっきり続きはないものと思っていただけに、こうして読めるなんて予想外でしたよ
7~9巻の内容が解説されている本書は『魔法使いの嫁』という作品を深く理解させる上でとても重要な書籍
特に本書は日本人に必ずしも馴染み深いとは言えないイングランドを舞台にしているのだから、こうしてイングランドの風習を含めた形で解説してくれているのは本当に有り難いね
本書で特に心に染み入るように読んでしまったのは、第一部終盤のチセとカルタフィルスの交錯が始まる辺りか
エリアスと喧嘩別れして、行き詰まりを感じて。そうして向き合う事になったカルタフィルスは実は自分の写し身のようで居て -
Posted by ブクログ
6巻ラスト~9巻の第30~45篇までの解説本。
第一部『新婚篇』完結。
索引、参考資料一覧有り。
カルタフィラスに振り回された第一部の物語の終結。
登場人物たちの過去と現在、新たな者たち、
特に学院の関係者たちは第二部への布石に。
手助けする者、対立する者、そしてエリアスの行動。
彼らの行動の意味や心情の解説も。
チセとエリアスが理解と心の交わし方を学んだ話でもありました。
また、三相の女神、長命者、イギリスでの戸籍、竜、魔女、
そしてカルタフィラスについての解説は興味深かったです。
『カルナマゴスの遺言』はクラーク・アシュトン・スミスとは。
ラブクラフトは全部読んでるけど、スミスは僅かだけ -
ネタバレ 無料版購入済み
不思議なファウスト博士の話と
巻末には別の読み切り短編が収録されていて、これはこれで興味深い作品でしたね。
作者もあとがきで触れていましたが、ファウスト博士、この作品では子持ちの女性で、この子どもというのもホムンクルス絡みです。
本泥棒を働いていた少年(家が没落したようでした)と共に、行動したりで、当然、メフィストフェレスも出てきますが、この造形も作者の工夫が入っていますね。
ファウスト博士といえばゲーテでしょうが、個人的には手塚御大の遺作も割と好きでしたよ。