小林秀雄のレビュー一覧
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小林秀雄『モオツァルト・無常という事』を読む。
これまで小林秀雄の著作にはほとんどなじみがなかったが、
新潮新書の『人生の鍛錬 小林秀雄の言葉』を折に触れ開く。
小林秀雄の著作・講演から選り抜かれた言葉を
ゆっくり味わいながら、宝の山に分け入ることになった。
「無常という事」は、
高校国語の教科書で読んで以来40年ぶりに読み直した。
自分の受け止め方が変わった部分変わらない部分があることを
面白く思った。
過不足ない言葉で思想をカタチにする明晰。
情におぼれず、かと言って
論理でがんじがらめになることのない自由。
文章のリズムが気持ちよく身体になじんでいく。
僕も自分自身を見失うことなく、 -
Posted by ブクログ
和歌のくだりはごっつ眠いのでモオツァルトのみ評価。世間一般で知られている小林秀雄の評価から僕らの思い浮かべる人物像とはほど遠く感じる実際の秀雄像が、語り口からひしひしと感じられる気がします。CD等で聞いた印象を踏まえる限りサバサバした物言いの方なのだと思います。
導入はほどほどに、モオツァルトの評論は楽しいです。ちゃんと聞いていない方、もしくは聞いていても材料として提出された曲目が分からない方でも読み飛ばしてその世界観に触れる事が出来ます。もちろん、聞いている方が望ましいですが、ここから始め、深める道もあるでしょう。テーマがモオツァルトということですが、現在それに触れている一般の方を想像す -
Posted by ブクログ
ランボオに関する記述が好きだ。人っていうのはそりゃあ恐ろしく理解できない部分を持っている。ボクがボク自身でもあまり理解できない部分を持っていて。なんでさっきまでみんなとカラオケをしてぶっ飛んでバカ騒ぎをしていたのに。バイバイした後。喫茶店でおもむろに。読みかけのランボオを開いているのかと。そこでなぜランボオかと。これは何かの間違いじゃないかと。そう思うときが正直ある。あまり自分を肯定できない瞬間だ。でもこの本には救われた。人々は品物に惚れこむと心の裡に他人にはわからぬ秘密を育て上げるものだ。と。さらにこの秘密は愚かさと共に棲みながらもっとも正しい事情をつかんでいるのを常とする。最後に。人間の心
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Posted by ブクログ
“読め”はするが、本当に読むことが、難解であると感じる一冊だった。おそらく自分の知識量では解像度が低いだろう。例えば、ドストエフスキーとトルストイの対比について論じられているとき、もちろん作品のことについても論じられるのだけど、作品のあらすじしか知らない自分にとっては、特に解像度が低い。そういった意味では、この本で述べられている、物語を読み、人物を知り、数学を少し学んだりして、また本書を読んでみると新しい観点や、発見があるだろうから、今後も読み返したい。本書の素人目線の感想としては、岡先生がこんなに文学に関わっているとは知らなかった。私にはまだ、問題さえ理解もできないような問題を解決した大数学
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Posted by ブクログ
普段使ってない脳みそを使って読んだ感じ、まさに筋トレというか脳トレ…!教育分野に関しても言及されていて、とくに素読教育の是非はわたしも賛成。初等教育の時点では子供たちはスポンジのように知識をスイスイ吸収していくので、九九だけと言わず、国語分野でも素読を入れるのは良いかもしれない。ちなみに教育に携わる者の給料が薄給なのはこの時代からだったのか…
p.115
小林 言葉と言うものを、主人はそれくらい信用していると言う、そのことなのです。言葉の組み合わせとか、発明とか、そういうことで新しい言葉の世界をまた作り出している。それがある新しい意味を持つことが価値ですね。それと同じように、数学者は、数