永福一成のレビュー一覧
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これは普通の漫画を描くGペンとかで描かれているんだろうか…イメージは竹を割り箸みたいに加工した木切れの先を色んな角度や太さに尖らせて描いている様に見える。
神輿大三朗と源次の関係性が切ないんだよねぇ…男色家で三男坊で醜男でさぁ、源次は根っからの女好きのノンケでさぁ、強要出来ないのに傍に置いておきたいとか、大三朗がせめて美男子だったらさぁ、他の事は運命変えられなくてもさぁ、って切なくなるんだよ。源次もさぁ、見目麗しさで雇われているようなもんで、ノンケだから大三朗の趣味嗜好に理解があるわけじゃないし、派手な服着せられていやいややってるし、心の中で毒づいてるし、給金がいいのでこうやってるんだろうけど -
Posted by ブクログ
ストーリー、絵、キャラクター、あらゆる点でツボ過ぎる。
ページのすみずみまで配慮が行き届き、かつそれをあざとく感じさせないユーモアと脱力感がスバラシイ。
読み終わった時の、満ち足りた、すがすがしい気持ちをまた何度も味わいたくなるに違いない、そんなマンガです。
登場人物すべてが魅力的で、その中でもさらに際立つ主人公宗一郎のキャラクター。
子どもたちの表情の豊かさと、人の生活に溶け込む動物たちのさりげない存在感。
ストーリーは軽快で、深くて、面白い。
宗一郎と矢場の看板娘お勝、二人のシーンが好き。
大人の女性たちにこそ、この情感を味わってほしい気がします。 -
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これはすごいマンガだ、と驚きました。
ひとこまひとこまの絵に感じる、徹底したこだわりとセンスのよさ。筆ペンで描かれた世界には、力強さと温かさと繊細さが心地よく同居している。
なんというか、一般的なマンガの絵とはちょっと違う領域に属しているような。…うーん、見れば見るほどすごいなあ。
ある日、江戸の長屋に住みついた、キツネ顔の浪人、瀬能宗一郎。
実は凄腕の剣客なのだが、腰に差しているのは竹光。
飄々として間の抜けたような不思議な人柄と、その奥に潜む剣客としての禍々しいほどの性(さが)。
隣家の少年、勘吉との交流を描きつつ、何やら事件に巻き込まれそうな流れで1巻は終わる。
絵だけじゃなくてストー -
Posted by ブクログ
これは、すごい!と思わず唸らされました。絵のタッチ、そして対決のシーン、場面が切り替わる、主人公が持つ暗黒な部分が浮き出てくる感触…全てが漫画という範疇を超えた作品。帯に「松本大洋大団円を描く」と書かれているように清々しい幕が下りました。対照するのは「バガボンド」と思います。活殺の真実に迫ったのが「バガボンド」なら(武道家や武術家の共感を得られるという意味で)竹光侍はその身体的な感覚をしっかりと表現しているように思います。時に日本画が流れていくようであり、怪談を聴いているようであり、墨絵を目の前に翳されたよう、そして流れる風や雲が本当に流れるよう。
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巧いんだか、ヘタなんだか解らないような絵だと感じがちだが…
漫画と認識するより、絵画、またはアートっと認識した方が正解かもしれん。
古い漫画を知っている人には「劇画タッチ」っと言った方が解り易いと思う。
なにせ絵が動くように感じる。
原作者は別な人だが、実に見事なほど松本大洋は自分らしさを出している。
主人公の「瀬能宗一郎」は、浮世離れした侍
同じ長屋に住む大工の息子「勘吉」など、子供等に好かれている。
ってことは、悪い人だとは思えんのだが…
だがフっと見せる一面には、何か人知の及ばざる物にとり憑かれている様も見受けられる
それに彼は滅法剣の腕が立つ、それに伴い心も強い。
人は自分の弱さ -
Posted by ブクログ
圧巻。漫画は絵に引っ張られ、吹き出しもあまり目を通さず読んでしまう事がありますが、「竹光侍」は、最後まで、ヒトコマヒトコマじっくり目で読んで、文字も読んで、読みました。そうしないと、作品に失礼な気がしてました。大団円の8巻、刀を振るって人の命を奪う殺生に対して、相反する精神性で在る二人の対峙は、音の無い、静寂の世界でした。漫画は沢山読みますが、この漫画を読んで良かった、なんか、お話の内容云々ではなく、幸せな気分になった、大切な一冊になりました。
二人の死闘の間に、木久地の顔がどくろのように見えてくるのは、彼が死へ向かっている暗示なのか…凄いの一言しかない。 -
Posted by ブクログ
待ってましたの4巻。
初めてこのコミックをみつけた時は、なんで松本大洋が?
と思ったものでしたが、読み始めてから、
きっとずっとこういうのが書きたかったんだなーと感じました。
浦沢直樹が「モンスター」のような作品を描きたかったけれど
その前に「YAWARA!」と「HAPPY!」を描かざるを得なかったように
作家というのは自分が描きたい作品を作るまで
カンタンにはいかない部分があるように思います。
特に巷でよくいわれるように漫画家は編集者の意見が大きいらしいですしね。
オットはいつも「松本大洋絵がめちゃうま!」っていうんですけど
これまでとは絵柄もかなり違い、江戸の雰囲気にとてもあっています